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A.B.C-Z主演ドラマ ワンモア#3「大人が初恋して何が悪い」感想

定時制高校、という知っているようで詳しくない世界を描く「ワンモア」。

アイドルの人を主演に迎えるとどうしても「アイドルドラマ」、「アイドル映画」と揶揄されてしまいがちではありますが、骨格のしっかりとしている作品だなぁという印象です。アイドルドラマ、アイドル映画と言われても、その作品ごとに其々に良いところがあるし、アイドル映画と他者に指摘されてもすごく良かった作品も個人的にはあるので何とも言えないのですが……。この辺は現在ヤングジャンプで連載している「推しの子」で見かけるジレンマに似てますね。

 

ワンモアでは、第1話で登場人物の概要を知り、2話で一人ひとりが抱えている問題をピックアップしていくことがわかりました。ゆっくりと、けれども着実に変化を見せる生活の中で今回のメインになるのは2話の段階から「なんかヤバそうな気配がするな?!!!」の風間くんになります。

 

 

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ワンモア3話も楽しませていただきました!

今回のイラストも1.2話と引き続き伊於さんにお願いしました。Twitter巡って来たら風間くんのこのヘッドホンなかなかお高いものだと知って驚きました。音が違うからこその良さってありますよね。

 

撮影時、「自分が全然喋らない(笑)」ということを橋本くんが話していましたが、第一話から分かる通り風間くんは様々な事情を抱えています。その心境をどのような形で変えていくのか――という意味でも、じっくりと、じわじわと変わっていく、「もう一度、変わっていく」ワンモア3話の感想になります。

 

 

 

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 第3話あらすじ

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引きこもりで対人恐怖症だがIQ164の風間(橋本良亮)。

父親は医師で大病院の理事、兄はその病院の外科医というエリート家族の中、常に兄と比べられ心を閉ざし、高校を中退後、ずっと実家の自室に引きこもってきた。

そんな彼が定時制高校に通い始めたのは、家に居たくないから。

学校でもまったく喋らず、教師にもメールで返事をする。そんな男が恋をした!?言葉を発しない元引きこもりの風間は、そこで人の温かさに触れる。

(公式サイトあらすじより)

 

引きこもり、というものへのきっかけというのは人さまざまです。

それこそ学園ドラマの金字塔、王道作品ともいえる「3年B組金八先生」では引きこもりの生徒に関する描写(これはどちらというと引きこもりの人間が周りにいる”弟”目線でしたね)もありましたし、第1話で水野先生(五関晃一氏)が演じた「ごくせん」でも引きこもり生徒の描写がありました。ウエンツ瑛士くんの1話ゲスト状態での流れがすごく好きでした。*1

Successor-Returns version-

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親からの重圧、周りとの環境で学校にいけなくなってしまう風間のパターンもあれば、大きなショックからいけなくなるパターンもあるし、「特に理由はないかもしれない」けれど何故かいけなくなるというお話も聞いたことがあります。だから、一概に「引きこもり」といっても、その経由は人それぞれによって大きく違います。

さらに、そこに出てくる「対人恐怖症」というキーワード。そして予告とタイトルから察する「誰かに対しての熱情」というのが今回の大きなテーマになっていました。

 

風間くんを演じる橋本良亮くん。ドラマの直近というと「鉄の骨」と「特捜9」でしょうか。応援屋はまた別ということで。

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鉄の骨では若々しさと青々しさが印象的で、神木隆之介くんの談合というものへの是非を考え揺らぐ人物に対しての正義を持った人間として直接の描写がないものの非常に対比がきれいだった印象です。また、特捜9に関しては開始すぐ死んでいる被害者なのですが、生前のジレンマや一方で人を惑わすシーンが印象的でした。

特捜9、先週の正義感あふれる人の娘さんの話がほろ苦かったですね。

 V6に思うところはいっぱいあって、考えることもいっぱいあって、でも同時に今回の曲もやっぱり好きだなって思うばかりです。

 

「ワンモア」感想

IQが高いからこそのジレンマ

風間のIQ164という設定から感じる「生きにくさ」は、過去にオシゴトガタリ岩永徹也さんのお話を聞いたときに、彼が言葉にしていたものを思い出しました。

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IQが10違うだけで会話が成立しない、というように言われており変わり者が多いという指摘もありました。ものの見方が違えば結果として人とのコミュニケーションがうまく成立しないというのも納得がいきます。

