柑橘パッショナート

インプットとアウトプットを繰り返すごちゃまぜスタイル

かつてのプリンセス・現ジャニオタが「マジLOVEスターリッシュツアーズ」に搭乗した話

 うたプリのアニメがもう2桁以上の時間を刻んだという事実に驚いています。Twitterを自分がはじめて13年経過していた頃も重ねて「もうそんなになるんだね」と思い出に浸っていたところ、友人から「搭乗しませんか」と誘われました。

 搭乗とは、この映画を見に行くことを指すのですが、今回は入場者特典がランダムということもあり「そいつは大変だ」といにしえのうたプリクラスタ(まだこの言い方あるんだろうか……)だったこともあり、同じくうたプリを通ってきた友人、現役の友人(バリバリのHAYATO様担だった過去もち・搭乗済み)の3人で行ってきました。

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 以前、マジLOVEキングダムについてざっくり現役で実在するアイドルたちを追いかけている身として書いたブログを書きました。あれからもう3年経ったのか、と驚いてもいます。月日って早いですね。

amanatsu0312.hateblo.jp

 

 特にこのブログを知らない人に向けてもわかりやすく自分についてメモにしておきます。

  • 二次元に浸ってた時間の方が圧倒的に長いあちこちのエンタメをかじるオタクです。00年台〜10年台は特に乙女ゲーユーザーしてました。
  • うたの☆プリンスさまっ♪はCDシリーズからの1期生、デビューあたりで脱落組。アイドルソングもAASSやDebutどまり。多分ゲームは先輩との曲リレーが最後。
  • その分デビューまでの店舗特典を鬼のようにかき集めてきた世代。AASSのアニメイト特典のサッカー組にテンションずっと高かった。
  • アニメで「こんなに流行るとは」とか驚いていた側です。ダム様と言われるのめちゃくちゃ地雷。ネタアニメ要素強いけどさ~~!!でもそれ言われるとモヤっと今でもする面倒くさいオタクしてます。離れて久しくてもそこら辺は変わってません。
  • 現在進行形でジャニーズアイドルを始めあれやこれやいろんなアイドルを見てます。好きなジャニーズはV6とA.B.C-Z。他のグループは周りに勧められたり誘われたら見ます。K-Popは詳しくないもののSUPER JUNIOR、EXOあたりをよく聞いています。
  • うたプリ世界で好きだったキャラは早乙女光男君です。
  • ゲーム準拠だと無印の聖川真斗様のルートが好きでした。スタリならサッカー組をのんびり見つつ、カルナイはれーちゃんが好きです。

 

ちなみに友人のブログはこちら

x1026.hatenablog.com

世界を変えてくれた音楽へ

 

入場特典について

「じつは金曜日から7個目のランダムでして」「なおいくつ種類があるのかわからなくて」「しかももう無いところも出てきて」という解説を受け、うたプリコンテンツの相変わらずの盛り上がりっぷりに感心しっぱなしでした。

フィルムに関しては別に自分は求めているわけではないので友人の手元へ。無事にHAYATO様の面影のあるトキヤ君が手元にいけばいいなと思っています。

…とか話していたら無事に決まったようで。本当によかったよかった…。

 

応援上映と通常上映

 うたプリでは応援上映(※声出しは不可、ペンラはOK)と通常の映画の2タイプがあります。折角だし臨場感を持ってみたいので応援上映でお伺いしました。ジャニーズ現場ではほとんど使わないキングブレードを持っていったところ「めちゃくちゃ上げるの久しぶり」だの「二次元特有の振り方(拍を打つやり方)まだ出来るかな」だの言ってました。

 始まる前に「マジLOVE1000%歌う?」「虹色☆OVER DRIVE!歌う?」「私星屑☆shall we dance?好きだった」だの鼻歌まじりに昔懐かしい歌に思いを馳せました。まっさきに思い出したのが永遠のトライスターだったのがこう…あれでそれ…。

 

本編内容雑記

会場の感覚が結構迷子

 今回のコンセプトが音楽で世界旅行ということだったのですが、多分会場は新国立競技場を意識した…ものなのかな……?とか思っていました(屋根あったけど)

新国立競技場

 サッカーでしか見たことがないのですが、四階建てなので多分そう…なのかな…?という認識。

 360度ステージで花道はS字仕様。外周を設けつつ、Sの両サイドのオタクはちょっと見づらいあれかな……!?とか思いつつ、このSの至るポイントにロードマップのようにポイントが置かれています。またST☆RISHメンバーによるプライベートジェットを置いたり起動していたりと非常にセットが豪盛。

 

オープニング映像の凝りかたと飛行機の色

 「これまで」を祝うというよりも「新たなスタートライン」としての立ち位置として今回のコンサートがあることを示唆するような映像が流れていて良いなーと思いました。

 リアルにプライベートジェットがやってくるところは「知ってる!!!!!!!新国立競技場で見た!!!!!!!!!」*1という気持ちになりつつ、カラフルなプライベートジェットが非常に個性が出ていて良かったです。

 と同時に「FDAみたいなカラーしてる~!!」と完全別の方向でテンション上がりました。静岡空港で見たことあるやつですね!

travel.watch.impress.co.jp

 ※現在は15色あります。

 サイズ感の違いは勿論ありますが、ああいうしっかりがっちり色がついている飛行機を見るのが好きなのでテンションが上りました。

 時に、パイロット姿というとその昔、シャイニング事務所でAirLine衣装やっていなかったっけかな……?とか懐かしい記憶を引っ張り出しました。思い出したらAGFでやっていましたね。AGFはいつも地獄な記憶しかない…。ダブルスコアというゲームでキャラクターCD買うために赴いた記憶が強いです。今年もありますね。みんな強く生きてください。ダブルスコアくん発売中止になったのずっと忘れないからな・・・。

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 当時はカルナイと一緒に、「ゲーム」準拠でやっていた記憶があります。なので、マジLOVEであるアニメとは似て異なる世界線という認識。パイロット衣装も今作は白が基調でした。どちらも違ってどちらもいい、ですね。

