オシゴトガタリ第ニシーズンといっても過言ではないわけですが、無事に2桁に入り、色んな方々に「やってくれませんか」と土下座したおしてイイヨー☆を貰って少しずつ時間を頂戴しながらお話を進めさせてもらっています。
ということで今回の内容についてですが「パラレルワールド・シアター」について華さんからお話をお伺いしました。
華さんについてはジャニーズ事務所に所属している内博貴君についての流れでお知り合いになったお方なのですが、「楽しいを楽しいとして受け止める」という意味で非常に「こういうファンになりたいなあ」と思えるお姿が印象的で一方的にリスペクトさせていただいております。
今回「オシゴトガタリやってくれませんか……」とお願いしたところ、快諾をいただきましてもう100%内博貴君で来るかなと思ってたんですが(私自身が彼についてはここ近年でやっと少し分かる/一部 ぐらいになったようなものだったので)、題材について「パラレルワールドシアター」という作品についてお伺いすることとなりました。
ということで、今回も楽しくお話を進めたいと思います!!
- オシゴトガタリとは?
- パラレルワールド・シアターについて
- クラウドファンディングに参加して感じたこと
- エキストラになって感じること、見えたこと
- 身につまされるジャニオタとしての考察
- どこかの「誰か」で、ありえる話
- 全方位へ「この作品を見て欲しい」気持ちを込めて
- お話をお伺いして
オシゴトガタリとは?
- 「オシゴトガタリ」とは、このブログの管理人が、「推し(好き・応援・大切・考察対象等マルチな意味を指す)事」をしているフォロワーだったり名乗りを上げてくださった方に対してインタビューする企画です。
- 「無理しない」「楽しい!を人から教わる」ことを基準に行き当たりばったりで行っています。
- 1ミリも知らない(ミリしら)のものなら「そのもの」を教えてもらう。
- 知っているものなら「この人はこういうところが好きなんだな!」と感じる。
- 「あなたの好きを私に話してくれ!」これが「オシゴトガタリ」です。
パラレルワールド・シアターについて
ーこの度はオッケー出していただきましてありがとうございます!早速ですが、パラレルワールドの概要について教えて頂けますでしょうか?
あらすじやキャストは公式サイトがわかりやすいかと!
監督さんは堤真矢さんです!(@ticktackmovie)
私の推しは広瀬斗史輝さん。(@Toshiki_Hirose)内くんと舞台で共演しててファンになりました。
TwitterやFacebook等で率先してPR活動を行っており、より認知してもらおうと日々努力されていらっしゃいます。
<あらすじ>
主人公で劇団クオンタムフィジックスの主宰・佐々木がラジオ番組で3年ぶりに本公演をおこなうと勝手に宣言してしまったのをきっかけに、メンバーが集まる。
最初に集まったのは葉山さくら(恋愛体質の女優らしい)、権田大佑(劇団立ち上げ時のメンバー)、山根りか(衣装も担当。面倒ごとは静観)、岸瞳(制作。劇団のみんなが大好き)。そこから星野勇二(商売っ気が強い)、吉沢智裕(推し!!!バイトとの両立をがんばる)も加わって、劇団が活動していた当時埋めた劇場で公演することを決めて、公演に向けて動き出すことに。
ただ、劇団の看板女優だった中川麗子はもう就職していて、出てくれないかな?どうかな?という状態。
そこから公演に向けて奮闘するんですけど、お金や集客の問題があったり、スタンスの違いでぶつかりあったりしながら、稽古を重ねていく劇団員たち……
さて、どんな公演になるのか!?という感じなのですが、私がテンション高めに軽い言葉で話すと実際の空気感との齟齬が生まれるので、予告動画をご覧ください!!!
