10月になり、映画がみたい月だったり、気になるものが増えたり、あれもしたいこれもしたいとかいってたら気がついたらクリスマスが今年もやってくる、なんて竹内まりやさんの定番曲が流れ出しそうな日々です。
月に一度が最低目標のインタビュー企画「オシゴトガタリ」も今までいろんなジャンル、いろんな方々にお願いしてまいりました。年齢層も、住んでいる場所も、性別も、お考え方もバラバラだからこそ「この人はこんな形で楽しんでいる」「この人は今このポイントが特に突き刺さってるから楽しまれている」というようなかんじで人によって、ジャンルによって様々です。
今回お話をお伺いした蓬さんは共通の友人からのはずなんですが、「あれ?待って何でお知り合いになったんだっけ?」というジャンルがほぼかぶらないタイプの友人です。
ということで、今回は何のお話をお伺いしましょうかと聞いた所「ちょうど映画化が発表されたばかりの”都会のトム&ソーヤ”についてで!」ということとなりました。
蓬さんのブログはこちら
ということで、今日も元気よくオシゴトガタリ、はじめたいと思います!
オシゴトガタリとは?
「オシゴトガタリ」とは、このブログの管理人が、「推し(好き・応援・大切・考察対象等マルチな意味を指す)事」をしているフォロワーだったり名乗りを上げてくださった方に対してインタビューする企画です。
「無理しない」「楽しい!を人から教わる」ことを基準に行き当たりばったりで行っています。
1ミリも知らない(ミリしら)のものなら「そのもの」を教えてもらう。
知っているものなら「この人はこういうところが好きなんだな!」と感じる。「あなたの好きを私に話してくれ!」これが「オシゴトガタリ」です。
当サイトのメインテーブルにどーんと置かれることが多い、いろんな方のそれぞれの楽しみ方をひょっこり覗かせてもらえる企画です。
また、今回は直にオフでお会いして(※初対面)色々お話を聞かせていただきました。I
「都会のトム&ソーヤ」ってどんな作品ですか?
ーこの度はご協力有難うございます。まず最初に「都会のトム&ソーヤ」について教えていただけますか?
都会のトム&ソーヤは「都会」とかいて”まち”と読みます。
愛称は「マチトム」という人が多いですね。
作者のはやみねかおる先生は「トムソ」というこだわりがあります。
映画公式さんは「マチトム」か「都会トム」と略しています。
はやみねかおる先生は夢水シリーズこと「名探偵夢水清志郎事件ノート」が特に有名だと思います。
名探偵夢水清志郎事件ノート1?12+外伝2冊 全14巻合本版 (講談社青い鳥文庫)
- 作者: はやみねかおる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/12/14
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(ま、マナカナちゃんで昔ドラマやってたやつだ~!!!!!!昔見ていた記憶があるんですが、あれ円盤化してないんですよね?とても鮮明な記憶があり、またみたいなあって思うので残念)
作品としてはYA!ENTERTAINMENTという、アニメ化もしましたが「No.6」などと同じ講談社のレーベルから出ています。
都会のトム&ソーヤ(1) (YA! ENTERTAINMENT)
- 作者: はやみねかおる,にしけいこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/10/11
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来年にはなんと!実写化も決まっている作品です! 累計160万部突破している児童書ですが、文庫本もあったりと大人でも楽しめる手厚い仕様です。また、近年ではコミカライズもしています。
ーちなみに、こちらは現在何巻まで出ているんですか?
現在16巻まででています!
都会のトム&ソーヤ(16) スパイシティ (YA! ENTERTAINMENT)
- 作者: はやみねかおる,にしけいこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/02/21
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ージャンルとしては何になりますか?
推理小説になります!
「どこにでもいる」「普通の」中学2年生・内藤内人(ないとう・ないと)くんが、塾帰りのある夜中に、クラスメイトのハイパースペック(大財閥の息子、頭も良ければ顔もいい)の竜王創也(りゅうおう・そうや)くんを町で見かけるんですね。
「塾に通う必要の無いお坊ちゃんがなぜこの時間に外出を?」と不思議に思った内人くんは、彼をこっそり追いかけることにしたのですが……なんと創也君が突然消えてしまった!というシーンから物語はスタートします。
内人くん目線で物語は描かれていて、創也君の「世界最高のゲームクリエイターになり、究極のゲームを作る」という夢を一緒に追う、というような感じの物語です。
ー”ゲーム”ですか?
