柑橘パッショナート

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自担不在のコンサート「ABCXYZ」広島回の雑感

 2022/08/12からA.B.C-Zのコンサートが始まりました。しかし、開演数日前に新型コロナウイルスに橋本君が罹ったことが発表され、結果、今回の初日の熊本、2日目の広島ではA.B.C-Zの他の4人で開催することとなりました。

 この発表を受けて、払い戻しも可能とのなりました。そのうえで、ファンは「行く」「見送る」の選択肢を与えられましたが、自分の中では「行く」しか選択肢がありませんでした。もちろん友人には「無理しなくていい」という言葉を受け、大変気遣っていただきましたが…。

 私は橋本君個人も推しつつグループが好き、他のメンバーの活躍も喜びたい、全体的な空気間や彼らが好き、もある人間ですので、そこに最大級に好きな人がいなかったとしても行きたいな、ということを友人に伝え、行くことを決断、決行するに至りました。

 そこにいないとしても、自分の中では「初日」であり、自分の感情、メンバーの感情、色々なことを折り合いをつけたり考える機の1として捉えたので、思いを沢山詰め込んだ彼らの「今」を描くコンサートの感想です。

 

※演目、内容ネタバレ踏まえた上で記載しています。ご注意ください。

広島文化学園HBGホールについて

今回は上野学園ホールではなく広島学園HBGホールでの開催。上野学園ホールでは劇団四季のリトルマーメイドを上演していたとのことでした。終わった時間がちょうど劇団四季A.B.C-Zとどっかぶりだったと聞いています。帰りのタクシーの運転手さんが教えてくれました。

良いお天気でした

通り雨の夕立から雨があがり、いっきに快晴になった空を背に、会場入り。すでに沢山のファンの方々が列をなしていて、時間に合わせて並び始めました。

上野学園ホールとは異なる造りで、ロビー開場の階段を上がっていく形も少し違うように見えました。

アルコール消毒をする際のスタッフが大変気さくで「楽しんで」「いってらっしゃい」と朗らかに対応してくれたことがありがたかったです。

いざ入場

公演内容について

オープニングは、今までの公演をシンフォニー仕様にした音楽とともに見せてくれる映像に何共言えぬ気持ちになり、何だか泣きそうになりましたた。

最初の数年間は自分が「知識として知っている」部分であり、リアルタイムではなかったからこその「この映像知っている」というものでしたが、5周年のタイミングから自分が見に行くようになって以降のタイミングの映像になり、「もうここなんだ!」と驚きました。パンフレットにも書いてありますが「ここからは最近だね」という言葉の通り、自分のようなファンにとってもあっという間でした。「もう自分、五年は彼らを見ているのか…」という驚きがあるというか。

そこからあっという間に駆け抜けていったのだということを噛みしめるように画面を見ていました。その時時の彼らの表情、笑顔、パフォーマンスに心打たれながら、「今」に続いている。そして「これから」に続いている。そう感じさせてくれました。

ペンライトは赤にして、橋本くんのうちわを持ちました。彼がいなくても、彼がいてのA.B.C-Z、と言う認識だからです。

幕が上がり、「灯」から始まると、スポットライトが彼らを照らしました。

しかし、本当に当たり前に当たり前のことなのに「そこ」に橋本くんがいないことが痛烈に寂しくなりました。そこにいるべきところなのに、そこに席はあるのに、ライトは照らされているのに。みんながいて、ファンがいて、素敵な空間なのに「そこに”彼”だけがいない」という事実に震え、涙が出ました。いや本当にこれは冗談抜きで「それはそれ!楽しもうね!」と友人と話していたので自分が泣くほど衝撃だったことに驚きました。

彼らが変わらぬ、それでいて明るく振る舞ってくれていることがありがたくて、それでも寂しくて、彼らのノリノリの楽曲を聞いて、ダンスの振り付けをファンが揃えて踊るという空間も、ペンライトを握る手が何故か震えて仕方がなかったです。