予告編の動画もばっちり解禁済みです。
<キャスト・スタッフ>
- キャスト
須田暁 空美
藤野政貴 広瀬斗史輝 本間理紗 和田修昌 浜野なおみ 瑞貴
竹田哲朗 片渕真子
江幡朋子 栗栖裕之 田村祐貴 水野夏子 中村康介 保土田智之
ほか
- スタッフ
撮影・編集:堤真矢/照明:竹本勝幸/録音:磯辺康広/助監督:松岡寛 長谷川加織/舞台監督・舞台美術:品田裕介/舞台衣装:ai/舞台照明:大山浩平 亀井美緒/ダンス振付・指導:平石祥子/アクション振付・指導:福澤利之/舞台ヘアメイク:和佳奈/ヘアメイク・衣装協力:TamA/音楽:川尻大輔/レコーディング & ミキシング・エンジニア:庄司潤平/宣伝美術:吉崎淳史/制作:鬼頭扶実/マスコットキャラクターデザイン:moca/主題歌『長い夜ふかし』えとうゆかこ
企画・製作:Tick Tack Movie http://ticktackmovie.net
監督・脚本:堤真矢
キャスト・スタッフのインタビューも充実していますので見てもらいたいです~!
また、私が特に好きなのは関係者インタビューです。
ーこの作品、華さんはどこで知ったのでしょう?推しの俳優さんからの告知かなにかですか??クラウドファンディングな映画ということですが…どういう経緯で参加を?
はい、映画は俳優さんからの告知です。
クラウドファンディングの特典で、5万円なら交流会がついていたので参加し、そのあともちょこちょこ振り込んでいきました。
(クラウドファンディングとは:有志による投資を集めて何かを無そうとする流れ)
ークラウドファンディングの交流会っていうのはどういうのをしたのでしょう?トークショー的な…?
クラウドファンディングの交流会は、カフェみたいなところを貸し切って食事とお酒を出してくださって、飲み会みたいな感じでした!
まさか推しと飲み会する日がくるとは……緊張で死にました……
そして参加者が監督の知人の方と私、つまりファンは私だけという、はちゃめちゃにオイシイ体験でした…緊張で全然話せなかったけど……
(推しとお茶会とかタカラジェンヌのお茶会みたいなもんじゃん…っょぃ……)
ー推しと飲み会?!参加者も完全にあれじゃないですか、もはや決起集会感……つよい…。既にもうこの完パケは華さんは見られたかんじですかね?
参加者は、監督さん、キャストほぼ全員、スタッフさん、たくさんいらっしゃいました!
クラウドファンディングで出資した人たちを招いての完成試写会があって、そのあと交流会だったんです。ちなみに各リターンはこんな感じです
クラウドファンディングに参加して感じたこと
ーこの映画に対しての感想を、ネタバレにならない程度に!教えて下さい(笑)
そうですねえ、全体の感想になりますが、
- 映画発表〜クラウドファンディング終了まで
自主制作の映画って言っても何百万ってお金がかかるんだなって初めて知ったし、ダイレクトにその資金のお手伝いができるのって楽しいなって思いました。
おたくってよく「推しを見せて!!金なら出す!!」って言うじゃないですか。(言うよね?)
それができるんですよ!すごい!最高の仕組みだ!
また、推しが「達成率」という目標が掲げられた作品に出演するからには、ファンとしては「達成率をクリアした作品」に私がするぜ、くらいの気持ちで燃えてました。(もちろん私だけではないんだけど!もし足りなかったら多少無茶してでも達成させる気持ちでクレカ握りしめてました)
毎日のようにモーションギャラリーのサイトを見ていて、「50%」などキリがいい数字を超えると、関係者の方々が「50%達成!」といったツイートをして、その勢いでまた払う人が増える、というのに気づいたので、「58%」とかになると「60%にしよ」ってちょこちょこ振り込んでました。(実際のパーセンテージは覚えてないけど、例です)
クラウドファンディングの最終日、監督さんのお誕生日になった瞬間にもしも100%に達していなければ残額は全部払うって途中からずっと決めてて、実行して、監督さんがいきなり達成したのに気づいてビックリしている様子をツイッターで見て、ニヤニヤ満足しました。有意義な出費だった。
映画の撮影開始から完成までの過程をずっと追い続けるって初めてだったので、どういう流れで映画が作られているのか、その過程で作り手の方の奮闘や苦労が見られたことも興味深かったです。
リターンでエキストラに参加できたのも楽しかった!
