先日、テレビ朝日が使用しているスタジオ撮影が復帰という話をニュースでやっていました。東映スタジオというとニチアサ(仮面ライダー、戦隊もの)の他にも特捜9等が撮影されていることもあり、撮影が滞ってしまったという話の中だったので、この「撮影再開するよ~!」はとても明るいニュースでした。
特にキラメイレッド(今作「キラメイジャー」の主人公であるレッド枠)の子が新型コロナウイルスにかかってしまったということもあって、撮影再開するのがとても大変だったと思います。(今はもう大丈夫そうで本当によかった)
で、そんな中で撮影が再開されて先日から放送もはじまりました。私がそんな「新型コロナウイルスの拡大を懸念して中止・延期の後に撮影したもの」として見たのは「特捜9」が“撮影再開後の放送1発め”でした。
この特捜9、もともとは9係としてV6井ノ原快彦さんが出ていることもあり(井ノ原くんのファンです)全話を全力で追うというほどではないにしても刑事ものが好きということもあり飛び石で見ていたんですが…、1話完結が多いのでのんびり見られるのがとても刑事モノの良いところですよね!!で、刑事ものってどうやっても「密着」「密集」せざるをえない作品だと思うわけです。恋愛作品もそうかもしれませんが…。
特捜9については今作でseason3、新型コロナウイルスで撮影が頓挫している最中は再放送でつなげていました。
今夜の #特捜9 傑作選をご覧くださった皆様、ありがとうございました😊
— 【公式】特捜9 (@5drama9tokusou) 2020年5月13日
次回5/20(水)は 特捜9 シーズン1、第一話をお届けします✨
どうやって特捜班が誕生したのか?
ぜひチェックして下さい🎵#テレビ朝日
ちなみに特撮関連は「回想」「振り返り」ということでちょいちょい小ネタで新情報を小出しにしつつ、やっぱり総集編という形をとっていましたね。仮面ライダーゼロワンにおけるゼロワン総集編からの「バルカンが全然出てねえじゃねえか!!!!!!!!」で結果として2号ライダー紹介になっていくのは笑いました。挙げ句にアバンの山寺宏一さんのナレーションが完全に変わってて笑いました。不破さんにお仕事紹介するために今飛びだつ……って言い出したときは「東映どうしたの」って全力思った次第です。で、キラメイジャーはキラトーークということでアメトーークのパロをしていましたね!(でもあれはあれで新しい試みで私は好きです)(声優さん収録するのそれはそれで密閉するから大変であろうなと思う)
井ノ原快彦さんがブログで「気をつけながら撮影した」ということを綴っておりましたが*1、実際コメントでも類したことをたくさんお話されていました。
実際どんなものかと見てみたらとてもびっくりした。そう「せざるを得ない」部分と、それを「逆手に取って見せる」手法をとっていたんです。
ということで、その感動を綴っておこうと思います。こんなかんじで今後ドラマも変わっていくのだろうか……?
特捜9 season3 第5話「10年目の殺人」
警視庁・特捜班で国木田誠二(中村梅雀)は自分宛の封書を見つける。差出人に見覚えのある国木田が手紙を読むと、慌てた様子で出かけてしまう。
ちょうど出先から帰ってきた浅輪直樹(井ノ原快彦)は、新藤亮(山田裕貴)から電話をもらう。新藤は早瀬川真澄(原沙知絵)に呼び出され、監察医務院に出向いていた。
直樹は真澄から、自殺した女性の遺体を解剖したところ、他殺の疑いがあると聞かされる。ところが所轄が自殺と決めつけ、真澄の言うことに耳を貸さないというのだ。自殺でなく、他殺を疑う根拠はどこにあるのか?
真澄は、遺体の口紅が女性自身で塗ったとは思えないほど雑にはみ出していたことに違和感を抱いたと告げる。詳しく調べたところ、前歯に微量の血液が付着し、さらにその血液が、亡くなった女性のものではなかったという。
直樹は、この遺体の主が竹内沙織(竹内恵美)と知り、驚く。沙織は直樹の所轄時代の先輩・門脇健治(橋本さとし)の元不倫相手で、門脇が警察を辞めざるをえなかったのも、沙織との仲が公になったからだった。
直樹から連絡を受けた青柳靖(吹越満)と矢沢英明(田口浩正)は、かつて沙織が勤務していた所轄を訪ねる。すると、不倫発覚後、署内で立場を悪くした沙織を上司が気遣っていたことがわかる。
直樹は、いまやテレビのコメンテーターとして売れっ子の門脇に電話をし、沙織が自殺したことを告げる。門脇は驚きながら、沙織とは10年以上会っていないというが…。(特捜9 第5話あらすじから引用)
ストーリーとしては過去の特捜9(当時は「警視庁捜査一課9係」)と結びつかれている作品です。でも一方で今回は徹して「事件」と「関係者」そして「9係」でのみ話が回る展開でした。倫子さんは登場せず。
ところでタイトルの由来って「3年目の浮気」とかそういうやつから引っ張ってきたんですかね……?(笑)
ドラマ展開の感想
過去の事件と結びつけながら、そのうえで展開されていく見立て殺人のようなもの…でしたが、実際はそんなことなくて、いろんな「不幸」が結びついた結果の言いようのない胸糞の悪さ。門脇という男のどうしようもなさ(救いようがないかんじ)が見てて「こいつ……」となりましたし、全てにおいて最後の門脇との決別として背中を向け有るき出す浅輪くんに集約されていたと思います。