実現不可能がゆえのリアルの混在

 うたプリは「ぶっ飛んでいる」と言われている世界線でもあります。センターの男の子の最初の乙女ゲールートが壁のぼったり、攻略隠しキャラが若返ったりとか色々まああるので「そういうもの」という意味で納得していくことが必要になります。

 ステージ構成上「それはどうやっても無理だろ!!」とか「そこに物を置かれたらオタクの双眼鏡が推しを捉えられない」「立ち位置固定なところがはっきりしているからサイドチェンジしてるオタクいる…」「入り口で渡される(または座席に置いてある)制御ペンライト以外のキンブレとかで自担の色振る人出てきそうだな*2」とか色々な考えが出てきます。

 7つの飛行機とセンターの地球儀(ディズニーシーにありそうな大きい地球儀)から入れ替わって建物が出てきて世界各国を音楽で旅しながらソロ曲を披露していきます。建物としては華やかでも「げ、現場~!!!現場組生きてるか~!?(見えない)」という気持ちが生まれるのは多分リアルを知っているからなんですが、同時に起こるのはコンサート特有の高揚感をいかにして可視化するか――となると、やっぱり派手に決めるしかないのかなという意見に同意なんですよね。

 シンプルな構成でリアルに寄せ過ぎるとスタトロやリフター、空を飛ぶことぐらいしかできない。でもそれじゃきっと足りない。三次元と二次元の境界線を飛び越えて、ST☆RISHというアイドルってすごいんだ!楽しいんだを伝えていくことを考えていく結果なのかな。

 とんでもないありえないを突っ込みつつ、特効をガンガンつくっていくところ、大きなセットが動いて塔になっていくところはジャニーズだけじゃなくてK-POPアイドルに対しての研究を非常にしているなとも感じました。LDHの現場自体には行ったことが無いのですが、そのへんも取り入れているんじゃないかな。トロッコの華々しさはジャニーズカウントダウンでもお馴染みのやつだ!と盛り上がりました。

 先日SM TOWN*3に足を運んでいたのですが火のボコボコ感とか派手さとか近さを感じました。

 近年で言うとBTSとかのライヴ映像を見ていると華やかで「金を!!突っ込んだぞ!!」というド派手さがありますよね。そういう意味では今回のかな?ペンライトを見ていてKポで見たことある大きめのペンライトだ!と思いました。

 後はディズニーリゾート系の派手さもあってショーパレのような華やかさと、映像として「見せる」ことを非常に考えて作られているコンサートでもありました。最後流れ星持ってくるあたり自然すらも操れる、そう、ST☆RISHならね。

 とんでも部分はありますが、うたプリの世界観では魔法はあくまで使える人が限られていて、物理的に空を飛べる人は理由があります。だからドラゴンに乗った翔ちゃんはいるけれど空を飛べるのはセシルだけ、とか。理由付けが(ぶっ飛んでるけど)あるのもいいですよね。

 映像に関しては現場にいく(あの世界線の最前列のオタクになる)というよりも映像として常にあの世界線の最前列であり、スタンドであり、カメラでもあるという認識でコンサート映像を見ると「カメラさんが邪魔じゃない?!」とか「建物で多分自担お尻しか見えないんじゃない!」というジレンマはなくなりそうかな~とも思います。

 あえてなかったのはムービングステージがなかった?かと。似たような形でリフターが動いて上に道ができてそこで合流したりもしていたので、そういうイメージなのかな?とも。俺たちがムービング!だから!なスタイルはそれはそれでとても良い……

「マジLOVEスターリッシュツアーズ」に感情が爆発する

 前述した通り「新しい曲」をありきに構成されている内容なので、久しぶりの私のような存在も、長く応援している友人も「はじめまして」の状態で挑むスタイルでした。まとめるというよりも「まだまだ次のステージにいくぞ」という飛びたつためのスタート、としての「スターツアーズ」なのかなとも感じました。

 始まりはテンポのよい「マジLOVEスターリッシュツアーズ」

マジLOVEスターリッシュツアーズ

マジLOVEスターリッシュツアーズ

 これまでのマジLOVEの系譜を踏まえながら、スタートラインならではですね。それぞれのソロパート&セリフパートがあることでファンのボルテージを挙げていく煽りはマジLOVE1000%のころのカウントダウンから繋がりを感じます。

 さらに、このマジLOVEスターリッシュツアーズ、冒頭から「ここにいてくれてありがとう」「一緒に目指してくれてありがとう」を顔面にぶん投げられてくるパワーがすごかったです。

二人の姿は成長してく

だから「変わらぬ愛」が尊く

暖かいものだと知る

(マジLOVEスターリッシュツアーズより)

 私はとっくのとうにST☆RISHから手を引いた人間ではありますが、「成長してく」過程のなかで、見えるもの見たいもの進んでいきたい道筋というのはどうしても変動していきます。きっと10年前うたプリに夢中になっていた私が2022年の今の私を見て「今そんなところにいるの!? なんで?!」っていうだろうな。

 けれど、そうやって「離れたファン」も「いまファンをしている人たち」もST☆RISHが受け止めているという姿は非常に感慨深さがありました。変わらぬ愛情をそそぐことは難しいし、大切に大切にしていた思いが少しだけ形を変えて、その「少し」がまた歳を重ねて変わっていって、気づいたときには「こんなに変わったんだな」という”思い出”になってしまうことなんてしょっちゅうです。

 でも、その上で彼らが口にする「一歩一歩大事に 季節を重ね 今日の日を 思い出せたら 同じメロディーを紡ごう」は一気に鳥肌がたちます。とっくにファンと名乗れないほど遠くに来てしまって、彼らの今を見ることはやめちゃった立場で、「追い続けた人たちがこのステージを見るべきなんじゃないか」と思う気持ちを抱かないわけではないけれど、突きつけてくれる「<あなたが>好きだよ」という思い。永遠なんてないけど、見せてくれる世界にぐっときます。

 