小劇場もエキストラも初めてで。
エキストラは時間が延長して監督さんが本当に何度も申し訳なさそうにしてたんですが、作り手の方々のこだわりを間近にずっと見られて、楽しかったです。
自主制作とのことで、監督さん一人でキャストやスタッフの方々を集めて、脚本書いて、完成形を描きながら皆さんを(言い方悪いけど)コントロールしてひとつひとつシーンを作り上げていくの、本当にすごいな…って思いました。
あと、タダで普通の舞台の三倍くらいの時間、推しを見られて最高でした。(事前決済でその場で代金を払わないものは全部タダの理論)
(クラウドファンディング、私が参加したことがあるものはエンタメ系ではないので凄い…推しを近くでそんな長く見られる機会ってそんなないからオタクホイホイ行っちゃう…)
- 映画本編について
売れないアラサー小劇団が3年ぶりにメンバーを集めて本公演をしよう、というお話。
ちょうどジャニーズの自担(ぼかす)も前に組んでたバンドがどんどん活動縮小したのちに分裂しちゃってライブがない→4年ぶりに実現、というのを経験していたので、この劇団の結末はどうなるんだろうってすごく興味がありました。
チケットが売れなくて客演を呼んできたり、人脈を作りにパーティーに出向いたり、一生懸命に希望を持って進もうとする中で周りからぞんざいに扱われたり、仲違いしたり、でもいけるかもって思ったり。
ジャニオタにわかりやすく言うと、ちょうど先日、Snow manとSixTONESのデビューが発表されたけど、デビューできないJr.もいるわけじゃないですか。そっち側の物語です。
監督さんによるとその刺さり方は意外だったみたいですが、デビューできないJr.の担当や、ユニットの采配で涙を流したJr.担には、グッサグサに刺さると思います。
試写会で見たとき、ラストで、私はとうの昔に消化したはずでいた「8人の関ジャニ∞を見続けたかった」という想いが10年ぶりくらいに再発して放心した。(時期も時期で、試写会は渋谷すばる退所がせまる2018年12月でしたし…)
主人公が上演しようとしている劇中劇とリンクしながら物語が進んでいくのだけど、それがどういう意味なのか考察しながら観るのがおもしろかったです。
(完全にユニットの采配とか、活動縮小とか、「売れなきゃいけないのに実績が出せない」とかめちゃくちゃ心にぶっ刺さりました。色んな面で身にに覚えがありすぎる……。)(華さんはブロガーさんでもあるので、その時のご感想を綴られていらっしゃいます。)
また、その機会のとき「どういう応援なら嬉しいのか」「どうしたらダイレクトに伝わるのか」ということをお話をお伺いしました。
(さらに、此方の【ジャニオタに刺さる】というお話は監督ご自身もご存知のようです)
パラ劇がジャニ界隈の方にすごい角度で刺さってるのほんと予想外過ぎて、観測されるとともに無限の解釈に枝分かれしていくとはこのことか…となっている。
— TickTackMovie 堤真矢 (@ticktackmovie) February 6, 2019
作品作りの面白さってこういうとこだよなー。
ー推しみせて、金なら出す!オタクあるあるですね!それをダイレクトにねじ込める、そして推しをみせてくれるサイクルが成立するクラウドファンディングの有効活用ですね。全額払ったろ!というさっくりの決断の流れも最終日=誕生日ということは事前にご存知だったんですか?