そうです、ゲームです。甘夏さんゲームと言われたらどんなゲームを思いつきますか?
ー個人的にはまぁ真っ先に出てくるのは「テレビゲーム」ですけど、でもスマホゲームとか脱出ゲーム、謎解きゲーム…割とゲームっていうくくりだけだと幅広いですよね?
おっしゃるとおり、ゲームにはいろんなタイプの「ゲーム」があります。
この作品では、”四大ゲーム”というものが存在しています。
で、創也くんの目的はその四大ゲームを超えるような”第5のゲーム”、究極のゲームを作ることなんです。
ー何やらめちゃくちゃかっこいい響きですね?!出てくるんですかその四大ゲーム!
かっこいいですよね!でも、四大ゲームは名前だけ出てきて、作中には殆ど出てこないです……。
で、創也くんたちが目指すのは「R・RPG(リアル・ロールプレイングゲーム)」というゲームになります。
これはかんたんに言ってしまうと脱出ゲーム等、実際にその場で起きた出来事をRPGとして進めていく、みたいなかんじですね。
ー都会、というようにやっぱり都会でやるのが前提なんですか?
それが面白いところで、この作品、舞台が本当に色んな所に有るんですよ。
最初は創也君が拠点にしている廃ビルが「ステージ」です。
ここを創也君は「砦」と呼んでいるのですが、いろんなトラップが仕掛けられています。仕掛け人は当然ながら創也くんです(笑)
(突然のドルアーガの塔みたいなことやってる!?)
後は町を一個まるっと使ったりとか、住宅街にある一軒家とか、夜の学校とか…本当に”いつでも””どこでも”っていうのがマチトムの舞台の面白さだと感じています。そしてそのゲームの幅もすごく広いですね。
ー家で?!(笑)基本ストーリーは内人くんと創也くんの物語っていうかんじで大丈夫ですか?
そうですね、基本は「普通の」といいつつちょっと普通じゃない内人くんの目線で物語が進みます。創也くんとタッグを組んで、二人の頭文字である「N」と「S」からもじって「南北磁石」というチーム名を組んでいます。
ー今の聞いていると、普通を主張していますが普通とは?ってちょっとなりますが…内人くんはどんな子なのでしょう?
見た目は普通、成績も普通。塾通いに追われる中学2年生です。
彼は、確固たる夢では無いのですが、「小説家になれたらいいな」位の夢をもっています。
それもあってか、ちょっと妄想…基、空想するのが得意ですね。
作中でナオコさんという彼の想像上の登場人物と突如3分間クッキングをはじめたり(笑)
(もしかしなくてもあれ)
逆に創也くんは秀才型で顔も整っていて眉目秀麗、聡明、冷静沈着、という印象を周りにもたれがちですが、内人くんは「猪突猛進の大馬鹿野郎」と表現しています(笑)
ー創也くん、すっごい言われぷりじゃないですか!!
すっごいいいっぷりです。
でも確かにやってることが突拍子もないというか「待って?!」とツッコミたくなるシーンが多々あります。
その動機のほとんどは「ゲーム作りのため」に繋がっているのですが、それ以外は脇目もふらないので……(笑)
いい意味でもわるい意味でも両極端なんです。詳しくは原作を是非読んでいただけたらと。
そして、彼を語る上で忘れてはいけないのが、内人くんのサバイバル能力の高さです!
内人くんは幼い頃におばあちゃんと山にこもって生活していたことがあって。その時に教わった知恵や経験から、どんな状況でも切り抜けられるようなサバイバル能力を持っているんです。
そしておばあちゃん語録も色々でてきます。
(おばあちゃんが言っていた……????)(あれ聞き覚えがある)
ちなみに先生は仮面ライダーも好きですよ(笑)
時系列的に関係はないかもしれませんが、ちょっとそういうの見ると嬉しいですよね。
(やっぱり仮面ライダーカブト!!!)(最近水嶋ヒロさんがお料理Youtuberになったのも含めて色々衝撃です)
おばあちゃん語録はファンブックにも載っていて、個人的には「ナイフを持つとき、いちばん大切なことは使わないときは鞘に入れる」とか、すごく当たり前なのかもしれないけれどとても大切なこと、という言葉が好きです。
(刃物を持って人を笑顔にするのは料理人だけだって言ってるおばあちゃんも別作品にいましたが、おばあちゃんって本当影響力強い…!)