 また、アイドルというのは「偶像」で、そして「永遠」を求められるのに周りは進んでいくという不思議な世界線にいます。変わらないでほしい、でも自分(ファン)の環境も変わっていく。少なからずST☆RISHは最初のコンサートである「マジLOVE1000%」から一気にスターダムを突き進んでいます。作曲家である七海春歌と一緒に、そして名もなきアイドル候補生、作曲家候補生の同期、先輩、先生、世界線を生きるファンたちと一緒に。

 きっとそこにはたくさんの「そこに立てなかった夢のかけら」とか「屍」があって、学生の頃から突きつけられる「選ばれる」側と「選ばれない」。そんなこぼれ落ちていく、光らなかった星たちに彼らは気づいている上で、わかっていながら「選ばれた側」としてまっすぐ走り抜けている。

 最初の頃と今でも、彼らにかけてもらっている予算が明らかに変わっているのは明白です。デビュー当初だった代々木っぽいところから、こんな風にフライトをしてもらって、大きなステージに立っています。大々的な華やかな衣装と装置をつけてもらって、たくさんのペンライトを持ったお客さんたちに望まれている。いびつでありながらも、どこまでも美しい「エモさ」の塊なんだろうな、と思います。そこに立つために多くの人の手を経て、立てない人たちの影を背負って、彼らは立っている。

 よく友人と、「自分の応援しているグループが東京ドームでコンサートをやる日がきたら、その日はきっと自分がエマさで死んでもいいと思える日」だという言葉を口にしています。これは私が応援しているグループが「東京ドームが夢」「東京ドームでやることで、自分たちのファンが小馬鹿にされないために」ということを口にしているからです。叶うかどうか――という現状については正直むずかしい部分も多いでしょう。

 「やりたい」からやれるわけではないし、そこにはたくさんの人と金銭が動く。ビジネスの側面がある。でも彼らが夢を見続けている限り、夢を見せようとしてくれている限り、私は彼らが口にしてくれれば信じたいと願っています。

 

 きっと、うたプリという世界線に生きていた”私”という名もなきプリンセスも同じなんじゃないかな。もっと大きなところで、もっと素敵なところで。もっともっと大きくなっていく彼らが見たい。願っている次元は違えど見てきたものは違えど、求める形に次元には差がないように感じます。

それは、ST☆RISHST☆RISHになる前の、オーディションソングを歌っていた頃から、ゲームで背景がなんにもなかったあのモヤの頃から。立ち絵に「お前もっとキラキラゲーム絵っぽい感じにしてくれよ!!!!!」と友人たちにツッコミ入れられていた頃から、「うたプリは乙女ゲーじゃなくて音ゲーだから」と苦笑しながらネタにしていた日々から。

 全部ぜーんぶひっくるめて、「それでも、<うたプリ>という世界にいた彼らが、輝いていく姿を見る日がくる」ってどこかで信じていたのか。それとも思いもしなかったのか。あの世界線にいない私は想像することしかできないけれど、あの世界線に”いる”私は、そんな彼らを夢見てたんじゃないかなとも考えています。

 「こちらの世界線の私」はきっと、いつか、まだ見ていないけれど「存在しない記憶」で、きっとこんな感じなのだろうと、感じていました。それがマジLOVEスターリッシュツアーズの冒頭で全部凝縮されていて、正直震えていました。

 Elements Gardenの特有のテンポの速さと歌詞。最初見ていたときは「ああこんな感じのスタートなんだな」といいう気持ちで見ていたのに、しっかり歌詞を聞いていけば感情が引っ張られていき、笑顔でこの「好き」「ありがとう」を伝え続けているST☆RISHにいわゆる「ジュニア担がデビューして行くのをそっと離れ、10年経ったときにコンサートに足を踏み入れた」感情ってこんなかんじなのだろうか――とも思いました。私はこれまで好きになったグループは成熟している「お兄さんチーム」と、「成長のど真ん中」にいたグループをメインに見てきていて、未発達のギラギラと闘争本能を抱いて突き進んでいる方々を追ったことがないので、うたプリを通じて疑似体験をしたようにも思いました。

 多分この曲について「歌詞を読んでいる」か「音楽として聞いているか」での流れで印象は全く違うでしょう。始まりの曲でありながら、紡いでいく思い出たちと夢をつなげて、コンサートの幕があがる。とんでもないスタートでありながら、飛行機でポップに、華やかに、ステージを 駆け巡って踊って、あのマジLOVE1000%の頃とは違うダンスと、変わらぬ表情と歌で、盛り上げてくれるんですよね。

ソロ曲で感じる成長

 今回は「音楽で旅を」なので、一人ひとり国に合わせてチョイスしています。

 一十木音也くん(CV:寺島拓篤さん)の幕開けで、楽曲は「Ok,Hello World!」

 UKロックテイストの服装で、ピアノ伴奏は聖川真斗様。Aクラス親友コンビか~!とめちゃくちゃテンション高くなるとともに、マジLOVE1000%で最初に歌っていたOver the Rainbowから前進していることを非常に感じさせてくれました。

Over the Rainbow

Over the Rainbow

  • provided courtesy of iTunes

私の知っている音也くんというと好きな子がいますとなったときに真っ向から挑んでしまうところがあって、真っ直ぐさがゆえの眩しいはずなのに境遇のことも相まって光が強ければ強いほど闇が潜むというような印象でした。「君」と「自分」と「世界」だったもの、孤児院出身だからこそのたくさんの「失いたくないもの」へのギャップ。全部通過して、全部認めて、私の知らない空白の時間、たくさんいろんな研鑽を重ねて築いたものが彼の得意楽器であるギターだったこと、何やらぐっときました。

 

「Ok,Hello World!」では虹色ドライヴという歌詞が出てきて、冒頭「虹色☆OVER DRIVE!やるの?」なんて冗談半分でないことをわかって言っていた自分の頭がめちゃくちゃガーンと強く殴られた気持ちになりました。世界線が違う(※ゲームとアニメで異なるという認識という意味で)ながらも魂は覚えている。メタ的なものもあるのはもちろんわかっていますが、過去の楽曲としてピックアップしてくれたこと、嬉しかったです。

虹色☆OVER DRIVE!