最終日がお誕生日なのは、監督がアピールされていたので知っていました!笑
全部って言っても、目標の100万円にだいぶ近くなっていたから、残りの分だけですけどね…!それで推しの目標が確実に達成されるなら、払えない額ではないなと…
そして監督さんにも安心してお誕生日を過ごしていただければと。笑
私の場合、そもそもジャニーズしか知らなかったので、俳優ファンにはプレゼントの文化があると知って色々調べてはみたんですけど、どうも「高価なプレゼントで好き度を示す」のは、私にはできないなと思っていたんですよね。
万が一気に入ってもらえたとしても、もらって嬉しい・使ってもらえて嬉しいだけで、本人も運営も儲かるわけじゃないしなぁと思ってしまって。あとプレゼント沼にハマるの怖いし。
だから、高価なプレゼントはしないけど、ここぞという時には出そうと思ってて、それがクラウドファンディングで発揮されたというのもあります。
物を贈るより、出演作が目標達成するほうがいいんじゃないかなと思って…
(もちろんプレゼントを贈る人はその人なりの楽しみ方だし、きっと気に入ってもらえたら嬉しいものだというのもわかるんだけど、私はこういう使い方が一番しっくりくる)
(”プレゼント沼”という言葉も世の中にはありますね。「浪費図鑑」を見ていて次元の違う、所謂”界隈の違い”みたいなのを見てはそうか…って気持ちになります。かくいう私も若手俳優に対して頑張れ~!ってなることが結構多いのでプレゼントはしたことがありますが…それでもやっぱりどういう「ふうに」なりたいのかは個人によって違って当たり前で、華さんのご意見というのは非常に「なるほどなあ」ってなりました)
ープレゼント文化、ジャニーズはプレボNGの手紙文化ですもんね。華さんの追いかけ方のお話を聞いていると「ご本人の私生活などに活用」というよりは「何?いい作品作る?オーケー!いくら出せばいい!」みたいな感じでのこう…どちらかというかと言うと投資家的なファンのスタイルだなあと感じました。
たしかに、作品自体が推しになる傾向あります!もちろん好みだったらだけど…
投資家っていうとかっこよすぎる気がするけど笑、富豪ではないので、どうせ払うなら実益のある払い方がいいな…と。
エキストラになって感じること、見えたこと
ー「パラ劇」にエキストラ出演してるんですか!クラウドファンディングのリターンで色々なケースがありますが、先ほどの推しを見せろ、金なら出す!がWできたかんじですね。
出てます!がっつり!笑
推しのお仕事見学ができたの楽しかったです。
近すぎて目合わせるの恥ずかしい無理〜〜って目そらしまくりでしたけど…
それまでは舞台や映画でしか見たことなくて素の感じをほとんど知らなかったので、場の雰囲気を楽しくしたり、ストイックだったり、こういう人なんだ〜!と知れたのもよかったです。
(なかなか推しの作っている「作品」そのものは見ることがあったとしてもその裏側的な要素って見るとしたら「ドキュメンタリー」とか、「ブログ」とか、結局手を加えた状態になってしまいがちですもんね。)
ーエキストラってそれ即ちその世界に生きる人間になれるってことですよね!裏側を知れる(クラウドファンディングのリターン)って実際に「あなたのおかげでこの作品を作れました」「あなたも作品の一部です」みたいな感じがすごくしてすごくいいなあって思います。大きや映画になるとできないことをやれるものはやったろ!感があるというか…!そのへんの実感みたいなものはいかがでしたでしょうか。
そうですね!より作品を身近に感じられて、愛着がわくようになったと思います。
「あなたのおかげで」はファンの側から言うのはおこがましいと思うけど、でもちょっとでもお役に立ててたらいいな…と思います。
身につまされるジャニオタとしての考察
ーお話を聞いていると、本作については所謂「スポットの当たらなかった側の物語」なのですね……なにそれしんどいに決まってる……。足掻くからこその泥臭さの中にきらめきある、というのがエンターテインメントだと思います。ステージの上に立つために水面下でジタバタするというか……光と陰というハレの世界での影となる描き方というのはすごく…こう…目を背けたいような、でも見なくては…ってなるやつじゃないですか。しんどい…。
そうそう。しんどい。つらいけど、でも、うまくいってくれ〜!って応援したくなる。
ーオワコンと周りから言われてるような気がするけどそれでも自分は好きなんだ、やりたいんだ、を形にした作品っていうイメージでいいでしょうか。つらい…いやでも好き・・・・登場人物等で共感したりこのキャラ好き!みたいな人は居ましたか?