その理論でいうと、金田一少年金田一一はIQ180ですが日常生活だと昭和のテンション(当時の漫画のノリが昭和後期~平成初期というのもあるとは思いますが)で幼馴染の美雪を翻弄していたりしたり「こいつ……!!!」という描写が多いのは上記の部分もあるのかなぁと思いました(飄々としているけれど、実際は超キレ者!って描き方かもしれませんが)(二次元はIQ高い子=頭脳明晰キャラとして描かれがちな印象です)

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(外伝漫画「金田一少年の事件簿 犯人たちの事件簿」は犯人サイドから見た「金田一に邪魔されてうまくいかなかった状態」をコミカルに描いているのですが合わせて読むと非常にシュールで面白いのでおすすめ)

Mysterious Mallets neo

Mysterious Mallets neo

  • provided courtesy of iTunes

 

風間の場合は「頭は良いのにうまく人とコミュニケーションが取れない」タイプの典型的な形かなと思います。”コミュ障”なんても揶揄されがちですが、実際問題人と人が接するときにどうしても構えてしまうというか、拒絶されたり「自分とは異なる意見」が出たときに相手がどういう反応をするのか、ということを怖がってしまうのも、彼の環境を鑑みればまた分かる気がします。

学生時代からと考えれば長い長い時間、彼は部屋に引きこもっていたことになります。大病院の理事である父親に、できる兄へのコンプレックス、重圧がのしかかれば伸し掛かるたびに、「変わりたい」ことと「変われない」ことへのジレンマや誰にも救いを求められない対人恐怖症の一面での抱えていくものが増えていくことに心が痛いです。

家に篭っているのは「誰かに会うことが辛い」からで、でも、家を出るのもまた「家族に会いたくないから」というのは酸素が徐々に削られる魚みたいなもので本当に生きにくいだろうなあ。引っ越して、家を出るにも出られない。ジレンマ。

 

家族から向ける”風間翔”への感情

母親が1話で「あえて」大きな声で、今ここにいて、何をしているよ、どうするよという描写を入れているのを見ると甘やかしているとか腫れ物に触るというよりも「どうしたらいいのかわからない」のと「父親(夫)の言葉に振り回されて見ているだけの部分もある」のかなぁとも思いました。金八先生で兼末健次郎の流れを思い出します……。

 

父親は院長。兄も医者*2だからこそ、生まれながらにして医者を求められていただろうし、家が求める「こうであるべき姿」を幼い頃から押し付けられてきたことがわかります。

毒親”なんても言われるようになって久しいですが、父親からすれば自分が努力して培って得たものを、息子たちに継いでほしい思いと、その努力に対して自分の今の立ち位置からなら惜しみない援助ができて、自分よりもっと楽に息子たちはやれる、という「自分がしてもらったら嬉しかったであろう」ことを投げているように感じました。もちろんそれが風間や兄にとって「嬉しい」かどうかは別でしょうが。

風間くんは地頭が良いタイプの人間なのと学ぶことに対しては嫌悪感などはない(元々の進学校出身、ということを踏まえてもパズルを解く感覚で数学とか好きそうですね)ので、例えばディーラーとして株の変動などを予想して自ら生計立てていくこともできると思います。ギャンブルというよりも計算していくタイプなのでイレギュラーな出来事に混乱もしそうですが……が、例えばこの展開をしたとして、3話に至る前の父親が納得するかといえば多分ノーでしょうね。

かくあるべき姿はこうで、というイメージ図がありそれを家族にも強要させている様子があの短い時間で受け取れました。

 

兄弟といえば、人類最初の殺人のカインとアベルが鉄板ですが、ユングの提唱するカイン・コンプレックス*3なのかといわれれば、兄も弟も「そう」であるようには見えなかったです。

ただ、兄は兄で「受け止めてもらえて、このしがらみから脱出できた弟」を羨ましく思い、弟である風間は「できる兄、完璧な兄、求められる兄」が羨ましいという”ないものねだり”が交錯しあっています。見ている限りでは、風間兄は弟である風間が持っているそのコンプレックスをわかっているからこそ、自ら家を出ることを選んだのでしょうことが汲み取れます。

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その一方で「弟」は何を思うのだろうと考えてしまいます

着実に自分の「なすべきこと」「期待されていること」のレールにしかれた日々を選びながら、その背中で弟を守っていた兄が弟とつかみ合いの喧嘩をして「お前はとっくに自由なんだよ」という言葉を放ったところは非常に酷であるとともに優しいなぁとも感じる部分でした。

その人の人生はその人のものであることは間違いなくて、お兄ちゃんにとっての人生だって「もっとこういうことがしたかった」がたくさんあってもおかしくないわけで。その中で彼はコミュニケーションが下手くそな弟にかかる圧を少しでも取っ払っていたのだと思うと「お、お兄ちゃん……!!!!!」とならざるを得ないです。会話がうまく成立しない相手だったとしても「家族」だからこそ、という呪縛といえばそれっきりかもしれないですが、やっぱり心配で、大切であることは変わらなくて。

