風間俊介君が好きなわけですが、今回後妻業の女に出られるということで試写会申し込みを送ってみたらあたったので見に行ってきました。
まさかあんなことになるとは……。ということでのんびり感想とか。
多分シナリオ知らなければワクワクしただろうけれど知っちゃってたから何も思えなかったので、あんまり参考にならないです。
後妻業の女 映画概要
鶴橋康夫氏が監督・脚本を担当、主役の武内 小夜子を大竹しのぶ、その共犯者・運命共同体となる結婚相談所所長柏木 亨- 豊川悦司。
小夜子に騙された被害者で彼女を調べあげる中瀬 朋美に尾野真千子、その姉でふわ~っとした世間知らずなお嬢さん西木 尚子が長谷川京子。この姉妹(特に妹)に依頼されて調査している興信所の調査員・本多 芳則 に永瀬正敏。
柏木の愛人でホステスが三好 繭美 - 水川あさみ。小夜子の2番めの旦那の子供でどうしようもないチンピラな博司に風間俊介。
そして騙される男たちに六平直政、伊武雅刀、森本レオ、津川雅彦……そして彼女の新しいターゲットに笑福亭鶴瓶など。
名前だけ見ると目がチカチカしそうな人たちがずらりと並んでいます。知ってる人多すぎ。そして役名の名前ほとんど覚えてなかったので見直してて「ああそんな名前だったね」と驚いたりしてました。
原作の話
原作は黒川博行氏の小説「後妻業」。
原作のあらすじはこんなかんじ。
「色で老人を喰う」裏稼業を描く戦慄の犯罪小説
妻に先立たれた後期高齢者の耕造は、六十九歳の小夜子と同居しはじめるが、夏の暑い日に脳梗塞で倒れ、一命を取り留めるも重体に陥る。
だか、裏で小夜子は結婚相談所を経営する前科持ちの男、柏木と結託していた。
病院へ駆けつけた、耕造の娘である尚子、朋美は、小夜子の本性を次第に知ることとなる――。
結婚相談所の男と、結婚したパートナーと、死別を繰り返す女につきまとう黒い疑惑。
恐るべき“後妻業”の手口と実態。
「黒川節」炸裂、欲に首までつかった人々が奔走する。犯罪小説の手練れが、身近に忍び寄る新たな「悪」を見事に炙り出す。
要するに高年齢者をターゲットにした色仕掛けですよね。
色仕掛けして遺産ぶんどるというある意味で王道な(火曜サスペンスとかでよくあるな意味で)話かと。ただその詳細というか着眼点が「色仕掛けをされた被害者の話」というよりも「色仕掛けを犯罪者グループとしてやる」側の話かなって感じ。
ちなみに私は原作未読です。
映画の内容感想
ストーリーについて
ブラック・コメディだなあという印象です。良くも悪くもテンションが高く、ふふっとなるようなシーンが中心。
舞台挨拶で風間くんが言っていましたが「ここにいる人間だれとも関り合いになりたくない」という言葉のとおり マジで 関わり合いたくない って思える人たちでした。深淵を覗くときそちらもまたこちらを覗いているというニーチェの言葉がありますが、「あっこれ関わっちゃいけないタイプ」ってストーリー追いかけながら思うばかりでした。
老人でも男は男。女は女。魔性の女小夜子に振り回され、そしてゆるやかに幸せにボケたまま殺されていく男たちの姿は愚かしくもどこか愛おしくもありましたね。家族側に立たれたらたまったもんじゃないですが。
トヨエツの柏木と大竹しのぶの小夜子は運命共同体で全てを折半し合いながら男を騙しお金をふんだくっていくわけです。
女としての小夜子のシーンは逐一可愛いですね。かわいい年をとった女性という姿ってこういうのがいいんだろうなあって思います。男ってちょろいなって思いました。かわいい女の子には弱いのは今も昔も変わらないですね。
ストーリーは舞台挨拶で監督がまさかのラストのセリフだとか、誰が何することとかを全部バラしていたので私は「ああどうせこうなるんだろ…」となっちゃったせいであんまりワクワクドキドキゲラゲラという感じではなかったですが、随所に笑いをツッコんでふふっと笑わせるように作っているようには思えました。
個人的には小夜子が「一番欲しい物はいつも手に入らない」という言葉に対して重みを感じなかったのと「ふーん」ってなってしまうくらいで微塵も感情移入しなかったです。コメディ>ブラック ってかんじかな。
役者さんを振り返る
トヨエツの葉巻ふかしている姿の色気半端ないな~とも思いました。共犯者としての悪どさっていうか、「あっこの人カタギとは到底思えない」「絶対普通じゃない」からの綺麗なメガネかけたさわやか笑顔の「うっさんくせえええ!!!!」感。結婚詐欺師か!!って言いたくなるこの感じ。いややってることは近いんですけど。
トヨエツのCMというと田中麗奈ちゃんとのSOYJOYのCMがすごい印象にあってめっちゃ好きなんですが、それとはまた違った「いい声だな~」感とあくどい感。