(この直近の流れで、自分の応援しているグループのCDが発売されましたが売上がめちゃくちゃヒットをガンガン飛ばしている!!!というわけではなく、「よければ聞いて……」という状態になっている感じでして。そういう意味でも負の感情を見かけて「売れないとか人気ないとかうるせ~~~~!!!!私は好きなんだよ~~!!」というジレンマに駆られるよねっていうお話をしていた矢先でした。そしてこれ、割と仮面ライダーなど特撮でも本当にあるあるというか…)
登場人物で「わかるわー!」ってなるのは、藤野さん演じる星野って人物です。
星野は劇団が売れるために、あれこれ張り切って戦略を立てるんです。
それが面倒な感じになってしまうこともあるんだけど、お金がかかることだから元を取ろうとする・利益を出そうとするってところは、私は好き。だって推しには儲かってほしいし、満員の客席見てほしいから、運営に商売っ気がなくて「頼むぞ?!?!」って思うこともたまにあるので…
でも、実際に私がこの劇団のファンだったら、たよんないけど「演劇やりたい」って動機で動いてしまう、須田さん演じる佐々木が推しだろうな、と思います。
(実際の推しの広瀬さん演じる吉沢さんは、バイトと劇団の両立がんばってて彼女とほのぼので、吉沢さん推す〜〜!!!!って思ってたけど、途中で担降りしました…笑)
ー藤野さんはある意味ファンの不安や宣伝くれ〜〜頼む〜〜!!の可視化みたいなお人ですね(笑)
そうなんです!星野さんみたいな人がいたらめちゃくちゃ安心しますよね。
告知ちゃんとしてよ?!って思うことめっちゃあるやん…CD出たのになんで誰もブログで触れないねん?!とか…
(いやあなたのペースでブログを書けばいいとは思うけれどもなぜこのタイミングでしないんだ!?!!とか本当…あの…めっちゃくちゃ分かる…)
ー佐々木さんは少年漫画の主役みたいなまっすぐさな感じしますね…やりたい、の一言で動けるのって凄いパワーがいるじゃないですか。貪欲と言うか、まっすぐというか…。
佐々木さんは、そんな貪欲まっすぐ!って感じではないと思うんだけど、ふわっと「こうなるといいなぁ」って感じで頼りないんですけど、「しっかり!」「がんばって!」って応援したくなるキャラです。私は。
(母性本能くすぐるセンタータイプということですかね!!どっかで聞いたぞそれ!!(笑))
佐々木さんは、もし自分の推しがこういう境遇だったら、どうにか応援したいな…って思う感じです。
過去に埋めてた劇場でもう一度昔の仲間と一緒に公演をしたいって動き始めるんですが、そんなの自分の推しだったら、うんうんうん可能な限り知人誘って行くし多ステするね!!!ってめっちゃ燃えるわ…(≒2018サマパラ)
母性というより、Jr.担の「デビュー掴もうな!!」って気持ちに近いと思う…
(そんな華さんの熱に突き動かされて内博貴くんのサマパラに足を運んだ2018年でした)(デビューつかもうな!!がゆえの「頑張れ!!」「お前がしっかりするんだ!!」のジレンマがまたあるのも含めてすごいリアル。すごいしんどい)
どこかの「誰か」で、ありえる話
ーストーリーがある上でのキャラクターがとてもリアルだなって感じます。彼女がいる、でも両立しようと奮闘する人もいれば、熱を持って動こうとする人もいて、一方でハラハラしながらフォローしたり声をかけたり。ある種、どのジャンルにでもあり得る縮図みたいなように感じましたがいかがでしょう。
たしかに、どのジャンルにも当てはまると思います。
バンドやアイドルグループのファンにも刺さるんじゃないかな…
みんな矛盾やブレを抱えていて、「こういうキャラクター」「この人はこう考えてる」って断言できないところもリアルだなぁと思います。
ー直接モノローグとかでいうというよりもダイレクトなお芝居の言葉言葉で汲み取ってる要素がある(=中についてはそれぞれは探り探りの部分もある)かんじですかね?とても…リアルでしんどいやつですね。しんどいけれど「皆がきっとそう」。
そうですね、たぶん日常会話のセリフから、読み取ることが多いと思います。
内面はあまり語られないので、どういう気持ちなんだろって考えを巡らせる余白があります。
本当は何考えてるんだろうって、見るたびに違う印象を持つこともありますし、みんな短所も長所もあります!
