柑橘パッショナート

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A.B.C-Z主演ドラマ”ワンモア” 第6話「大人が居残りして何が悪い」雑感


すでに佳境に入った「ワンモア」。大人の学校である定時制に視点をあて、ゆっくりと、一歩一歩踏みしめるように進んでいるドラマですがここまでで主演である5人其々にスポットがあたりました。残り2話担った段階で予告見る限り「めっっっっっちゃ不穏」という状態になったわけですが……言われて見ればそもそもの「なぜ火村はこの状態に至ったのか」という部分についてピックアップされていなかったので、今一度「過去」の火村に立ち代わりながら1話とは変わったクラスメイト、教師陣との関係を描くのかな。

気になりながら、と同時に「ヤンキーはやっぱり変えられない」という部分(再犯がどうしたって多い、というのはよく聞く話)(テレ朝でやってる「桜の塔」でもそんな話やってましたね)も含みながら、どういうように動くのか――見た感想をざっくりと記しておきます。

 

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不穏~~~~~!!!!!!!!とビクビクしながら見ました

全員が揃ったからこその雰囲気が出ていてとてもお気に入りです。よき…。

表紙は今回も伊於さんにお願いしています。個別でここすきあれすきというお話をいつもさせていただいております。毎度有難うございます。

 

▽伊於さんのホームページ
www.io-craftstudio.net

先日紅蓮華のA.B.C-Zの様子を見て「甘夏さんが言ってる印象とだいぶ違うね?!」と言われて大笑いしました。好きな人が見る「ここが好き」と「キャラクター要素(バラエティなど)」とのギャップみたいなものってやっぱりあるんだろうな、と。

今回のコンセプトについては「不穏感しかない」ということで見ていてゾワゾワするところを取り入れてもらいました。

そういえばワンモア、円盤化決定ということで!!

おめでとうございます。映像として静かに静かに、けれど着実に進むかんじが好みなので手に入れたいです。

 

▽これまでの感想

amanatsu0312.hateblo.jp

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第6話あらすじ

元ヤンキーの火村(戸塚祥太)の前にかつての悪友・柳澤(前田公輝)が現れる。

その昔ふたりはよくつるんでいたが、傷害事件で警察に捕まり、柳澤は数年収監され、ようやく出てきたのだった。翌日、定時制高校の教室に刑事がやってきて火村を連行していく。驚く一同、火村はまた人を傷つけてしまったのか…。

定時制で自身と向き合い、周囲に支えらながら前を向きつつあった火村は、本当の仲間とは何かを気づくのだった。

(公式サイト・あらすじより引用)*1

 

 

youtu.be

このアイキャッチの火村くんとても可愛いですね!!!!

「友達なんて煩わしい そう思ってた」という過去形の描写が好きです。感情の変化がわかる雰囲気が良いですね。

 

ざっくり感想

進む火村が築く関係

火村として少しずつ宅建の資格を取るために努力を積み重ねていく中で、彼を疎ましいと思う同僚が少しずつ「自分がマジョリティ」であったにも関わらずどんどんマイノリティに追いやられていく姿が印象的でした。この流れに関しては火村くんがこれまで同僚に対して言い返すこともなく(「まぁ自分馬鹿だし」という諦念にも似たものを持っていたんじゃないかな)粛々と仕事をしてきました。

同僚以外の、彼らの周りにいる人達は同僚のように噛み付くという形よりも「揉め事を起こしたくない」というサイレント・マジョリティーな人たちが中心でもあるように見えます。

サイレントマジョリティー

サイレントマジョリティー

  • provided courtesy of iTunes

 

サイレントマジョリティーの対比にあるのはノイジーマイノリティ。

後者で言うとTwitterSNSの普及での「誰でも発言できる」空間だからこそ「皆が言っていた!」における”みんな”って誰?っていう集団心理みたいな……そういうものを感じます。いろんなアカウントがあっていろんな意見があるので「何かをマジョリティ、マイノリティ」と分けてしまうのはまた少し違うのかもしれませんが、沈黙は金や秘すれば花とか昔から伝わる言い回しを考えると、いつの時代もあったんじゃないかなあ……なんて考えさせられるものがありますね。

 