虹色☆OVER DRIVE!

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かわいいかっこいい、それでいて「少年」だった音也くんはしばらく見ない間にすっかりお兄さんになっていて。投げチューやファンサービスこみこみで、第一線で輝くアイドルになっているんだな……と凄く当たり前なのかもしれませんが、妙に感慨深かったです。

音也くんについては、光男くんの面影をバリバリに残しつつ自分の光を持って輝ける人です。なので見つめながら「彼らしさ」「彼が進む道」「彼が選ぶこと」に眩く目を細めてしまいそうになります。でも、そんな光と影を抱きしめたまま進む彼の道が鮮やかな色をしていたら良いなあ……と何年経っても願うことが変わらなくて、元気でいてくれ、健やかでいてくれ……と親戚すじみたいな気持ちになります(笑)

 

神宮寺レンさんの「Ready to be a Lady」はスペインモチーフ。オレンジのメンバーカラーでフラメンコ調にしながら色気のある彼らしい、情熱あふれる楽曲でした。

 最初の始まりに、ジャニーズ事務所で自担に踊って欲しいと言われることでおなじみ「アンダルシアに憧れて」みたいだなとちょっとざわつきました。あれはトニーのやつがしくじったせい。

 また、メンバーがバックで踊る流れはジャニーズでもやるグループもありまして(ジュニアを入れないグループもある)自分の応援しているグループはそういうのをやってくれていることもあって「し、知ってる! この流れ知ってる!」とワクワクしました。赤いドレスのマネキンと踊るのもジャニーズ・ジャニーズ以外のアーティストも御用達ですが、あえてうたプリでは神宮寺レンくんがするというのも納得でした。たしかに他のアイドルがやるより「選びそう!」となったというか。あとカメラワークのたびにウインクや投げチュー等ファンサービスが多いのもレンくんの軽やかさと、彼の内側にある情熱がしっかりと彩られているように見えました。ところで私はレンくん髪の毛ハーフアップにしてた時代も好きでした……。

 

セシルくんのトリッドラヴはエジプトから。アグナパレスの出身だからこその近さを感じるのかなーと思ったのですが、思ったよりポップな感じでした。

エジプト関連でいうと、私自身が遊戯王が好きなので「ファラオネタですかね」とソワソワしていたのですが*4、イントロ部分と、後はエジプト神話特有のミステリアスなところも表現されていました。

空飛んだ瞬間にうたプリワールド特有のファンタジックワールドに誘われましたね。それも含めて魅力、含めて実現できるのはセシルだけの魔法、だから納得できるというか。セシルくんは存在自体が好きなキャラの面影を持つ子でもあるので、音也くんと同様君も元気でいてね…とつくづく願ってます。

 

また、翔ちゃんが男オタクに話ふったりするところや、”男気”があふれる子だからこその耳馴染みの良い今回の楽曲。孫悟空と中国をテーマに神龍ガンガン出てくるところもキャッチーですし、振り付け手振り真似したくなるところもウキウキします。

あの現場に絶対薫くんいるだろうし、絶対泣いてる。世界丸ごと愛せる翔ちゃんの元気な姿が見られるようになるのは本当にありがたい。健やかであってください。

 

那月くんに関しては砂月くんの面影ではなくて「那月」自身が自信を持って彼の好きなものを詰めこみ、彼が彼らしく歌っているのが嬉しかったです。なっちゃんが楽しそうなのが一番ですよ……。

それまできぐるみだった二人がオーラスではもれなくうさみみ付けて踊るんだろう!?とか最後は頭外すやつだ!とか微笑ましくなりました。橋本くんのソロコンサート「りょうちゃんとぱ☆り☆ぴ☆」で着ぐるみバックでずっとやっていたのに最後の最後、オーラスでメンバー来て騒然としたのを思い出しました。懐かしい。はなまるをあげます、とぱっとひまわりみたいな笑顔を浮かべているところも相変わらずで、ずっと優しい世界で生きていてほしい…と願いたくなるパフォーマンスでした。

みんなでペンライト持ちつつ振り付け講座→そこからやる、というのはA.B.C-Zのコンサートで恐ろしくやっているので「これ知ってる!!」ってなってました。下から上に、ハートをあげちゃう……VIVA YOU達……メンカラ黄色は振り付けをする文化あるんですかね?親近感を感じてました(笑)常にはなまるをくれるなっちゃんのほんわか笑顔はいつも変わらずハッピーにしてくれますね。

 

トキヤくんの「TRIGGER CHANCE」はアメリカをテーマにした楽曲。

一番時間をかけて変わっていった姿がみれたなと感じたのはトキヤくんでした。HAYATO様がいたからこその、今回のこの楽曲に至ったことがよく感じられます。クールの中に情熱を灯し、粛々とプロフェッショナルとして白鳥のように努力と才能をその身で磨いてきた人です。第一線を二重の形で築いていった人だからこそ、HAYATO様だった時間を自分の中で吸収して、これまでのトキヤという人物像に「HAYATO様」がスパイスとして入っている。だからちょっとした表情、ふとした笑顔、思い切りの笑顔じゃなかったとしても一瞬一瞬に「今、HAYATO様がいた」という幻影を見てしまうのもわかります。

 そしてなっちゃんがフランスでしたが、それこそトキヤくんが落ち着いたフレンチポップを歌っていたっておかしくないわけです(なっちゃんはフランスの血筋があるということも理由としてありそうかなとも思いますが)

 でもあえて「アメリカ」を選んでいる、あんな派手に派手を重ねたようなエンタメショーを入れまくったものをやるんだ……!と新鮮な気持ちでした。ST☆RISHと、7人でいたからこそ、たくさんのことを吸収して、また同時にたくさんのことをアウトプットしていったんだろうなあ……と感慨深いです。

 

 まあ様こと聖川真斗様の楽曲は北欧、ノルウェーですかね?オーロラが見えて何となく雪の女王(アナ雪の塔みたいな意味で)ぽさがあって凄く美しかったです。スノードームの演出、比較的実現可能そう(すだれなどで)な気がして一番演出面では好きでした。