風間のことを父がああいったとしても、兄にとってみれば、弟は「大事」で、自由であってほしいのだろうなぁと思います。ただ、一方でこれは「毎日一緒に住んでいない」からこその言える言葉なのだよなぁ……と。毎日一緒にいるとどうしても嫌なところも見えてくるだろうし、変わらない日々にイライラしてしまう気持ちも分かる。難しいところですよね。

ただ、少しでも日頃離れていた兄がそうやって自分のことを「見て」いてくれていることを風間が知ったというくだりは胸を打つものが有りました。

少しずつでも、たった一言でも連絡が取れるようにこれからなったらいいな、と願うばかりです。

 

”初恋”への向き合い方と、「他人」の受け入れ方

初恋という淡い感情について、風間は前述したとおり高校を中退して引きこもりの日々を送っている中でこの学校を選びました。そのきっかけがどこで、どういう流れで願書を出したのかとかそういう描写はまったくないので推察することしか出来ないのですが……。

第一話で「あんなところ(学校)」と父親が言っているのを見るとあまり肯定的ではないでしょうし、父親としては「引きこもってさっさと通信でも何でも受かって、それから外に出て欲しい」という”息子の評価=自分の評価”につながっている典型なのだろうなあとも感じたのですが、能動的に自分で風間が選んだのだとしたら、彼の中で「何かを変えたい」と思った心からのはじまりだったのかなとも思います。

そこから出会って、すれ違って芽生えた淡い思いは言葉にうまく出来ないものなのでしょう。コミュニケーションが下手だからこそ、そして長く長く自ら殻を閉ざしていたからこそ、「言葉にできない」「整理がつかない」ものだったのかなと。

 

ただまぁやっていることは「感情が整理つかない」「伝えたいわけではない、でもどうにもできない熱情」のはてとはいえ、「それは!!!!だめです!!!!」って言われる部類のものなので(単純に相手の志保ちゃんからすれば戸惑ってしかりだろうし、怖いと思う)そこは違うと踏みとどまれるというか、人にとどめてもらえてよかったなぁと思いました。

 

さらに予告編でも「届け」と何度もありますが、ぐるぐる感情をとどめている姿には(言えない、素直に見れないところ)ただひたすら村下孝蔵さんの「初恋」が似合いすぎていつかカヴァーとして歌ってみてほしいという気持ちになりました……。

初恋

初恋

絶妙なしっとり感な雰囲気で好きです。

初恋

初恋

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 (加藤いづみさんのカヴァーもまたちょっと違う印象で好きです)

 

コミュニケーションが自分から取れなかった彼に対して、定時制に通う他のメンバーが否定するわけでもなく、「ラブレターから始めてみたらいい」という形でアドバイスをして、それを実際に行うあたり基本的に純粋な人なのだなぁとも思います。

一方で、現役全日制の3人による揶揄の仕方というのは所謂”悪ガキ”というかティーンズ特有の「真面目がかっこ悪い/ダサイ」「一生懸命やるとか馬鹿げてる/キモい」というような中二病を終えた後の高2病*4を全力で持っている状態というか……。

一人ひとりではなく複数人でいることで「俺は間違っていない」という感情が生まれる部分も集団心理としてあるので、一人ひとりではなく常に一緒に「誰か」いることで動けているのかなぁとも思います。同中なのかそれとも高校で仲良くなったのかはわかりませんが……第一話で火村くんと揉めたところを見ても「誰かに噛みつかれるとは思っていない」立ち位置というか「自分が世界の中心で、自分が動くことで世界が思うように動く」ような慢心さも含めて10代特有の気持ちなのだろうな……とも思いました。

風間くんのしてしまった行為は褒められることではないですし、問題視されるべきではあるのですが(了承していないという意味で。なんなら警察呼ばれて然るべきだし、病院で一度検査、治療したほうが良い部分でもある)かといって、茶化していいかとかは別問題で(これは志保ちゃんという明確な「相手」が動いていないという部分もあります)、地井先生のフォローが手早くてお見事でした。

だからこその、真心を込めて「否定」ではなく、「行動」という形で周りから背中を押された風間くんがとったラブレターを回し読みというやろう、ぶっころしてやる!!!!!*5な気持ちにもなったんですが、端的に言って最低っていうか本当ナンセンスだしティーンズだから何してもいいと思うなよっていう意味でイラァっとくる流れでしたね。