ー他にはどんな人達が出てきますか?
南北磁石は「第5のゲーム」を作るために、色んな人達を巻き込んだり巻き込まれたりしていくのですが、その過程でライバルも現れます。
「現在、第5のゲームに1番近い」と言われている伝説のゲームクリエイターで、栗井栄太っていうんですけど。
ー待ってください。くりいえいた…クリエイターですか…?
そうです!!(笑)
先生は結構こういうもじっているのがお好きなので楽しめるかと!ちなみにこの栗井栄太、話すネタには事欠かない強烈な登場人物なのですが……ここでお話ししてしまうと2巻までの楽しみが減るので黙ります(笑)
創也も栗井栄太も「第5のゲーム」を作ろうとしているので、当然お互いをライバル視していくわけです。それぞれが考案した新作のR・RPGに相手を招待してプレイしあったりもしています。
また、創也くんは「竜王グループ」という超巨大財閥の息子です。本人は「家と自分は関係無い」と言うスタンスですが、唯一の跡取り息子ですから、彼のボディガード兼お目付け役もよく登場します。
また、内人くんと創也くんが通っている中学校の同級生や先生も活躍しますよ。
内人くんが淡い想いを寄せる女の子でしたり、本当にいろんな人たちが出てきます。
あと、南北磁石は怪しい組織に命を狙われたりもしてますね。
ーなんでですか?!!!中学生ですよね?!!組織の目的はなんです?身代金??
南北磁石を狙う集団は、「ありとあらゆることの計画立案をする集団」ということ以外、全てが謎に包まれた組織でして……。
詳細はネタバレにもなるのでお伝え出来ませんが、(なんやかんやあって)その組織に「南北磁石の作るゲームは危険」とみなされているため、ゲームを作ろうとする南北磁石を排除しようとしてる形ですね。身代金ではないです(笑)
ー作品的に16作品目ということは時代の流れとかあるじゃないですか。そのへんはどうなんですか?
時間軸は5月ぐらいからゆっくりゆっくり進んでいるかんじです。それこそ実習生が来たりとかもします。
また、現代とのリンクとして、例えば竜王グループが開発したセキュリティシステムが「AKB24」だったり(笑)
(どっからどう見てもAKB48では…?!)
後は時代柄、スマートフォンの活用が今はスタンダードじゃないですか。最新作では現状を参加者全員に通知する、いわゆるLINEのグループチャットみたいなかんじのSNSを使ってのゲームが行われたりしています。
ー刊行頻度はどれぐらいですか?
多分大体年に1本ぐらいだと思います。2018年に15周年でした!
ちなみにはやみね先生の作品はかすかにリンクをしているのが特徴です。作品にめちゃくちゃ関わり合いが!というわけではないんですが、一つ一つの「こことここ、もしかしてつながっちゃう?」のニヤリ部分があります。
都会のトム&ソーヤ、映画化します!!!
ー今回お話をお伺いするにあたってのきっかけが「都会のトム&ソーヤ」実写化、映画化ということからでしたが…
いやもうそれはもう!!嬉しいですよね!!!
公式にお金を落とせる!!先生に還元できる!っていう気持ちと、初めて作品に触れる人にとっては、アニメとかドラマだと続けるためのランニングコストがかかるじゃないですか。一方で映画なら1回で見ることが出来ますし、観ようか迷っている人にはムビチケを買ってプレゼントするなんていう布教も出来ます。
映画であればぎゅっと詰まって1作まるっと見れる。
需要があれば2作目、3作目ってつながるかもしれない。そ
ういう可能性がすっごくあるように感じました。
公式サイトさんで感動したポイントを一つお話させてください!
「Are you ready?」という言葉が最初に出てくるんです。
実は、原作のプロローグで、内人くんが読者に”Are you ready?”と呼びかけてくれるんです。
だからこそ真っ先にこの文字が飛び込んでくるのが嬉しくて!
ファンにとっては感涙モノの演出なんです!