(そういった意味で「文脈を読み取る」という作品でもあるのかなと感じました。考察しがいがありそう)
ーちなみに、心に残ったセリフ等はありますか?
本公演を決めたときにツイッターでファンの反応を見たあと「俺たちが思ってるほど、俺たち、終わってないのかもしれないよ」って言うセリフが、くすぶっていたところから浮上してくるような、淡い期待が感じられて好きです。
あとはラストのシーンです。ネタバレになっちゃうから言えないけど、こんな夢を何度見たか……って思ってしまいます。
(全方位の推しにきかせてあげたいし伝えてあげたいし自己承認欲求満たしてほしいし「よっしゃ、まだ頑張ろ!!!」っていうその一言になってほしいしなんていうかもうその一言が刺さりすぎて……いつかどこかで自分のツイートが予想外な形でもなんでもいいから心のどっっか1ミクロンあたりで拾われたらないちゃうやつですね。この作品に出てくる劇団のファンの人は泣いていい。嬉し泣きしていい)
全方位へ「この作品を見て欲しい」気持ちを込めて
ー今後の上映予定などを教えてもらってもいいですか?
上映、1月〜2月に東京の大塚で上映イベントはあったんです!そこから次は池袋と大阪って流れです。
今後の上映予定はこんなかんじ!
◆池袋
場所:池袋HUMAXシネマズ シネマ5
日程:9/20(金)~29(日)連日 20:15~22:45
チケット購入:
https://motion-gallery.net/projects/pwtheater2
◆大阪
場所:シアターセブン(大阪)
日程:10/19(土)~25(金)
ー映画のチケットはどう購入したら良いのでしょう?普通に映画館ですか?
池袋の前売り券がわりのクラウドファンディングをやっております!
≪映画『パラレルワールド・シアター』劇場上映応援プロジェクト≫として、
9/20(金)〜29(日)池袋ヒューマックスシネマズでの上映に向けた応援プロジェクト。先行チケットもここを通して予約できます。
ーすでに観ている華さんに「この人に見てもらいたい!」「ちょっとこういう思いがあってだから推してるから観て!!」みたいなのが!ありますでしょうか。
小劇場やバンドなど、エンタメ系のグループで活動している人には「あるある」って面白いんじゃないかな?と思います。
笑えるっていうよりは、「知人同士で観に行って誰も儲かってなくない?」とか、「大人の文化祭って感じ」とか揶揄されるセリフも出てくるので、どっちかというと「あるある」にしばかれる感じかなと思いますが…
あとは、そういうグループを応援しているファンの人。
チケット売るの大変なんだな…とか、作品を作るまでに乗り越えられてきたことが色々あるんだなって、作り手側の苦労が垣間見えるのではないでしょうか。
推しを応援できることのありがたみを感じられる…ほんとに…もっと推すからな!!って思えるんじゃないでしょうか。
あと、活動休止や脱退解散などで好きなグループの形が変わって涙を流したことがある人も。愛したグループのありえた(かもしれない)未来に思いを馳せることになるはず。
私自身、ハンドメイドが趣味でイベント出展したり販売したりしてるんですけど、この映画を見る前は「イベント出展費用と交通費で赤字になるから、2019年は地元のイベントだけにしよう」って決めてたんです。
でもこの映画を見て、やっぱ儲からなくても楽しいのが一番いいなと思って、2019年はイベントの出展を増やしたんです。
結局やっぱ赤字の繰り返しなんですけど笑、でも減らすより絶対楽しくて、やってよかったなって思います。
この映画にこめられたメッセージの対象者としては、個人の趣味の範疇で小粒すぎると思うけど、ガソリンいただきました、ありがとうございます。という気持ちです。
お話をお伺いして