いつもなら楽しく踊る流れなのに、何回かペンライトを落としかけました(笑)最初から怒涛のシングル曲を披露してくれているのに、楽しみにしていたし覚悟していたのに、あまりにも震えている自分がいて、その事実にも驚きました。「会いたくて会いたくて震える」という西野カナさんの曲か?と終わって振り返って揶揄してしまうのですが、正直冗談めいたこと一切言えないくらいに泣いている自分に自分自身が一番引いていました。うっそだろ…。

「あくまで病欠で、すぐ戻ってくるよ」なのですが、それでも、そこに入ると決めた自分の中で想像以上に彼の不在ということは大きな衝撃でした。ジャニーさんのことを思う「You…」と、彼らが普段するパフォーマンスに橋本くんが不在なそれとは違うと分かっていても寂しさというのはこみあげてきて、感情の制御がきかない自分がいました。まあメンバーめちゃくちゃ上を見上げてはっしーー!というので「せめて…せめて東京方面向かって言おう……!!!笑」とか後々思いましたが(笑)

橋本くんのお仕事でタイアップである「夏と君のうた」は、Aメロから伸びやかな歌が聞こえてきて、そこに”いる”はずの彼を周りはいるものとしてのパフォーマンスで。4人の毅然たる表情、パフォーマンスはお見事でした。

でも、どこを見たら良いのかわからなくて。その空っぽのライトの先を見つめるたびに、自然と涙が出てきました。いなくなってないんだよ!いなくなってないんだけど、過去の恋を思う曲だから余計に涙を誘いました。

早く落ち着け、コンサートを楽しもう!とするたびに、ボロボロ出てきて落ち着くまでにすごく時間がかかってしまったこと、とても申し訳ない……。どこを見たらいいのかわからなくて、誰かを多く見ると言うより、ずっと視点がずれることなく見ていた、が正しい気がします。(友人に虚空を見つめていたと言われましたが、視線を動かさないで定位置でずっと見ていたつもりでした)

他のメンバーが「全員で決めた」「彼のぶんまで」と話してくれて、寂しさがあったことは事実ですが「ここに本当なら立って、本当ならみんなで盛り上がろうとしていた」という気持ちを改めて言葉にされると寄り添いたくなりました。

はっしーがいないからって気持ちを置いてきたやついるぅ? いないよなあ!」と、どこぞの東京リベンジャーズのマイキーよろしくなセリフ*1を戸塚さんが言っているのが印象的でした。

戸塚さんの気持ちとしては「橋本君が来ない分、自分たちができる全てで楽しもう」というもので、ファンの人達も「橋本くんへの思いを当然持ってきたよな!!」というそれであったと思います。Cry Babyをマイキーを演じた林勇さんVer是非聞いて欲しい。

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……と、脱線をおこしましたが、彼らとともに、ひたすらに「橋本くんが帰ってきて、楽しませてくれるまで、その場所を楽しんで待ち続けよう」と思いました。彼らが橋本くんがいないことを「事実」として受け止めて、でもそれを「打ち消す」という形ではなく「寄り添う」「その上でやれることをしよう」という想いがひしひしと伝わってきたからこそ、悲しい気持ちだけではない「笑み」がこぼれたのだと自分は思います。

パフォーマンスの中、いない人を探すというのは初めてのことでした。

 

でもきっといろんなグループのいろんな人が「好き」な人はきっとその姿を探していたんだろうな、と終わってからしみじみとしました。

コロナのせいだったり、お休みだったり、卒業や次のステップに行くためにご自身で決めたことだったり、人によってそれぞれ違うけれど、ファンはファンとして、それはそれで寂しいよなあ……とも。

Vanillaのシルエットだけのイントロ、真ん中がぽっかりと空いていて、それも含めて息を飲む瞬間でも有りました。当たり前に見ていた光景に「そこにいない」があまりにも、あまりにも筆舌に尽くしがたい気持ちになってしまうものなのでした。はやく橋本くんが健やかになって、元気であってほしいなと願うばかりです。