 突然のコーレスに動揺めちゃくちゃしました…(笑)サビのほっとする温かい歌い方はまあ様の声優である鈴村健一さんの持ち味を最大に生かしていて、自然と惹きつけられる柔らかさ。そしてカメラワークで本当に大切そうに歌っている姿が素敵でした。あの建物だとぐるっと一周するのでずっと見えなかったオタクも一瞬ちらっと見えた!!!がありそうでよかったね…!!!!と思います(笑)

 紙切れ一枚で、とあの冬の日絶望からここまできたまあ様。どんな気持ちだったのだろう、どう前に進んできたのだろう。そんなことを考えながらふとした拍子に見せる柔らかな眼差しが心にとても残りました。良かったと、この道を選んだ自分のことが好きだと、その一瞬で言ってるのがすごく伝わってきて端的に言って泣きそうになりました。幸せならもうそれで良い。

 

両極端に作られたユニット曲

UUUU、ふぉ~ゆ~と読むと聞いて「ふぉ~ゆ~!」とざわざわしました。というのもジャニーズにふぉ~ゆ~がいるからなんですが。for youとかけているのは承知の上ですがすごいびっくりしました。

ゴリゴリの勢いあるタイプの楽曲でK-PopやJO1などのフォーメーションダンスや勢いがあるような華やかさが特徴。一人ひとりの伸びやかなダンス、歌、演出が特徴であったと思います。お衣装が肌を見せるところはがっつり見せているあたりもセクシーさと力強さを持ち味にガンガン表に出してるかんじでしたね。

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ挿入歌「UUUU」

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ挿入歌「UUUU」

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SAMURAIZMは今回の新曲の中で一番好きです。

演出で「OK!」と出ているところは「そこは!!!そこは!!!OKだと世界観崩れないか?!」とかちょっと思うんですが、ゴリゴリ踊っているしリズム感もよいので万人乗りやすそう。ジャニでいうとNEWSのKAGUYASixTONESジャポニカスタイルみを感じました。

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ挿入歌「SAMURAIZM」

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ挿入歌「SAMURAIZM」

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和ポップで赤を基調にした衣装に揃ったダンス、刀に見立てたり歌舞伎に見立てたりしている振り付けに、世界を音楽で旅しながら、自国の良さをまぁ様とトキヤくん、セシルくんが発信していくように見えてとても良かったです。MCでUUUUがまったく揃っていない(それを個性として見る)というのも面白いですね。

 

気になった「コーレスの多さとMCでの歓声の多さ」

 ポジティヴな意見と同時にちょっと気になったところもあります。もちろん世界線の違いだとは思うのですが、あの世界線だとコーレスがめちゃくちゃ多いなというようにも思いました。じっくり聞きたい側の気持ちもあるんじゃないかなあ……とか。

 メタ的に言えば応援上映もあるし仕方ないかなとは思うのですが、「バラードはゆっくり聞きたいなあ」とか思う部分もあります。まあ様の「Forever Love…」をファンが言わなきゃいけないのか……という動揺もちょっと本音をいうとあって。

 静かに見たい(ファンの声聞きに行ってるんと違うわ!と言うのでよく論争起きますよね)とか、全曲ほぼほぼコーレスがあったのも相まって、「うちわを持ちたい(またはペンライトを素直に持っていたい)」という人のための時間ももうちょっとあってもいいんのでは?とは思いました。曲を噛み締めたい人も…いると思うな…。

 曲中にもMCにも度々悲鳴があり、もちろんパフォーマンス的に魅せる部分なのもわかるんですが、正直毎回毎回黄色い声が劈いているのを見ていて「これ終わったらTwitterで学級会あるだろうなあ」という気持ちにもなりました。全部にわいてて動物園になってた!とか言われるのまあまあこう…どこのコンテンツでも見かけるので……。

 マジLOVE1000%のときやキングダムでもあったので盛り上がっているの指標(このへんはK-Popではよくあるのだと耳にしています)なのかなぁ……ともなるので、一概には言えない部分ではあります。が、あんまりにもMC中、パフォーマンス中での黄色い声が多すぎたのはウーン……と思う部分もあったり。彼らの姿や話を見たいのに作中で邪魔されるのは……複雑な気持ちでした…(笑)歓声におけるメリハリの問題、ファンの民度(これだからスタリのオタクは〜とか言われてないといいな、という意味で)になりかねない部分もあったのでジャンルの違いはあれだ引っかかりました。

 

 後、会話のテンポが必ず一拍置かれていて(モーションキャプチャーの影響かとは思いますが)リズムがゆっくりだなと思いました。日常会話よりもゆっくりになるので違和感を感じてしまうというか……。

それ以外の部分でエンタメ非現実とリアリティとを組み合わせているぶん、突然ゆったりになって温度差がありました。もうちょっとテンポよくお話してもらいたいなぁとも思うんですが、同じことまじLOVEキングダムでも言っていたので多分「一人ひとり話を一通り話し終わるまで聞くスタイル」がゆえなのかもしれません。ただ、噛み砕くまでに全員一拍あったり、会話がスムーズじゃないのはとても引っかかりました。友人に話したところ特に気にしていなかったとのことなので、好みの問題でしょうね。私自身が3D、モーションキャプチャかつ声のお仕事があいまっているリズム、いうとVTuberなどの人たちのお仕事の認識でいるから、なのもあるからかもしれません。

制御ペンライトならではの演出

 前述でも話しましたが、多分制御ペンライトなのかなと思いながら見ていました。こう、色の統一のされ方とか……二次元だからといえばそれっきりですが、非常に揃っていることも含めて昨今の制御ペンライトだからできることもたくさんしていて、見ごたえもありました。

 多分普段は好きな色にできて、その上でここぞというときには制御されるシステムかなーとか。全員曲は好きな色振れるけど、個別の時は指定されてる感じかな。文字になるのとかSMTでみた!!とワクワクしました。

SMTの制御ペンライト

 ファンからの彼らのサプライズシーンでも用いられていましたが「全く知らない状態」からのファンからのサプライズというと、恐らくFCからメールが来たんだな!?V6のフォエバコンシステムかな?!とか思ってました。*5

