先日うっかり特捜9で推しが出るという話を書きましたが、実際に蓋を開けてみてどうだったかの感想を書いていなかったので綴っていきたいと思います。
特捜9については浅輪(井ノ原快彦)が事件を解決するにつれてどんどん人として成長していく物語だとも感じているので、ストーリーとして「特捜9」になった第3シーズンだからこその「上に立つ側」で「後輩も成長してきた」上での彼のやり取りが特にポイントではないでしょうか。
また、ストーリーとしては安定のテレ朝刑事モノだと思っているので(刑事物といえばやはりテレ朝が一番ドラマチックではないけれど展開が「ありそう」だったり「ムナクソ」だったり多様性に富んでいる印象です)今回も期待して見てみました。Tverで再放送もしてくれるので良い時代になりましたね。ありがたい。
推しと推しの世界線が交わるの井ノ原くんに関しては3回目になるので彼のバイタリティというか、いろんなところといろんなかたちで交わっていくのすごいなぁとつくづく思うばかりです。
今回の話の概要
第6話「四色の殺人」
公園で若い男性が頭から血を流して亡くなっているのが見つかる。どうやら、石段から転落したようだった。浅輪直樹(井ノ原快彦)ら特捜班が現場に駆け付けると、ベテラン鑑識官の猪狩哲治(伊東四朗)を見つける。鑑識官たちが臨場を進める一方、地面には車いすの轍の跡が縦横についていた。
亡くなったのは天野祐介(橋本良亮)という青年で、職業は顧客の資産を運用するライフスタイルアドバイザーと判明。倒れていた彼を見つけたのは、近所にある老人介護施設の介護士だった。レクリエーションをするため公園に出かけたところ、入居者の大谷真二郎(原金太郎)がいなくなり、探している途中で天野の遺体を発見したのだ。
驚くことに、天野は老人介護施設に出入りしていた。それも仕事でなく、ボランティアとしてお年寄りたちの面倒を見ていたという。直樹がお年寄りたちに話を聞く限り、天野は好青年に思われたが、そこに大谷が現れ「天野は死んで当然の男だ!」と言い出す。
天野は昨年結婚したばかりで、妻は出産間近だった。青柳靖(吹越満)と矢沢英明(田口浩正)は妻から、優しかった夫がここ数か月、様子がおかしかったとの証言を得る。
天野には、別の顔もあったと判明するが…?
(公式ホームページより引用)
感想
刑事物、ミステリーものにおける「作品の見方」って人それぞれぜんぜん違うじゃないですか。
- (1)出来事を出来事として俯瞰して物語を読み進めるタイプ
- (2)「これ多分このひとが犯人ではないだろうか?」と推理するタイプ
- (3)キャラクターが好き!!!って気持ちが先行するタイプ
(3)に関してはどの作品にもいえることですね。「キャラ厨」と図書館戦争でも取り上げられていましたが……。まぁどんな形にしろ「その人の見方」だと思うので正解/不正解という問題ではないように自分では思います。今作の見方でいうと私は(2)で見ていました。
第一に考えたのは「詐欺られた娘・息子による共犯」。そんな登場人物ガシガシ出てくるなら複数犯もあり得るかなあと。それがゆえに親は彼らを庇っているのかなとも。完全にミスリードでしたが(笑)
蓋を開けてみたら完全に先輩後輩による共謀からの良心の呵責に耐えきれなかったパターンでした。「天使のりんご」にもう少しなにかあるのかと(それこそ先輩が「奥さんのリンゴ農園の跡地使って一儲けしよう」とか言い出して本当に立て直そうとしていたとか)思ったんですが、そこらへんは掘り下げられなかったです。気になったんですがね!!残念!!
前回のお話が「ソーシャルディスタンスを全力で押し出した中身」だったので、今回どういう話を持ってくるのかな、とも思っていたのですが思ったより普通というか前回ほど「露骨だけど自然」ではなく、もちろん必要な部分は必要として近かったり遠かったり密だったりしているのですが、後ろで井ノ原くんのブログで「気をつけている」ということや一日3回検温されてのお芝居に挑まれていることなどを見ているので安心して見れました。
「四色ボールペン」がキーワードになっていたのもあって非常に浅輪主任の頭のキレを見させてもらった気がします。行動力もあってテキパキしているのが良い。若手二人も良いコンビで見てて安心してみれました。そして伊東四朗さんの安定感たるや。猪狩さんの言葉一つで現場がぴしっと締まるのがいいですよね。
「誰かに似ている」というのは間違いなく……ですよね。そのへんがぎゅっとなるあたり特捜9の朗らかな雰囲気もあいまって好きだな~となります。
引っかかったのは現場を荒らしたおばあちゃんがなぜ堂々と普通にしていられるのか?