(Are you ready?と言われると「変身!」とつい仮面ライダービルドで言っていたので思い出すんですが、作品によってそれぞれの思い入れがあるのいいなぁと思います。内人くん目線だからこその「Are you ready?」だと思うし、また同時に原作に対してのリスペクトが見えるお話で素敵ですね)
ー主役の俳優さんについてはどうでしたか?
城桧吏くんですよね。正直今のビジュアルをぱっと見たときに「内人くんなんだ?!」ってびっくりしました。
どちらかというと、創也君ぽさがある綺麗なお顔立ちだなあって思っていたので。
映画「万引き家族」で演技力が素晴らしいと賞賛された方ですから、どんなふうに内人くんを演じてくれるのかとても楽しみです!
彼が所属している「スタメンKiDS」のインスタとかYoutubeを見たりしているとすごく本当に明るくて楽しそうで「イマドキの子」っていうのが詰まっていて見ててほっこりします。
今保険会社のCMに出ていらっしゃるじゃないですか。かわいいな~~って思って見守っています。
ー重要な役どころになる相棒・創也くんの発表は…?
まだなんですよ!!もう待ち遠しくて待ち遠しくて仕方ないです。
この人とコンビなんだ、とか、二人がどんな掛け合いをしていくんだろう、とかすっごく期待しています。
小説が原作だからこそ、自分の中にあったイメージから飛び出して、文字じゃなく可視化する世界の中で「どんなふうに描くんだろう」っていう期待が高いです。
原作が「内人くん」目線だったからこそ出来たことと彼から見た創也くんの人物像などの表現が、映画になることでどういう形に変わるんだろう?とすごく楽しみなんです。
ー改変等の不安感はありますか?
そもそも、マナカナちゃんが出ていらっしゃった夢水清志郎シリーズのドラマは三つ子から双子になっているので…(笑)設定が変わっている部分も色々ありましたし。
個人的には「映画は映画」として、メディア展開の一つとして、「こうじゃない」っていうよりも「こういうふうにしたらこうなるんだ!」って変化を楽しみたいなって思っています。
後個人的にお願いだからコラボやって~!!って気持ちがあります!(笑)
ーコラボ!例えば何でしょう?
それこそ「脱出ゲーム」とかとコラボしてほしいんですよ!
R・RPGの世界を実感するにはやっぱり自分自身が「プレイヤー」になることだと思いますし、南北磁石が作ったゲーム、または栗井栄太が作ったゲームを自分も体感してみたいんです。
脱出ゲームじゃなくても、それこそ都会のトム&ソーヤは様々なシーンがゲームフィールドになるからこそ、いろんなことができるんじゃないかなと思います。
場所代、人件費、費用対効果とか色々考えちゃいますが……!
それこそ最新刊では(初回限定でしたが)、作中のR・RPG「スパイシティ」で使用する「スパイのライセンス」が封入されていたりもしました。
ー映画をきっかけに世界に入ってきてほしい、ファンと語りたい!自分もさらに楽しみたい!!っていう感じでしょうか!
もう本当そうなんですよ!!とにかくこの作品に展開があることが嬉しいし、どんなふうになるのかもわからないからこその「楽しみ」が詰まっているというか。
この実写映画化にあたって、脚本を「おっさんずラブ」で有名な徳尾浩司さんが担当されるとのことなので、とりあえず公式トレーラーを見たんです。
そうしたら「あっ、あのシーンがもし映画にあったらめちゃくちゃよく再現してくれそうだな」って思ったんですよね……。どのシーンかはネタバレになりかねないので話しませんが原作ファンには通じると思います(笑)
(これが噂に聞くOL…!)
ー小説は映画を見てからか映画を見る前に網羅するか悩みどころですね、わからないからこそ楽しみたい、っていう気持ちもありますし…
そうですねえ、でもまだ創也くんをどんな方がやるかがわからない中で、「おっ!この子がやるのか」っていうニヤリ感とか自分が読んだ小説のイメージとの違いを楽しめる部分もあるので、個人的にはぜひ読んでみてもらいたいなあ~って思います。
違うからこその楽しい、違うからこその「はじめまして」があるってそれぞれに夢が詰まっていると思います。
ぜひ映画館で鋼の錬金術師とかみたいに短編読み切り無料配布とか出てくれないかなとかちょっと願っています。無料じゃなくてもいいです。むしろ買わせてください!!の勢いですね。前売り券とかについてきませんかね!!
はやみねかおるの世界が好き!