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風間くんの役回りが橋本くんだったからとかではなく、単純に「それやったら相手が傷つくってことを考えろ」って意味でこんな顔していました。明確なまでの傲慢さと明確なまでのヒールなのでしょうが、彼ら3人が少しでも心境が変わることを願うばかりです。

でもこれって3人目線からしたら「好きなら何してもいいんですかぁ〜〜〜〜??????」って風間君への意見になるわけで、そこは対比的だなと思いました。


ヒールはヒールだからこその良さもあってしかりなのですが、だからこその「は??????????????????????」と憎まれ役を演じる三人のお芝居がお見事でした。だからといってラブレター晒すことを許すとは言ってない。

また、そんな彼らと付き合っている志保ちゃんも、定時制=社会不適合者や甘えと思っていた、言葉のあや(状況的に見てれば彼女は完全に怯えてもおかしくない立ち位置なんですが)とはいえ否定的だった気持ちがあるわけです。

それが実際に風間くんや定時制の人を見て、言葉を読んで、少しずつ解けていったのが良かったなと思います。思えば1話から彼女はあくまでも「自分」を持っていて、だからこその本を読んでいた流れなのでしょうが……。もともとこの4人で一緒に動いているのにはなにか理由があるのかな~とか思いながら見ていました。同じ中学から持ち上がった組なのかな、とか、それとも3人が絶妙に斜にかまえているのを見ると「なんとなく3人もまた、クラスの中心というわけではない」のかなぁ……とか思いました。所謂和に入りきれないでいる3人がだんだんと集まって、個人主義の志保ちゃんも巻き込んで4人でいる――とか。とにかく毛色が違う4人なのでどうやって集まったのかな、とか考えさせられる部分でもありますね。

志保ちゃんは、偏見というか「社会不適合者」として定時制を見ていたことのも事実ですが、その上で誠実な手紙をもらって、「ごめんなさい」といえたり、向き合ったりすることができる人です。

彼女が彼女なりに「誠意」を見せられて、真心を貰って、だからどう返すのか自分なりに(周りに揶揄されたり回し読みされたとしても)答えを導いたからだと思います。

これから、この二人がどういう対象になりうるのか、それともならないのかはさておくとして、学生生活という時間の中で「変わるきっかけ」を双方が抱いたのはとても美しく、良い思い出に何年かしたらなってもらいたい、思い出の中で柔らかく光るものであってほしいなと願います。もちろん「怖い」と抱いた気持ちも含めてですが。

初恋というのはほろ苦いものだという言葉もありますが、それ以上に特別なものなのかもしれないなと遠き日に抱いた感情を思い出して懐かしさに噛みしめるばかりです。

だからこそ、最後の志保ちゃんとのやりとりはホッとしたものがあります。一人ではなく、お互いにそれぞれの成長になったというか。図書館の借りていた人の下りは青春ものでおなじみというか、インターネット社会になっている現代とは対比的な本というものだから感じられるものでもありました。

「どんな人だろう」と気になるきっかけといえば「耳をすませば」が有名どころですね!!!!!

 

耳をすませば [DVD]

 

選ぶ本が車輪の下だったり(個人的に学生の頃読んでて「どうして…どうして…!!!」となった一冊でした)太宰とかをチョイスしてしまうあたりの風間くんのコンプレックスや「どうしようもない自分だけれど、それでも生きていくしかない」という空気に志保ちゃんという「あかり」が自分の手の中を照らしてくれたのだとしたら、よかったなぁと思います。

車輪の下 (岩波文庫)

車輪の下 (岩波文庫)

 

車輪の下は自伝でお馴染みですし周りの期待に反してうまくできない自分に悩む話です。態々自らがそう言った作品を読むあたり、自覚がないわけではないし高等遊民になりたくてなってるわけではない(でもできない、というジレンマ)は風間くんにはあることがすごくわかります。

 

「恥の多い生涯を送って来ました。」太宰治人間失格の衝撃的なはじまりですが…葉蔵や太宰のことを考えていくと、そう言った本を選ぶことに心を寄せたくなりますね。ある種の自傷行為でもあり、またある種の「自分だけではない」という安堵感だったり。

IQが高いが故のどう接したらいいのかわからない(自分とは違うIQを持った人の気持ちに立てない)ということとかも要因でしょうし、ズキズキと痛むものがありますね。お兄ちゃんの問題だったり、志保ちゃんだったり。それぞれが彼にとって生きにくい世界なのかもしれない、それでも「生きていくしかない」部分の中で進んでいくものだったらいいなあ。

 