証拠を隠滅しようとしていたりと、ミスリードなのは承知なのですが「いやそれで最後普通にほのぼのしては駄目なのでは…?」と思ってしまうというか(笑)
証拠隠滅罪
証拠隠滅罪とは、刑事捜査に必要な証拠を隠したり壊したりする罪です。
罰則は【2年以下の懲役/20万円以下の罰金】です。公務執行妨害罪の量刑よりも軽くなっています。
ただ一方で上記サイトによると”公務執行妨害は暴行や脅迫を利用していることで成立しますので、ただ単に捜査の邪魔をしようと証拠を隠しただけでは公務執行妨害にはなりません。「公務員が持っている証拠を奪い取って壊した」ような場合、公務執行妨害罪も考えられてきます。”とあるので、どっちにでも取れるのかなと(現場あらしてるからまったく罪なしっていうのは難しい気もしますが)思いました。そのへんは詐欺で戻ってきたお金で罰金支払ったのかなぁ、とも。
娘さんの働かれていた場所はどこなんしょうか。トンボかな…?どこにしても四色ベールペンよく使っているので「ああ~」ってなりました。ちなみに私はジェットストリーム使ってます。
あのデザイン見ると透明だしな……とか、ゆりちゃんのものと見間違えるなら…とかちょっと色々思ってしまったり(笑)
(鉄板にこれっぽかったようにも見える)
四色ボールペン、私もよく仕事柄使わせてもらっています。一番減るのは赤なんですが、そのへん人によって全然違うのが面白いところですよね。
また、今回の犯人である先輩(上司)はなぜ犯行にいたったのか非常に興味があります。
老人からむしり取って何が悪いという主張からすると何かしら思うところがあるのでしょうが…いろんな方のご指摘で「就職氷河期世代なのでは」とか「団塊世代が年金もらうことになってくることに不満になる現れ」ではないかという主張をみてなるほどなぁと思いました。先輩の年齢も含めて考えると、ゆりちゃん(おばあちゃんの娘・文具メーカー元社員(仮))との比較というか、表裏だったのかなと。
ゆりちゃんはゆりちゃんで親のために仕事をやめて、という人です。成功者であり現状仕事を探して四苦八苦していることも考えると、ふたりとも「どちらも」あり得たのかなぁとも。もうちょっと先輩の主張がわかるものが見たかったかな。ただただ「何が悪い」の開き直りだったので…。
また、ストーリーだけ見ると天野家の奥さんとこれから生まれてくるお子さんがしんどすぎて…事件は解決したけれども、彼女自身の前では”良い夫”だったかもしれないけれども、そうじゃない部分も確かにあって、という「ハッピーエンド」とも「バッドエンド」でもなく「それでも人生は続いていく」というようなエンディングだったと思いいます。警察が介入出来るのはあくまで事件解決まで、って踊る大捜査線で室井さんがいってたのもあって、青島くんのように進んで寄り添っていくことは正直本当に難しいよな……と痛感するばかりです。
その上でIt's my lifeが流れるのが「うう……人生は続く…これからがわからなくても…それでも自分の人生を進む浅輪主任…」ってなっていくという(笑)
天野祐介という人物について
Picrew|つくってあそべる画像メーカーからイメージお借りしました。
公式イケメン設定なんですが、正直個人的にはもっとクソオブクソな人間を予想していたので「想像以上に常識と良心の呵責に悩まされるタイプ」だったことに驚きました。
有る種「恨まれて当然」だと思うし、金田一少年の事件簿の被害者たちのごとく「こいつはしょうがねえな」っていう切り捨て*1られる側に見せておいての「告発」という形で耐えきれなくなったあたり、いわゆる”普通”に焦がれるタイプの、ありきたりな幸せを求めて与えてもらえなかったタイプの人間なのだろうと推察しました。
まぁ一方で、彼のやってきたことは1ミクロンも褒められないですけれども。結局一緒に連れ添った相手の方とどうして結婚したのか、っていうことが明記がなかったんですが、ご都合的に「りんご農園の出」っていうのがすごいひっかかるんですよね。卵が先か鶏が先かはわかりませんが、可能性としてありえそうなのは2つ。
- 当時恋人だった相手(奥さん)の立ち位置であるリンゴ農園の出ということを利用して詐欺をしようとした。
- りんご農園についての詐欺を行うために知識を持った奥さんに近づいて、恋人になった。
ご老人から信用を獲得するには愛想よくすればいいかって言われたらそんなことはないと思うので(ある程度用心はされていると思うし)、そういう意味での関係構築を考えたり先輩の詐欺に加担しながら一人ひとりを回収して、問題になっていった…っていうことを鑑みると結構な時間があるので時系列精査してほしいなといも。