ふと、「サイレントマジョリティ」「ノイジー・マイノリティ」に関して言うと以前橋本くんがドラマでやっていた「鉄の骨」で描写が冒頭にあった、現場で「年下の現場監督」における下請けへの彼らの様子を思い出させました。”みんながやってる”からこそのノイジー・マイノリティ要素というか……。

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鉄の骨、個人的には原作版と展開が違うのも含めて面白かったです。NHK版ともまた空気が違うのもポイント。池井戸潤氏の作品はそれぞれ人間ドラマ(大河要素)と、お仕事ドラマとしてのエンタメ性を持ってやっているように常々感じさせますね。

 

NHK版 

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▽原作の雑感

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話がそれましたが、実際の所虚勢を張りながら自分より下の人間がいることで現状の自分を保っていた同僚もまた他者から呪いをかけられてきた人物であるのだろうなということが伝わる流れでした。1話からも様々な考察をされている方が「彼もまたそういう部分があるように感じられる」というお言葉を聞いて、あらためて視点を彼にしてみたときにさぞや居心地が悪いだろう……となりますね。

また、ふと思い出したこととして、「逃げるは恥だが役に立つ」 通称逃げ恥における登場人物・百合ちゃんの台詞を思い出させました。

今あなたが価値が無いと切り捨てたものは、この先あなたが向かっていく未来でもあるのよ。

自分が馬鹿にしていた物に自分がなる。

それって辛いんじゃないかな。

私たちの周りにはね、たくさんの呪いがあるの。

あなたが感じているのもその一つ。

自分に呪いをかけないで。

そんな恐ろしい呪いからは、さっさと逃げてしまいなさい。

 

最終回 夫婦を超えてゆけ

このシーンは「いい年して何やってんの??」と若い子(ちなみにこの若い子は内田理央ちゃんでした。だーりおレプロなので……(笑))に言われて冷静に切り返すシーンです。でもその一方で恋愛にしろ何にしろ自らが呪いをかけつづけてきた百合ちゃんが、自ら「誰か」にかけられてきたからこそ防衛線をずっとはってきた流れがあります。そして最終的に自らにもかけてきた枷を外したからこそ言えた流れです。

この流れは火村と同僚にも言えることで、火村が「馬鹿だから勉強するんだろう」と1話で学ぶことを選び、周囲に何を言われようとも自らが進んでいったからこそ枷が外れて、それがゆえに同じように「呪い」を受けている人たちに向けられたものです。

後述します柳澤や同僚に向けての言葉の中には自ら「救われた」部分と、また馬鹿だからこそ学びたいという姿勢がどんどんと明るい方向に進んでいることが第一話の火村からは想像がつかないですね。

この「ワンモア」という作品における全員が全体的に自らにかけてきた呪いを解いていく様子があって(それが「大人がXXして何が悪い」というタイトルにつながる)凄くポジティヴな気持ちになれたのが良いですね。

だからこその「疎まれ」の様子が10代の子たち、同僚という「当初から色眼鏡」で見ている人を事情聴取をしている警察がフィルターをもともとかけて「黒」と確定して進めようとしているようにも見えました。だからこその定時制が引き立っているのかもしれませんがちょっと無能感出てるの警察ドラマ好きとしては一人くらい「まあまあ」って濁すキャラがいてもよかったんじゃないかな、とも思ったり。

徹底して「学び」の姿勢を見せて、変わっていく様子をみせた火村を繋げていくクラスメイトたちが「居残りして何が悪い」とはっきりと言えるのは彼らもまた「呪い」を外していく瞬間だな、とも感じました。

 

登場人物にこれまでいなかった「柳澤」

圧倒的前田公輝という存在感。正直本当に知らなかったので「前田くんだ!!!!!!!!!!!!!!!」と前回非常に驚きました。

 前田さんご本人もRTされていた、火村の過去のシーン。

過去といっても傷害事件が起きた頃のお話なので、そこまでは前ではないのかな?というように勝手に推察しています。

 

前田さんのお芝居に関しては前回も書きましたがHiGH&LOWの轟が印象的だったので(THE WORSTから入った人間というのもありますが)非常にこういった「THEヤンキー」「目がギラついている登場人物」が似合うなぁという印象でした。

 