自らの感情を「言葉」にすること

ラブレターのくだりでようやく、はじめて声を荒げてブチ切れるシーンは見ていて「来た!!」となる部分でも有りました。

頭の中で色々なことを考えながら、思いながら、返答すらメールの中だったのに「くだらない」となってなった部分もあるでしょう。

でも、動き出した。そこからことばを、怒りという明確で力がとてもいる感情が表に出せた。

屑だ、クズだ、屑だ!!!!って自分の感情を吐き出せる下りは実に良かったです。お兄ちゃんとの揉み合いですら出せなかったものが他人によって導かれるの見ててグッと来ました。

DEATH NOTE夜神月のラストシーンの如くの暴れまわり方でニッコニコでした。それに対しての水野先生や、周りが「喋った!!!!!!」という反応がどれだけの時間彼が籠もっていたのか、黙っていたのか、っていうのが伝わる流れで、それを包括するように、向き合ってくれるのが他の誰でもなく第一話の段階で少しずつ変わってきた火村くんっていうのも良いですよね。1話で空田に言い返されたり(タグのくだりが実に微笑ましかったですね)、周りを見れる余裕というか「学校で勉強すること」に対して賭けだけではなく意義を見出しつつあるというか――……逆に言えば「勉強できれば」「卒業できれば」それでよかったものが変わったように思えます。

風間くんの場合、シャットアウトし続けたガレージがようやくこじ開けられて、どういうように形にしたらいいか分からなくて、その上での慟哭で――最終的に出てきた言葉を受け止めてくれるというのは火村くんの度量の大きさだと思います。

「大人が初恋して何が悪い」

すごくきれいで、すごく純粋で、でも傍目からすれば「それはちょっと!!!」っていう部分を踏まえつつも変わったきっかけになっていったのはよかったです。ほっとしました。

 

思えば空田くんと奥様の馴れ初めも気になるところですし(元同級生のシングルマザーだからこそのロマンスはあっただろうし、朱里ちゃんという娘ができることへの受け止めや義父母は出てくるものの空田くんのご家族が出ない理由とかもあるでしょうし)言葉に重みがありました。

 

エンディング「灯」の流れもよかったですし、次回の流れも楽しみです。

今回の3話でより皆其々のサイドストーリーが出てきました。人に歴史あり。10代ではないからこその重みというか、バックストーリーがあってからの「この場所」に集っている感ですね。

和気あいあいとしている定時制に対しての、もやもやが残っている状態の全日制トリオ。これは志保ちゃんという友人が「いかなくなった」がゆえのものだとも思いますが……。

 

ワンモアはAmazonプライムで先行で購入できましたが見逃し配信をGyao!、そしてTVerでも見ることが出来ます。

ワンモア#3

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  • 発売日: 2021/03/08
  • メディア: Prime Video
 

コンパクトに集約されているからこそ”こうなんじゃないか”という考えや補完を自分たちでしながら噛み砕いて見ていくドラマとしても見応えあると思います。

第4話は人と一定距離を保ちながら、ドライに、クールに、水野先生とは違う形で見つめ続ける地井先生のお話になります。

すでに1話の段階で影があることが明白で、自らを「教師」と言わず「夜のお仕事」と人をはぐらかしているシーンが印象的でしたが、そんな彼がどのように定時制の生徒たちと関わっていくのか、楽しみです。

 

また、地井先生を演じているのは昨今バラエティでも忙しい河合郁人さんです。

そんな彼のメイン回になりますが、河合さんのドラマのイメージと言うと昨年の「刑事7人」でののらくら・飄々さがあったので(これはどちらかというとパブリックイメージに近しいキャラだな~って思っていました)今回の地井先生はどんなふうな背景があるのか。またどんなふうに関わってくるのか楽しみですね。

 

▽刑事7人感想

amanatsu0312.hateblo.jp

 

「お芝居」として、まるで自分とは異なる人物だからこその受け止め方、そして作品として轟高校の定時制メンバーとのコミュニケーションがどんなふうになるのか。とても楽しみです。

*1:ドラマ「ごくせん(第1シリーズ)」ごくせん「イジメに負けんな!!」【2002年5月22日 日本テレビ】 | ザテレビジョン(0000000355-6)

*2:相関図より引用。理事であり医院長なんですね。

*3:兄弟の関係において差別的に親の愛情を受けた場合、それによって苦しんだ原体験は、兄弟以外の関係にも投影されていく。親の愛を巡る葛藤の相手となった兄弟と同じ世代の周囲の人間に対して憎悪を抱くこともあるという

*4:高圧的で、攻撃性が高く権威主義な部分とを孕んでるかんじ。高二病とは (コウニビョウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

*5:ドラえもんネタ

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