ー蓬さんはいつからこの「都会のトム&ソーヤ」がお好きなんですか?
小学校の頃にですね、ふとした拍子の読書ブームがきたんです。
で、そのときに「そして5人はいなくなる」という小説を見かけました。タイトルには「名探偵」の文字。
そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)
- 作者: はやみねかおる,村田四郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/02/15
- メディア: 文庫
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もう完全に「これは読むしかない!!」と一気に読み進めていったかんじですね。
そこからは先生の作風が自分の好みに合っていたこともあり、当時新しいシリーズとして刊行した「都会のトム&ソーヤ」に手を伸ばしていきました。人生初の作者買いですね!(笑)
ーはやみね先生の作品はどれもお好きですか?
もちろん!大好きです!たくさんのシリーズを本当に手掛けていらっしゃって、その一つ一つに切り口が違っているのが面白いです。
また、先生自身がもともと学校の先生ということもあり、「子供が読みやすく」そして「触れやすい」作品であるというのが特徴だと思います。
一方で大人向けの作品も何本かありますよ!
なかでもオススメは「ディリュージョン社の提供でお送りします」シリーズです。
このシリーズは大人向け媒体として書かれたシリーズです。
【物語を現実世界の中で楽しむ】というコンセプトがあるので、現実世界でゲームをするR・RPGと通じるところがあるのではないでしょうか。
気になる方はぜひ、「ディリュージョン社の提供でお送りします」と続刊の「メタブックはイメージです」、短編が収録された「謎の館へようこそ 黒」をご一読下さい!!(宣伝)
(しっかりばっちり宣伝していただきました!!表紙が非常に可愛いのと都会のトム&ソーヤとはまた違った大人媒体向けだからこその書き方、読み方がありそうなのでめちゃくちゃ気になります!)
ー先生ご自身はどんなお人ですか?
まさに「学校の先生」といいますか……先生の教え子になりたかったな、と心から思うような優しいお方です。
あと、特徴的なのが「人が死なないミステリー」を執筆されていることですね。
推理小説はでありますが、メインターゲットは児童です。
「はやみねかおる」名義の作品は、基本的に殺人事件は扱っていません。
過去に亡くなっている人などの描写は出てきますが……。先生が「人が死なないミステリー作家」としても知られている所以ですね。
そして、とてもチャーミングなお方です。
ジョジョがお好きで「世界一ィィィ!!!」というような”あれっどっかで聞いたことがあるやつ!”ってなったりするものがあったりとか、それこそ都会のトム&ソーヤに出てくる四大ゲームは全部四大ミステリーがもとになっています。「子牛缶殺人事件」「モグラ・マグロ」「ジャムへの荷物」「匣の中の溌剌」。分かる人から見たらふふ、っとなっちゃうところがいっぱいありますね。
また、先生ご自身もすごい読書家です。
小説に限らず、さまざまな書籍がジャンルを問わずずらーっとお部屋にあったりしますし…アクティブさも兼ね揃えている方なので本当にすごい人です。なので、先生ご自身に触れていくとまた新しい楽しみ方があるというか…登場人物の少しずつの片鱗を先生がやっぱり持っているのかなあとも感じます。
先生が「マチトム(都会トム)」と略さないで「トムソ」というのは、「都会トム、だけだと創也がいないことになっちゃう」ということなんですね。キャラクターに、作品に愛情がたっっぷり詰まったお人だと思います。
まだ都会のトム&ソーヤに出会っていない人へ
ー長時間に渡りありがとうございました!最後になりますが、「まだこの世界を見ていない」「楽しみたい」「ちょっと気になってるけど…」という方、それぞれいると思います。ぜひ蓬さんの”ここがすっごい楽しいよ!””自分がすっごく楽しんでいるよ!”という思いの丈をお話いただけますか?
こちらこそありがとうございました!!
先程は「是非原作を読んでから…」と言いましたが、勿論映画からでも大歓迎です!是非、少しでも都会トムの世界に触れてみていただきたいです。
原作が気になる方は、まず1,2巻だけでも読んでいただけるとこの作品の面白さが伝わると思います。文庫版もありますので、是非!
(文庫本になるとすごく!!電車で!!読みやすそう!!)