V6 LIVE TOUR 2015 -SINCE 1995〜 FOREVER-

 2015のコンサートなのでよかったら是非御覧ください。

 SNS告知せず、このタイミングのときはすべての制御ペンライトの色を落としてください、というかんじかな~とか、あのシーンのリアルな光景を想像していました。どんなふうに通知がきて、ファンがTwitterで漏らさないようにしていたのかな、とか思うと胸が弾みますね。その上での目をキラキラさせながら見ている彼ら、本当にいい顔をしていました。

 

終わりはくる、その”いつか”があったとしても

 前述した「永遠」を感じさせてくれるアイドルという存在。そのアイドルたちにもいつか「アイドルじゃなくなるとき」「ステージを降りる時」「グループがグループじゃなくなる時」といろいろな決断、変化が来る時が来ます。他作品でいえば少年ハリウッドというアイドル作品で「アイドルの終わり」について突きつけてくるときがありました。

 ST☆RISHはこれまでの時間、コツコツと築いて、黙々と進んできて、ドームにたち、たくさんの「見たことのない世界」を連れて行ってくれてました。それは今はとっくに彼らの列車から降りてしまった私から見ても明らかで、遠く離れた銀河鉄道の向こう側で走っていく姿を見ては「ああ元気そうだな」「ああ、彼らは今日も進んでいるんだな」と感じさせてくれます。

 一方で、いつか、コンテンツが幕を引くときが来る。これは人がいつか死んでいくのと同じように、いつかどこかでエンターテインメントとして幕を閉じる時が来るでしょう。はじまって永遠に続くことはなくて、万物は流転する。でもその思い出をたしかに沢山作ってくれているのだと、そう感じさせてくれます。

 「終わり」とは、何に対しての終わりなのかと考えますが、これは「アイドルとしての終わり」というアーティスト側の目線でもあり、「ファンとしての終わり」の目線もあると思います。

 変わらないことを願いながら、自分は変わっていく。そのなかで満足できなかったり価値観が変わることもある。一緒に変わっていけば変わっていくで、見方がずれてしまうこともある。

 その上で、彼らはファンから送られた愛の言葉に応えるように「ST☆RT OURS」を歌い上げます。フィナーレに相応しい、壮大なラブソングであり、と同時に「古参」「新規」すべての「ST☆RISH」に触れてきた人たちへの思いを綴った曲でもありました。

www.youtube.com

「スタート・アワーズ」というタイトルは言葉に出していくと少しゴロ感に「あれっ」と思うところが多いです。おそらくは「START OURS」「START HOURS」そして「STAR TOURS」という3つにかかっているのかなと推察しました。

私達のはじまり。そして時間のはじまり、星の旅。どれも今回にはまっている意味ですね。

ST☆RT OURS

ST☆RT OURS

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 この曲を聞いたらST☆RISHのデビューを見届けたオタク、絶対泣くんじゃないですかね。最初曲調が好みだなぁと思っていたのにも関わらず歌詞読み解いて、彼らがステージの上からたくさんの星々(ファンのペンライト)を見ている表情見たらぐっときました。

 

(Start ours)始まりをくれた君に

僕たちはどうやって返せばいい?

(Start ours)いつも聞いてばかりだね

だって貰うばかりで

――「ST☆RT OURS」より引用

 

 こんなダイレクトすぎる感謝伝えられたら泣いてしまう。「始まりをくれた君に」という、「アイドルのST☆RISH」が進む中で、彼らと「出会って」始まった人たち一人ひとりに、”あなたとの始まり”をくれた、と伝えてきます。

 この作品は最初はCDプロジェクトから始まって、オーディションソングが出て、イベントが1回中止になって(※これはゲームだから少し違うかもしれませんが)、ゲームが出て、アニメが決まって、大きな波にのって、進んでいって。そこから溢れてしまった人間としてずいぶん遠くにいったんだなと思いながら、通り過ぎる星星を見送って見上げている側の人間に向かって、大きすぎるステージに立って、手を振って、笑顔で歌い続けるわけですよ。いや…いやこんなん涙なしで見てることはできないですよ。

 スターリッシュツアーズとはまた違った、ここまで走ってきた彼らが手放したもの、続くかどうかわからない不安や見えない未来を承知の上で歌います。

(Start ours) 始まりをくれた君に

僕たちはこうやって返してゆく

(Start ours) 時間がすぎるってことに

泣く君を抱き締め

(―― 同上)

 時間がすぎる。いつか変わっていく。いつかきてしまう終わりに向かう。だとしても、彼らは「始まり」があったから、今があって、「あなたとの時間」のために返していく。

 多分現場にいて、ファンたちも一緒に歌ってくれ!と言われても歌える自信がないです。べっちゃべっちゃになって、自担を見送りながら、「そこに戻れるのか」わからないけれど、「出会ってくれた事実」「自分が彼らからもらったもの」「手放してしまったノスタルジー」全部ひっくるめて、たくさんの感情は自分と彼らだからあるものですよね。

 登場人物であり主人公・プレイヤーの「七海春歌」に向けた歌として見ることもできますが、私はこれを「ファンとの曲」として見ています。そして、あの世界線のファンっだったらと考えます。あまりにも心情として刺さりすぎる……モブの夢主人公目線でST☆RISHから離れた自分があのステージを見ていたらの話が一本書けてしまう……。

ファンサービスがどうこう、構成がどうこうとかをとっぱらって、彼らが芸能人、アイドルとしてここまで生きている姿を想像したら泣いちゃう…。メソメソしながら友人に話したらLBTで元担に出戻りした人なので当時の出戻り記事スクショされて「そんな感じ…………」って頭抱えてました。わかる。わかるぞ…。

 

(スクショくれた記事↓)

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 星は地球に光が届くまで、我々の想像するよりもずっと時間がかかります。あの星の光が届いたとき、もう存在していない、なんてこともあります。