「内密に」という言葉に対してYES/NOも言わず「変わってないっすね~」という言い方はとても日本人らしく、そして同時に浅輪くんらしいなあと思いました。
国木田さんに関してはミスリードなのは予想していましたが「過去に熱血上司だった」っていうのが好きだなと(笑)
また、村瀬・小宮山の「もういいよ……もう素直に向き合えよ…」と思う部分と「この人達は恋愛感情を超越してしまった極太信頼関係があるからこその踏み出せなさがあるよなあ」とつくづく思います(笑)そのへんは村瀬さんのプロフィールに書いてあるとおりですよね。
志保とは恋を意識した時期もあり、彼女の活躍を陰で支えることを喜びにしている節も。
(特捜9 村瀬のプロフィールデータから)
他局のドラマになってしまいますが、踊る大捜査線のすみれさんと青島くんの関係って小宮山さん村瀬さんのやり取りに近い部分があるよなぁとつくづく。こういう食えない、でも信頼している関係が私は大好きです。いいぞもっとやってくれ。
ストーリーの浮かばれなさ(和田さんと竹内さんしんどすぎる一方での門脇さんの「ひかりの道を進む」というのがやりきれない)のに一方で特捜9の持ち前のポップな雰囲気が払拭しているかんじがしてバランスの取れたお話でした。テレ朝刑事モノの「浮かばれねえ」「えっしんどい…」って話ちょいちょいあるけれど、今回の話は不幸が重なったパターンで過去の罪が結びつかれた結果の部分もあるから言いようのない気持ちになりますよね。
今回は特にバディがそれぞれきらりと輝いていたと思います。メンバーが揃えないとは言え(密になるから)警察官は二人一組が基本なので、そこは崩すこと無くそれぞれのバディのそれぞれの動かし方が良いなと。新藤くん今ではすっかりわんこ属性になられて………「やっっった!!!」と昇龍拳じみた喜び方してるのソーキュートでした。いい後輩になっていく…。
すごいぞ!演出!
(突然の浅輪くん(井ノ原くん)かわいい)
それはさておき、ドラマの演出が非常に見応えがありました。
電話を使ったいわゆる「一人芝居」(向こうに相手がいるということを前提としながら撮影は別でできる)はもちろんのこと、ソーシャルディスタンスとして一定距離を持っての定点カメラを使っての青柳さんたちがホチキスを止めるシーンは見ていて「うまいなあ」と思わず思いました。
また、新藤くんが事情聴取で事務の方と透明なアクリル板(黒板代わり?)を挟んでぐるぐる動きながら撮影しているところすごく良かったです。飛散しないもんね……って思うのと同時に「ぐるぐる動くことで、特捜9ならではのコミカルさ」も加わるから演出の巧さに思わず「えっ面白い」っていう…。
また、テレビ電話を用いての会話のシーン(多分Zoomがモデルなんだろうけれど)とか、新藤が女性の口紅を確認するときにスッ……と早瀬川先生がどく流れも違和感なかったですし、横並びとはいえまっすぐ撮っているから距離があっても見えない&飛散もしないようになっている。
ある意味「この時期」だからこそやった手法だとも思いますし、この時期だからひねり出した「演出」だったことでしょう。多分何もなかったらこの作りにはならなかっただろうし。青柳さんたちのアドリブらしき部分もちょこまか入っていてふふってなりましたし。
ひたすら「すごいなあ」「距離を距離として感じさせず、作品としてくるくるとしたコミカルさをもたせながら”それを仕方ない、せざるをえない”と感じさせないつくり」になることに感動していました。今後もまた考えながらいろんな手法でやっていくだろうし、そのへん楽しみにしています。
それこそニチアサとかも「大人数で撮影はできない」としている一方でどのようにやっていくのか……特にどうやっても殺陣をしたりしなくちゃならないので、特捜9を見ながら「どういう風にニチアサは変わっていくのだろう」「他のドラマはどうするんだろう」と改めて考えさせられました。
とかいってたら…………
えっ…?!!!橋本くん出るの?!!!!!!目玉が飛び出ました。
正直特捜9に関しては井ノ原くんと、それこそ最近だと鑑識でトラヴィスジャパンの宮近くんが出ていることもあって盲点でした。先日鉄の骨で出来る男(検察側)をしていたので今作はどうなるのか期待しています。
「死体役から」というお話をされていましたが以前…そういえば……死んだ真似を橋本くんは作中でしてました…よ…ね…?
(※書いたのが昔過ぎて頭抱えている)
あらすじ読む感じでは「おっ突き抜けたクズの役かな?!」とワクワクしています。ストーリーとして金田一少年の事件簿で被害者側に回るような役回りをしてくれるのを期待しています(笑)謎解きとしても、役者さんとしてもどんなものになるのか来週期待したいところです。
でも推しが出ることももちろんですけれども、何より「新作」が出ることってとても嬉しいですし尊いですよね。ありがたい。役者さんたちもスタッフさんたちも細心の注意をしながら撮影に挑んでいると思います。そうやってエンターテインメントをいただけることに感謝感謝です。
ゼロワンでいうと今週日曜の放送は実質.5話ということで展開が見えそうです。滅亡迅雷全員揃ったし「さらっと総集編やってるけど重要なキーワード突っ込んでくる」という展開はあるあるだと思います。ゼロワン総集編でいきなりアーク声つきになって第一声から「速水奨さんじゃないか」とザワザワしたのでこのへんについてとか…鍵を握っているテロリストたちなので気になるばかり。
*1:イノなき vol.2568「再開一発目!」より