「応援しているのは少数かもしれない」「そうだとしても、自分はこの人達が好きで、この人達に売れてほしいと思っている」「オワコンだの人気ないだの嫌いだのうるせ~~!!!」っていう気持ちっていうのは何かを応援しているときに聞こえてくる負の感情として非常にあるあるです。
色んなジャンルに片足突っ込んできて、それこそ現行の応援している人たちもそう、過去に大好きで今も続けているものもそうで、全員が全員【肯定】ではないです。
その上で、自分がお金を支払い続けることの難しさっていうのは重々承知の上です。自分が応援している声優さんのお一人はもうフリーになって、それから消息を絶たれてしまっているお人がいます。あの人今元気にしてるかなあ…ジョジョが好きな人だったんですけれども、5部アニメ化、見たかなあ。とか。色んな気持ちがあるわけですけれども、本作の「まだ輝きたい」「まだ諦めたくない」という所謂ジタバタというか、傍目からしたら見苦しいのかも知れないけれど、それでも足掻こうとしている姿というのは非常に自分自身も「わ分かる~~!」「しんど~~でも頑張れ~!!」っていう気持ちが詰まっています。
全体を通して肯定と否定の言葉で考えたら「否定」の言葉が相手にとって残ってしまいがちというのはよくある話です。100の肯定より1の否定が傷になって残ってしまう。それは一般人の日常だってそうなんだから「何かを表現したり、作る人」からしたらもっとそうなのかもしれない。
この作品「パラレルワールド・シアター」の予告を見て「ウッ…!!!」がたくさんありました。わかる、知ってるこの空気。
「そういうもんだよ」「しょうがないよ」っていう気持ちと「いやでもまだ諦めたくない」っていうのと、「続けていればいつか」っていう気持ち。そのうえでの「いつかっていつだよ??」という疑問。
この映画を「誰の目線で見るのか」「どういう気持ちで見るのか」っていうのは絶対人によって違って当たり前だと思います。
その上で「ありえた未来」を想像するわけです。
色んな意味で「あり得た未来」というのは非常に残酷だなと思います。「あり得た未来」っていうのはIFであり同時に「現在への否定」にもなりかねないわけです。あの時ああいう出来事がなければ。あの時あの選択肢をしていたら。
私はできるだけ、何にも「あの時」よりも「今」が一番最高であってほしいと思っています。そうであったのかもしれない。でも現実はうまくいってない。だったらじゃあどうするか。
「ねーちゃん!あしたっていまさッ!」
ジョジョの大好きな言葉があって。「過去」も「未来」も全部ひっくるめて、進んでいくしかない。
並行する世界で、矛盾を持っていて、それでも「なんとかしたい」とあがく姿は非常に現実的で、それでも美しいものだと思います。
クラウドファンディングについて、私は「少年ハリウッド」でよく見かけていたわけですが、身近な存在である華さんがこうやって「楽しい!」とされているのを見て、「オシの作品を見たい」と「支払ってくれたからプラスアルファがある」というウィン・ウィンの関係を見ていると、「よっしゃ私も推しなんか来ないかな!!」とか思っちゃうわけです(笑)
また、すべての熱の根底にある「楽しい」「やりたい」っていう気持ちはそれこそ華さんのお話で出てきた「ハンドメイド」も、「創作活動」も、いわゆる「同人活動」も、こういった「ブログ」もまた何もかもが根底として一緒なのかもしれない。って感じました。
すべては自分の”やりたい”からはじまるし、しんどいことだらけですし解せないことなんて山盛りだけど…それでも”やりたい”っていういわゆる大本の気持ちを思い出せるきっかけにもなりうる作品なのかな、って感じました。
非常に楽しいお話をお聞かせいただきました。ありがとうございます!!
華さんにはオフィシャルさんに「写真画像使っていいですか」というご確認までいただきまして…て手厚い!!!オシゴトガタリをPRの場にしてもらおうと思ってたのですがここまで手厚くてありがたいがすぎる~!!!!!!本当にありがとうございます!!!