オーディションソング4で彼らはそれでも「永遠のトライスター」「無限のトリニティ」で星になろうと歌い続けている。星が光るのは一瞬で、でもファンからすると永遠のように感じるものでもある。そんなことを考えます。「一瞬、でも、永遠」の対比的な二つを掛け合わせているのがアイドルというもの。その一瞬をファンは後生大事に永遠の思い出として残していくのだと思います。

 

永遠のトライスター

永遠のトライスター

無限のトリニティ

無限のトリニティ

  • 一ノ瀬 トキヤ(宮野真守)、神宮寺レン(諏訪部 順一)、来栖翔(下野紘)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 「永遠のトライスター」はアニメでダンス曲として踊っていて、あんなにぬるぬる踊っていて、ニコニコ動画で散々ネタにもされていました。そんな彼らが回り回って、たくさんぶつかって磨かれて、今ここにいる。全部全部経験して、アニメやゲームで描かれていないであろうたくさんのこと、それこそメタ的に言えば制作スタッフの中の人も入れ替わりがあったでしょうし、声優さんの置かれている状況も違うでしょうし、たくさんのヒト・モノ・コトが変わっている。でもそれに対して「こうやって返していく」と柔らかく歌われることに対して「ファン」を見ているように感じてしまって感無量ですね。しかもシンプルに「君の笑顔が大好き」だと言ってくれるの、とても嬉しい。

 

 きっと同じ時間を彼らと一緒に歩いてきた人たちは、離れていった同担の人たちを見送り続けてきただだろうし、後進ジャンルやコンテンツ、変わっていく世界を見てきたでしょう。その上でこの公演を見て、好きで良かった、寂しくなったり悔しくなったりいろいろあったけど、好きで良かった、と思うのでしょう。その気持ちは「かつて、追ってきた」側の私とは違うもので、本当に美しい感情なのだろうな、としみじみしています。

だからこそ、この曲は「ずっと追ってきた人」「かつて追ってきたけれど離れてしまった人」そして、「最近好きになって”彼らとの始まり”を得た人」とそれぞれで感じ方は絶対違うでしょう。

 

 

 さて、いつか終わってしまうということを話しましたが、その日は本当にいきなりきます。これはV6の解散の時の実体験から言えることです。

 彼らがアイドルグループとしてピリオドを打つ、という発表をした日。この時は自分の誕生日でした。ずっと根にもってます。誕生日やぞ!!!(笑)ずっと泣き散らかして酒を飲んでましたね……。

 あっという間に過ぎ去っていってしまった彼らに思いを馳せています。それでも前に進んでいく彼らを追いかけているあたり、自分の中での「ファーストジャニーズ」はやっぱり大きいなーとしみじみしています。

amanatsu0312.hateblo.jp

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 彼らが幕を引いた時のコンサートで「目を閉じれば」で恐ろしくベチャベチャに泣いたわけですが、それに近いものを感じました。オフィシャルで少し聞けるので是非。

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 ST☆RISHは続いていくこと。二次元と三次元。そんなたくさんの違いはあるんですが、ステージの上で、「一公演一公演歌うたびに、ああもう終わるのか」となっていく彼らにペンライトを握りしめていたことを忘れませんし、6分割された大きなスクリーンに目をキラキラさせて歌っていた彼らが大好きだなと今でも思います。

目を閉じれば思い出す

君と過ごした季節

当たり前じゃないってことを 忘れないで

ありがとうと大丈夫を君に

(V6「目を閉じれば」)

 異なるアイドルの、異なる表現の仕方で、何もかも違うけれど、同じようにいろんなかたちで自分に影響を与えてくれたものです。ブログ書きながらどちらのステージも思い出して反復横跳びで泣いてます。テレビではCDTVでしか披露されていないし、コンサートでしか披露されていない楽曲ですが本当にこう……全方位聞いて……彼らとファンの血の通った、双方が「そこにいたんだなぁ」という気持ちにさせられる曲です。

 

 ちょっと思ったのはお衣装が宇宙飛行士テーマだからなのでしょうがNEWSのエプコティアをちょっと思い出しました(笑)こう、お衣装のラインが増田さんがデザインしてる感じに似ていたので…!!

 

エンディングを見ながら

 メイキングというか、練習シーンが流れているのとてもいいですよね!どんなふうな格好で、どんな打ち合わせをしていたのか――というのが見えるのもいいなぁと思います。

 また、カルナイが見ている様子ですが、あれマジLOVE1000%の最終回のオマージュなのかなと思いました。一瞬でしたが、横顔だけで伝えるのいいですよね。彼らもきっと同じように時間をかけてST☆RISHとの距離を測って、コミュニケーションをとってきたからこその、あの表情になった。さらに言えばHE★VENSとの関係もアニメを通じて変化していて、研究やライバル心だけで見ているようには見えない彼らの横顔もとっても良かったです。

 穏やかな気持でアンコールで登場した彼らの様子を見て「Tシャツがサッカーのレプリカユニみたいになってる…!」とちょっと盛り上がったのですが(トキヤくんサンフレを思い出させてくれた)、そこからの同室組同士でのスタトロに乗るところも感動しました。あんな穏やかにビジネス不仲やっている御曹司組~!!ってもなりましたし、口パクで音也くんを呼ぶトキヤくんとか、こう、同室特有の妬み嫉み羨み全部ひっくるめて今こうして「ライバル」「仲間」とが混在しながら、そんな表情とれるようになったんだなぁ…とか。もう色々感無量でした。

 からの、アンコールの流れでの銀テープからの流れはずっと鳥肌ものでした。10年という時間の流れを感じさせるあのイントロ。七海春歌のあのナレーションが聞こえてきそうです。

闇に光を灯し 荒れ野に花を咲かせ 心を大空に旅立たせる 音楽は世界を変える

 すべての始まりのセリフ。そして最終回のセリフです。あの瞬間、応援上映にいらっしゃる皆さんは複数回もう入られている中で、多分今か今かだったんだろうな…と思います。

 が、初だった我々二人の反応はというと「え?」「えっえっ」「まさか…まさかそんな…」と動揺を隠せず、搭乗済みの友人を思わず見ました。そこからの何回といわずときいたあの曲の流れ。あのデンッ!!が始まり、聞こえた歌はそう。