と、同時にメンバー4人もどうか健やかであってほしい、と心から願っています。5人だからできる世界観、5人だからできるパフォーマンス、トーク、そして雰囲気は絶対にあって、私は5人である「A.B.C-Z」が好きです。自担が誰と居るときが一番好きだろう、と考えた時、やっぱりグループで末っ子をしていて、時にきつくなったり、時にバカバカしいことでゲラゲラ笑っている所だったり――を見るのが、好きです。

私は広島公演が初日だったわけですが、同じく広島と熊本公演に入られた人たちも、同じようにきっとどこかしらで橋本くんの姿を思い出しただろうし、寂しくなっただろうなぁ…なんてなりました。楽しいと寂しいは同居するし、4人が笑顔でパフォーマンスをしてくれるたびに、楽しいのも事実で。彼らが笑顔を振りまくたびに、楽しさがましていくのにどこか「寂しい」が出てくる。

それを感じられて、改めて「グループが好き」であるけれどやっぱりいわゆる自担の座には橋本くんが座っているのだと、そう痛感しました。

MC諸々

いつもならパフォーマンスの記憶があるのですが、残念ながら結構飛び飛びで特記するなら別の公演にした方が良いかなと思います。

引っ張り出そうとすると「頑張れ、友よ!」のアカペラ力強くて彼らのらしさが詰まっていてよかったとか、美婆のキャラクター性が絶妙に綾鷹伊右衛門のCMのようだなと思ったり(静岡の茶畑なのも好感度高かったです)。

また、ボクラLOVE&PEACEとMoonlight walkerの掛け合わせの音楽バトルもよかったな――と振り返ることもできるのですが、いつもよりも何倍も集中しきれなかったのもまた事実なのが自分の中で悔しさもあります。

MC内容は覚えている範囲ですが次の通り。

 

  1. 熊本公演で「ジブリ作品を見たことがない」という河合さんの話から引き続きのジブリトーク
    一番好きなジブリ作品はなにか、という話になりました。
    戸塚さん「耳をすませば」「もののけ姫もいい」→アシタカの真似
    五関さん「難しいな~。もののけいいよなぁ」
    塚田さん「コクリコ坂からが一番好き。一番好きな人に出会ったことがあまりない。いたと思って盛り上がったのがKis-My-Ft2の宮っち(宮田俊哉さん)だった。コクリコ坂が一番好きで、かつ塚田担の人オレンジ振って~!!」戸塚さん「システムがややこしい(笑)」
    塚田さんが「自分が好きだって言ったら変えちゃう人もいるかもしれないから」というお話。橋本くんは魔女の宅急便がお好き。「ルージュの伝言」「やさしさに包まれたなら」をラジオで流したという話。
  2. このステージは昔Myojoの撮影とコインロッカー・ベイビーズで来たことがある。河合さん、前方のファンに同意を求める。
  3. 塚田さん、「ぴえんだよ!(TTポーズ)」というお話。戸塚さんと何やら盛り上がる。また、メンバーのどこが「好きだー!!」なのかというお話を塚田さんが熱弁。「芝居入ってる(ニュアンス)」のようなことをお話されていました。
  4. 五関さん「パワー!! ヤー!」という突然のなかやまきんに君
  5. グッズ紹介。Tシャツの家族写真は「家族写真とかなかなか撮らないけど」からのお話から愛犬のこと家族だと俺は思ってます!という戸塚田劇場。ファンによるTシャツリメイクの様子を河合さん、戸塚さんが拾う。
    「いろんな楽しみ方があっていい。このTシャツはCDジャケットTシャツでもある」「これまではライヴTシャツだったもんね」というお話から「いつかマイケル・ジャクソンビートルズみたいに”そのCDを知らなくても着ている人が出てきてくれたら”」からの河合さん「舌出しておけばよかった!!!!!!」(The Rolling Stonesから)「そこまで有名になれるかなぁ」等
  6. グッズの紹介2。橋本くん不在の分五関さんがイヤーカフをマニキュアで赤にしていた。色はマニキュアでしていたということを明言した上でスタッフから「すぐ落ちるかもしれませんが」とお話されていたが案外持ちがいいよ、というお話。これまでアクセサリーは橋本くんが監修している。イヤリング、指輪、イヤーカフ、ブレスレット等。
  7. 河合さん「ホテルで何着てる?」からの全員部屋着なことが判明。そのうえで何をしているのか。塚田さんはウィンくんたちの様子をペットホテルから送ってもらって見ているとのこと。戸塚さんは音楽を流している。五関さんはゲーム実況など動画を見ている。
  8. 喉がガラガラの塚田さん。とっつーお金すぐ返すからね!といきなり宣言。
    戸塚さん「お客さんいきなりでぽかーんだよ!」からの説明。喉に良いはちみつを買おうとしたら思った以上に高くて、財布に4000円しかなかった?ので戸塚さんにお借りした、というお話。(届けてもらった以上支払いしなくちゃいけないのにお金なかったというあれそれ)そこからの新くまのプーさんのサビを横揺れで披露する戸塚さん。土曜日の朝にやってたディズニー短編アニメのそれをノリノリで2回歌っていらっしゃいました。多分知らない人の方が多い方を選ぶ当たりすごく戸塚さん。五関さん「だいぶ会場あったまったんじゃないですか?」的ニュアンスなことを話す。
    新くまのプーさん(メイン・タイトル・ソング) (日本語)