バディものが好きな方、元気な学生がやんちゃするのが好きな方、浪漫を忘れない無邪気な大人が好きな方、昔「トリビアの泉」が好きだった方、山籠りする予定のある方、そしてミステリーが好きな方は何処かしらに刺さる…はず!
(トリビアの泉……愛すべき無駄知識としておなじみのバラエティ番組。視聴者のすっごくどうでもいいような、生きていく上ではあまり知っても知らなくても大丈夫そうな知識として描かれることが多かったです。でも実際「そうなのか~」というものもたくさんあってへぇへぇへぇ……ってなるのが話題でした。懐かしい)
私なりの楽しみ方ですが…まだ使ったことはないけれどいつか役にたつかもしれないサバイバル知識と無駄な雑学をそこそこ学びました!(笑)
もしもの時も、なんだかんだ乗り切れそうな気がしています。
今回お話ししたことが、まだ作品に出会っていない誰かの取っ掛かりになれればいいなと思います。
お話を聞いてくださりありがとうございました!
お話を聞いた上で
まず「ゲーム」って言われてどうしてもソーシャルゲームを始めとしたアプリ、または据え置きの「テレビ」や画面を中心にしたゲームの印象が強いんですが、「人生ゲーム」だってゲームだし、桃太郎電鉄だって内容めちゃくちゃ地名を覚えるゲームだけど「テレビ」じゃなくてもできるゲームなのかなっても思う部分もあります。
サバイバルゲームだって「ゲーム」とつくし、「サバゲー」っても言われているわけだからゲームという単語だけで見てもいくらでも幅が広いんじゃないかな。
それを武器に、本作というのは「都会」にステージをおきつつ行う「ゲーム」っていうのはいわゆるゲームセンターでの格闘ゲームとかダンスゲームだけではない、っていうのが非常に面白いですよね。
中学生の頃、私なんて全力ゲーム(テレビ)が多かったので、そういう意味では「考えたり」「動いたり」するという実際に自分たちが行き来するからこそのゲームを作りたいっていう創也くんの思いって非常に現代的というか…現在VRゲームとかが出てきているのを見ていると「R・RPG」とはちょっと違うにしても「視覚的に」「動いて、考えて」「行動する」っていうゲームの寄っている感じは2000年代初頭に先生のイメージしていたものと結構寄っているものがあるんじゃないかな、って感じました。
はやみねかおるさんという方についてちょっと調べたら「児童文学の京極夏彦」とかなんかすごい単語を横目にしたような気もしたんですが(笑)
お話を聞いてると当時のブームに対してすごくアンテナを張っていて、きちんと抑えながらも自分の世界に落とし込んでいる魅力のあるお人なのだと感じます。
都会のトム&ソーヤはどちらかというと同じ児童書でいうところの「ズッコケ三人組」のような「一緒にいることで何かが起きる」部分と、周りの人たちとのコミュニケーションと、加えて内人くんの本来持つ良いところと創也くんの持つ良いところがかけあわさって更にステップを踏んでいくのかなといいう印象です。
中学生の中学生”らしい”部分と、物語だからこそのできる”そうくるか~!”の驚きと、少年少女がワクワクするような”ロマン”、そして作中全般に散りばめられた”ゲーム”にゆめ膨らませられるミステリーというか、ワクワク感があって、小学生の頃ハマってたら完全図書室入り浸り決まったな……とか感じるばかりです。
また、自分の好きなものとの類似性もすごくたくさん見つけることが出来て「これがそうなの」「どうなの」っていうのが「違うけと似てる」「似てるけど違って当たり前」な部分、バディだからこそのコミカルなところとか120%自分の好みじゃないですか~~~とか思うばかりです。読むしかない。
ということで、お話をお聞きしてとりあえず1巻を購入させていただきました。ここから彼らがどんなふうに躍動し、飛び出し、物語の世界で行き来するのかーーとってもとっても楽しみです。
さらに映画もすごく楽しみになってきました。聞くことで「Are you ready?」の重要性や、監督・脚本・俳優それぞれだけではなく「原作が大好きだからこそ楽しみにしている人」の意見っていうのはさらに興味がそそられるなあと思うばかりです。で、ムビチケはまだなんですかね??(笑)
後ははやくキービジュアルポスターがみたいですね!!どうなるのか全然見えないのが気になってしょうがない。蓬さん、お話お聞かせくださりましてありがとうございました!!