マジLOVE1000%

マジLOVE1000%

 そこからは完全に友人は大号泣、私は親の顔ほど見た振り付けを無心でペンライトで振っていました。

 本家の振り付けはもはや「わかるわかるぞ!」状態でした。知ってるこれ。知らない訳がない。進研ゼミで見たとかそういうレベルじゃなくて「魂が覚えている」「思い出せる」「見なくても歌える・見なくても振れる」というあれそれでした。

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 6人を見つめるセシルの穏やかな顔ったらない。本当に優しい顔をしていて、あれだけの時間を刻んで作ってきたST☆RISHの表情も尊かった。

 多分あのセシルの歌割りとセシルを囲むみんなの表情、セシルの笑顔を見たら当時セシルが加入したことについて賛否でいえば後者をよく見かけていて、ゲームからの登場人物とは言えそこにねじ込むのは、ということを言われていたのを覚えています。それでもセシルくんが好きだった人は、本当に本当に本当に感無量だと思います。

 勿論加入についてはいろんな意見があって、それは昨今にもやっぱり通ずるものがあって。色々思うところがあります。その頃を経験している人、経験していない人で多分体感は大きく異なっていくでしょう。私は橋本くんが加入した側で、しかも彼らがグループとしてもうデビューしてからなので分かりませんが、長いファンの友人の言葉を聞くたびに、先日の熊本・広島公演でで「いないと、やっぱり寂しいよ」と他の担当さんに言われたこと、同じように寂しいと同時に「橋本くんがいないと成り立たない。誰か欠けても成り立たないグループ」なんだと改めて痛感しました。

 セシルくんのファンの人、そしてST☆RISHが6人時代から好きだった人、7人になってから好きになった人、みんな見方は違うけれど、私は「7人があんなに穏やかに歌っている」ことが本当に嬉しかったです。何ならスクリーンにかつてのST☆RISHのマジLOVE1000%流れていたっていい。「懐かしい~!!」となりつつ今の姿がやっぱり大好きだよ!となれたらいい。

 マジLOVE1000%はリアル声優イベントでもアンコールとして鉄板になっていると聞きますが、それでもST☆RISHがやるもの、として考えるとまたちょっと違ってウワーーと感慨深かったです。現役でCDプロジェクトの頃から追っている古参の友人が「来るとは思ったけどやっぱり盛り上がった」と教えてくれました。彼女は開始早々に泣き崩れたタイプの人です。

 デビュー時のカウントダウンのフォントや映像が今よりももっと予算がなかったなかで。今あんなにすごいお金をかけてもらって。ステージもあの時とぜんぜん違う大きさになっていて。いるお客さんもあの時よりももっともっっと大きくて。お衣装だって何だって。

 もう全部がその瞬間走馬灯のように駆け巡っていて、ひたすら頑張って店舗特典集めまくったとか、AGF恐ろしく並んでいたこととか、Hello,Japan!企画でのアニメイトでもらってるチラシ、福岡に住んでいる友人にトキヤくん頼んだものの当然あるわけなくて、大宮駅に飾られていたれーちゃんのHello,Japan!の広告サッカー行くときに偶然見つけてめちゃくちゃ興奮しながら写真撮影して友達に「あった!!!!!」と送ったこととか。全部全部勢いよく流れ込んできて。本当にああ、私が見てきたST☆RISHは「あった」んだな、「いた」んだなと妙に納得しました。

 

 うたプリに対して「担当」という概念なのか「推し」という概念があったのか……はわかりません。

 しかしながら、私は彼らのコンテンツ「うたの☆プリンスさまっ♪」というものを追っていて、あれこれ友達とかけずり巡って、自然と離れて、ジャニーズというコンテンツを見るようになって。キングダムに行ったときには感じなかった「何か」を今回ST☆RISHという単独コンサートを見たことで得たものがきっとあったのだろうと思います。

 「キスよりすごい音楽ってあるんだよ」というコンテンツの枠組み。この枠組は本当にそうで、少なからずゲームの中であったキスシーンがどうとかそういうところではなくて、彼らの音楽、彼らのパフォーマンスを通じて「音楽は世界を変える」になった……そんな風に感じます。

 ダブルアンコール、オーラスで未来地図も歌っているんじゃない!?とか何やら帰り道で友人と熱弁を交わして、その一曲で一気に同窓会気分を味わいながらも「これからも先に進んでいく」と決めているST☆RISHの尊さ美しさ力強さは、きっと現実に応援している彼らにも通ずる「ステージの上だからこそのキラキラ」が詰まっているなあ…としみじみするばかりでした。

 

 ありがとううたプリ、ありがとうST☆RISH

 彼らは確かに存在してくれて、確かに私の中で「始まり」をくれたものたちです今、こうしてこんなふうに考える日が来て、こんなふうに感謝を返してもらえて、いつでもどこでも、目を閉じれば思い出せるたくさんの感情に感謝しています。

 CDから始まったあのコンテンツが今日まで来て、もう乙女ゲームという立ち位置なのかと言われたらきっといろんな形として見られてしまうかもしれないけれど。それでも私は、プリンセスとして彼らと学生の日々(ゲーム)、デビューまでの歩み、先輩達との出会いを見られたあの時間を美しく楽しかったものとして、大切にしていきます。今日も、星は光っている。胸の中だったり、記憶の中だったり、私という星に届いて光り続けています。その星を見つけられたこと、その星が光っていることに気づけたことに改めてありがとうと伝えたいですね。

*1:先日の横浜FマリノスVS清水エスパルスの試合にて

*2:SM TOWNで色々意見がTwitterでお見かけした&ジャニーズでも良く問題になっている

*3:東方神起NCTなどを排出したSMが主催する合同イベント。ジャニーズで言うとカウコンとかジャニフェス、うたプリでいうとマジLOVEキングダムが近い

*4:王の記憶編あたりを参照

*5:ファン一人ひとりが小さなリボンにコメントを書いて、オーラスでそれを落とすというサプライス。私も書きました

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