    新くまのプーさん(メイン・タイトル・ソング) (日本語)

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  9. MCの時間に入った時にそのままトークに入ってしまい(普段なら橋本くんがご着席くださいと指示を出す)ファンが困惑+立っている状態。戸塚さんが「どうぞご着席ください」五関さん「まぁくつろいでいってよ」等。

 

最後のご挨拶の時、改めてそこにいる人たちがみんなそれぞれ橋本くんを待っているということが心から伝わってきました。戸塚さんのA.B.C-Zの名前にはCenterの意味もある、橋本はもうここにいる!という言葉にもくるものがありました。今いる彼らはかつてのA.B.C.であって、でも、今はセンターの橋本君がいてA.B.C-Zなんだよ!ということを心から発信してもらえたと思います。

最後の橋本くんからのメッセージは喉がしゃがれていて、とても昔愛称で「俺のこと喉って言っていいよ!!(笑)」と言っていた人と同一人物とは思えないほど苦しそうでした。「これ橋本君の声!?」と驚いたのが正直な感想です。キーが明らかな下がり具合で体調がとても心配になりました。どうぞご自愛ください……。

コロナだから仕方ない。分かってはいて、それでも寂しくて、はやく戻ってきて欲しいな。はやく健やかに元気であってほしいな。やっぱり自分は橋本くんがいるA.B.C-Zが好きだな、橋本くんが好きだな、といろいろなことをごちゃごちゃと思うばかりでした。

 

お疲れ様でした

熊本もあわせて行かれた方に聞いたら、やっぱり空気感は「楽しい」と「寂しい」とがせめぎ合っていたとのことでした。やっぱり5人揃って、そのうえでメンバーとファンが一緒に盛り上がっていけたらいいなぁと心から願うばかりです。

お兄ちゃんたち4人が寂しさを感じさせないように笑顔でいろんなパフォーマンスをしてくれて、笑いをいっぱい見せてくれて、ありがたいからこそ。だからこそやっぱり「おかえり」が言えたらいいなぁ。改めて彼のことが大好きなのだな、と感じたコンサートでもありました。

*1:「パーの親友やられてんのに“愛美愛主”に日和ってるやついる?」

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