▽参考:HiGH&LOW THE WORST轟一派のPV

www.youtube.com

これまでいなかった「轟高校」に関係する「外側」の人間です。

例えるならランチの女王における、途中でキッチン・マカロニにやってくる矢崎修史枠。ランチの女王見てない?あの森田剛氏のお芝居は圧倒的に「勝ち目がない」感すごいので是非見てほしい。

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「友達だろ」といって利用しようとするのは学生だろうと大人だろうと社会だろうと様々にあり、メリットデメリットの中で利益があるからこそのつるみというのもまぁ否定はしないです。ただ、それを「友達」として押し付けていくのは違うわけで。

なんでお前ばっかり、という柳澤の言葉は無い物ねだりというか「外から見ればどんどん変わっていく」彼への羨ましさとかが混じっているのでしょう。火村がかわれたのは自分の周りにいて、自分を光の道、小さな「あかり」しか持っていないもの同士でも歩もうとしている人たちで。

いわゆる「同じ地獄を一緒に歩く」柳澤ではもうなくて、柳澤は「同じ」「似たもの同士」だからこそ、一人だけ取り残されることへの焦燥にも見えました。もちろん肯定は全然出来ないですが……。ちょっと見てて思ったのは「明日、私は誰かのカノジョ」のゆあてゃと萌の関係みたいだな……と神妙な気持ちになりました。

 (第4章はホスト関連のお話でした)

 

前田くんのラストの柳澤のお芝居が良かったです。もうちょっと作中時間があったらキャラクターをより掘り下げられたのだろうなと思うしクズだけどどうしようもないけれど、親がいるのは事実で待っているのは事実で「どの面下げて」という自らがクズなのも分かっているのだろうな……という揺れを感じました。

闇の中での火村との陰と陽。その上での、「友達」という形について改めて思う流れでした。

 

定時制高校の人たちの変化

風間くんがこんなに言えるようになるなんてね……!という保護者みたいなことを思うのですが、時系列としてどのくらい進んでいるのか分からない一方でじわっと来るものが有りました。居残りについてのくだりも含めて「男と男の約束だ」みたいなのを見て憧れるタイプだな……とも思ったんですが(その上で空田くんと火村くんのやり取りも鑑みると良い三人組感がありますよね)、人に意見がしにくい、人の目が見ずらいコミュニケーションがとれない彼なりに進んでああやって動けたのは進歩だなぁとも思います。

とりあえず真っ先に座る流れからの皆同じようにやっていく姿(籠城感)にぐっと来ましたらこういうときの警察キャラ大体「はい公務執行妨害~~」っていうイメージがあります。傍目から見ると結構困る下り(交通課の人とか「ええ……」ってなりそう)ですが、じわっと暖かくなりますね。信頼関係が築けていく様子が見えて、それを社長が見守る、自分から言うのではなく他者から「良い関係」なのだと感じられるくだりだったと思います。地井先生に対して「偶然じゃないでしょ」と火村がいったのと同じように、空田にタグのことを教えてやったり、風間の感情の爆発のラストに自分の言葉で「大人が、初恋して、何が悪い」という言葉を言わせてやったのと同じように、励み続ける水野を見て己のできることをしたのと同じように、周りもまた火村を見ている。お互いに見合っている。

だからこそ「わかる」ものがあって、すごく良いなと思います。子供のようなつかみ合いはない(作中描写がなかっただけかもしれないけど)けれど、ちゃんと考えて、言葉にできて、思いやれて、進んでいける。

観察保護対象になったときの火村と、今の火村はちゃんと「変わって」いるのだと。そう思わせてくれるくだりでした。

 

衝撃のラスト

ラブレターのくだりがすごく微笑ましかったからこその「どうして?!!!!!!!!!!!!!」なんですけれど、どうして……どうして……。

ちょっと困惑が追いつかないというか、いや、待って、え??????????

え?????????????????ラストそういう???と首を傾げています。

どういう展開でどう終わらせてくるのか胃痛しかないんですけど、何なら予告見て「待って」としか言えない状態なんですけど……ええ……??????

 めちゃくちゃ困惑しているので、脚本をベースに書籍化しないですかね、買うので……。

 

 

ワンモア#6

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ということでワンモア感想でした。はやく円盤出てほしい。メイキングも聞きたいし色々見たいかぎりです。

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