またタキシードを着てはいるけれど、様子を見ている限りでは結婚式はあげていないのではないかな…?もちろん答えは藪の中ですが、タキシード着てたりウエディングドレス着ていたりの「ささやか」な幸せがだんだんと噛み締めていけるようになったのかなあ、とも。
「昨年結婚したばかり」「出産間近」ということを考えるといわゆる”授かり婚”なのかなとも思うんですけれども、様子がここ”数ヶ月”おかしかった、ということを考えていくと……
でもそんな都合よく「天使のりんご」としてリンゴ農園の話になって、その住所が奥さんの実家の農園が合った場所の近くなんてあり得るのかな~~とか諸々考えるとそれも全部「仕組まれて」いて、それも全部「計算だった」のなら?とか考えていってしまうというか。そこに愛は最初あったのだろうか…も含めてぐるぐる目不可避。
そういえば天野は公式美男子(イケメン・美形)なのですが、そのへんの描写がほとんどなかったようにも感じます。なので個人的に別に公式イケメン設定なくても「好青年」で通しちゃってもよかったような気がします…ジャニーズだからかな…?(笑)
あの世界線にはV6がいますし*2そういう意味では天野に似たA.B.C-Zというグループがいてもおかしくないよな~とも。
お芝居については橋本くんのお芝居ってドラマより舞台の人のお芝居だなと。もちろんそれが良い/悪いではなくて、全身を使っての大きく動く事が多いように感じられました。表情についても眉毛がぴょこぴょこ動かれるのは…クセなのかな…?ちょっと目がいって印象に残りました。鉄の骨でもそうだった気がする。
映像のお芝居と舞台のお芝居と、後は声のお芝居と。それぞれにそれぞれが注視すべきところってきっとあって、だからこそいろんな形でチャレンジしてもらえるのはファンとして嬉しいなぁと思います。
#特捜9 昨日の放送をご覧下さった皆様、ありがとうございました😊
— 【公式】特捜9 (@5drama9tokusou) 2020年6月24日
セットでパシャリ📸
真澄のいる監察医務院の一部分❗️
昨日の放送では #橋本良亮 さん演じる天野が台の上でしたね📺
実は、じっとしているのも大変なのですよー😅
見逃し配信もチェックして下さいね✨#テレビ朝日 #TVer #テラサ pic.twitter.com/3C5HgGECtr
井ノ原くんと橋本くん
いつぞやのラジオだったか雑誌で「共演してみたい人は?」で井ノ原くんを上げていて【優しそうだから】と理由を説明されていたのですが個人的に井ノ原くんはニコニコしているけれど線引がはっきりしているTHE実は体育会系の人だとも思っていて(そもそもジャニーズそういうところがあるようなイメージがある)どういうやり取りするのかあんまりイメージがわかなかったりしました。でも考えてみれば百識王とかで…一緒にやっていた…ような…?当時井ノ原くんばかり見ていてあまり覚えていないのですが(笑)
そのへんも含めて実際にどうだったのかなにかで聞く機会があったらいいなぁと思いました。
また、一緒に出演されている宮近くんのこともお話されているのが印象的でした。鑑識としてどんどん山田裕貴くんと一緒に特捜9を盛り上げていってくれているのだなぁ…とも思います。個人的にキャラクターとして新藤くんが好きなのでやまちゃかコンビかわいいなぁとしみじみしてます。
また、橋本くんの言葉で知った「何回もA.B.C-Zの舞台を観に来てくださったことがあり、お褒めの言葉だけでなくダメ出しも的確にしてくださった」「井ノ原くんのアドバイスで芝居がよくなったこともあった」*3というポイントにいつの!?と非常にびっくりしました。いつぞやのカウコン番組で「A.B.C-Z…?」とおじさんわかんないみたいな顔してたのに(完全にフリだとはわかってましたけれど、実際にそんなお付き合いあったのかと)とも。戸塚祥太さんと仲がいいというか、慕われている印象はあるのですが(戸塚さん20周年ライヴに来てましたし)そうやって縁があるのだなーということもなんだか嬉しくなりました。
ちなみにこのお話見逃し配信もやっていますのでよかったら是非に!
ちなみに個人的にこのコンビの恋愛のようなそれを超越しきってしまった信頼関係の上に成立しているコンビ愛みたいなものがめちゃくちゃ好きです。Season3「越境捜査」もよろしくお願いします。