後好きだなと思ったのは水川あさみちゃんの女としての顔。そしてそんなトヨエツを手球で転がしながら「金づる」として思っているところ。男とお金がだぁいすき(はぁと)なかんじがとても似合ってました。スパンコールの目がチッカチッカする大阪のおばちゃんも顔面蒼白になりそうな際どい上にハンパねぇ服着てて「絶対近くに居てほしくない!!」とこれまた思う感じでした。馬鹿なフリしてしたたかな子でした。彼女のキャラクターもとてもいい。
芝居としては毎度おなじみ風間俊介くんがとてもよかった。このメンバーの中では若手に部類される彼がひたすら馬鹿でどうしようもなくて口も悪い大阪の親のすねかじりまくってるヒロシ(しかも名前がヒロシ!!(笑)*1)が本当愛しかったです。マジでどうしようもねえけど。口悪い素行悪い態度悪い小物感お金の使い方下手くそってレベルじゃないしかもヘタレ。どうしようもない!!!(二度目)
黒いシャツに赤いパンツの格好はとても似合っていました。
小夜子と柏木挟んだ時の横顔がたいそうお綺麗で「あっ風間くんすげえ顔綺麗だな」とふと冷静になりました(笑)ジャニーズ俳優と言われていますが、泣いている演技は金八先生の兼末健次郎の芝居でも思ったけどこの方すごいなあと思うばかりです。
「それでも、生きてゆく」とか「純と愛」とか結構本当挑戦どころになる役どころが彼は多くて繊細な少年だった兼末健次郎から色んな役を作り上げていっているんだなあとか、そのスパイスの一つに、二つの人格武藤遊戯と古代エジプト王アテムも入っているのだと思ったらこんなに遊戯王ファンとして嬉しいことはないよなって思います。
大竹しのぶさんの芝居は前述したけど「女」を武器にしていくさまが印象的でした。いるいる!絶対女からは嫌われるけど男に好かれるタイプの女子!の大人版。しかもそれで犯罪しているから余計に手に負えない。ふじこちゃんか。ふじこちゃんだな。自分の良さを分かったうえでの使ったやつだ……ってなりました。尾野真千子さんとのキャットファイトも見終わってから書き込みつつ思い出しました。
脇を固めていた柄本明さん、六平直政さんがキャラが立っててよかったかな。えもとさんそういう出番なんだ……とか。泉谷しげるさんの感じも何となくキャラクターにあってると思った。
津川雅彦さんの最後らへんの話も好きかな。それにしたって「それでも、生きてゆく」のキャスト多いなあと今あらためてふと思いました。後印象的だったのは武内の義娘であるミムラさん。ちょっとしか出番がないんですが、ご令嬢感が出ているのとふわりとした笑い方がとても印象的でした。永瀬さんとのやり取りは重要な鍵になるので是非。
舞台挨拶
色々思ってたはずなのにもうなんか全部抜けたよね。
ということでネットニュースの上記のとおりです。こんな感じでした。
あっオレンジのお衣装をまとった水川あさみちゃん可愛かったです。黒いジャケットに黒いパンツの風間くんもかっこよかったですね。女性陣でいうと尾野真千子さんと大竹しのぶさんは対比的なお衣装を着ていたのが印象的。
お話されてた内容も色々覚えていたはずなのですが よもや監督に全部バラされるとは思ってなかった ので 大分私の中ではすっぽーんと抜け落ちています。「えっあっ…えええ…」と大分混乱してました。これから見るのにそれ言っちゃっていいんかーい!みたいな。
面白い面白くないは人によって変わりますが個人的にネタバレで「これこれこうするんだよ~」というのは知らないで映画を見るほうが好きなので、ちょっとそこは残念だったかな(´`)鶴瓶さんのフォローの仕方が印象的でした。A-Studioみたいな乗りでした。
後は風間くんが関西弁大竹さんと「関東(東京)組僕らだけだけど、頑張ろうねっ!って言ってたけど大竹さん元旦那さん大阪の人じゃん……僕だけ大変じゃん……」っていうのを言ってて前に生田斗真君が「あいつ(風間俊介君)は一言多い」って言っていたのを思い出しました。少クラだったかな…?
紅白同様、この日のビデオレターにもドラマ『純と愛』の衣装で登場し、「ダサいとは思いますけれども、僕の趣味ではございません」とウケ狙いのひと言を加えていた風間。生田はそんな風間について、「アイツそういうとこあるんですよ! 昔っからそう。何にも変わんない。余計なことすぐやっちゃうの」と楽しそうに語りました。
まぁでもこのエピソード聞いてる側は面白かったし別段あの夫婦については泥沼顔もみたくない離婚系ではないので、微笑ましいというか「あっそっか」みたいなかんじにもなりました。
風間くんの一言余計系はあれです、遊戯王のニコニコ動画知ってる見てるよ「ニコニコで一番愛されるジャニーズ」タグ知ってるよ って一言とか、ジャンフェスに遊戯王で行った時に「プライベートではよく来てるんですが」とかしれっと言っちゃうところとか。そういうとこだよ!!(笑)
いやそういうところも含めての風間俊介という俳優さんタレントさんなのかなと思います。私は深く彼にはまり込んでいるわけではないのですが、やっぱり面白いなあと思います。
*1:V6ファンゆえの反応