柑橘パッショナート

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【読書感想】馬にドラマあり、人にドラマありの「マキバオーシリーズ」

はてなブログ今週のお題「一気読みした漫画」とあったので昨今ブームになっているウマ娘の流れから、自分も「当時なんとなく知識として知っていたけれど、漠然とした記憶と知識で止まっている」ものがあったのでその話をしておこうと思います。

 

まず前提として、ここ最近ヤングジャンプ・コミックスで連載中の「ウマ娘プリティーダービーシンデレラグレイ」がすごく好きで、この熱い展開いいなぁとウキウキしていました。

それぐらいの認識だったんですが今とても楽しく読ませてもらっています。当時を知っている人も知らない人も「きっかけ」になってて熱いなぁとばかり。

競技としての熱さや努力、そのウマ娘同士のライバルがいるから強くなる描写は自分がスポーツジャンル作品が好きなのも相まって非常に沸き立っていました。

ウマ娘プリティーダービーソーシャルゲームで見た目は可愛い女の子たちではあるけれど、実際内容はだいぶスポ根で一人ひとりとトレーナーと一人の「ウマ娘」というアスリートとしての描写をみていくところが良いところだと思っています。

 

そこからの、「競馬」というものをテーマにしている作品といえば言わずともがな「みどりのマキバオー」がまっさきに思い出されました。競馬といえばダビスタマキバオー世代です。

かの有名なMAD(JAM Projectの「GONG」に合わせたマキバオー動画*1)やアニメの「多分何話か見た」ぐらいの流れから「少しずつ知りはじめた今だからわかる描写がたくさんあるのでは」と手にとってみました。

 

 いわゆる「動物が頑張る物語」と言われると、読んできたものが非常に偏るのですが…。当初は1巻だけ…とりあえず1巻だけ読もう……とか言っていたのですが、気づけば全巻を一気読み。なんならそのまま次世代のたいようのマキバオーにまで続きました。

 

 最初は「1巻だけ……」と読んでいたら気づいたらあっという間に読み進めてしまって、10分だけのつもりが1時間になり、2時間になり……となりました。結果としてKindleの中身がマキバオーだらけになって「なんかえらいことになってる」とだいぶ一人で笑ったのはここだけの話。

 

漫画を読んでいて、連載当時のコンプライアンスがどうとか、という部分が今よりもだいぶ緩かったこともあり「時代だなあ」というような印象が最初でした。

ビジュアルで愛称をつけるというのって最近はNGだというお話を先日テレビやYoutubeで見かけて時代の流れを感じるのですが(まぁ実際当人からしたらたまったものでもないだろう、とも思うので、変化については賛否あってしかるべきかな、が個人的な意見です)……。

もうミドリマキバオーの努力を積み重ねていく形と「母をたずねて三千里みたいなことしている……!」の冒頭にめちゃくちゃ驚きました。そんな内容だったっけ?!と驚き、ネズミのチュウ兵衛親分と出会うことでの変化。

またマキバオーも「ライバルがいるから強くなる」を受けています。このへんすごく週刊少年ジャンプだなぁと思うシーンがいくつもいくつもありました。

系譜でいえば「コメディ路線」をしっかりと捉えつつも目指していくのはしっかりとした「レース」への勝利。勝つことへの執着、目指して目指して戦法を編み出して――というのはジャンプのスポーツジャンル作品と何ひとつとして変わらず熱くて素敵なところだったと思います。

また、黒い旋風と言われた最大のライバル・カスケードに関しては「かっこいい……」と圧倒的な力とデザイン、走るときの美しさに漫画を読んでて夢中になりました。サトミアマゾンアマゴワクチン、モーリーアロー、ベアナックル、皆キャラクターが良いのですが兎に角ミドリマキバオーが「競走馬」になる過程がとんでもなく熱い。

自分に唯一乗れる騎手・山本菅助との出会いとそこから自分を導いてくれたネズミの師・チュウ兵衛との関係、それぞれの「人間」と「馬」「調教師」「騎手」という関係が築かれていくのが見ていてワクワクします。

みどりのマキバオー」はタマモクロスがモデルなのではないかという説もあり、カスケードはフジキセキがモデルであるということを聞きました。タマモクロスフジキセキウマ娘で知ったような類の人間なのですが(どちらも好きなキャラクターです)彼らをモチーフにしながらも独自路線で自らのイメージを作り上げていったからこそのカスケードもミドリマキバオーも魅力があるんじゃないかなと。

もちろん馬一頭一頭にドラマがあって、それは他の賭け事であるボートレースなどにも言えることなのですが(突き詰めていけばトトカルチョが成立しているサッカーもスポーツの一面とそういう一面もあるんじゃないかなとつくづく思う。なおtotoは当たらない。あたったことない(笑))スポットを当てて、ドラマを築いて見ていくと「少年ジャンプ」が掲げるドラマが詰まっているのに驚きました。

ぱっと見たときのたれ蔵のキャラクター性。走れマキバオーというあまりにも有名な楽曲の替え歌。

 

走れマキバオー

走れマキバオー

  • F.MAP
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 色んなものが合致して、その上で成り立っている「みどりのマキバオー」が築いたドラマって思った以上に熱くて本当にあっという間でした。

 

ウマ娘プリティーダービーシンデレラグレイ→みどりのマキバオーという流れで見て個人的にはとても正解だったなと思いました。どちらも違う、どちらもいい。

また、そのうえでのたいようのマキバオーたいようのマキバオーWに関しても触れていくことで競馬というジャンルがずっと抱えている「明るい部分」と「暗い部分」にぐっときました。

文太(ヒノデマキバオー)の1巻からの「全力で走りたい」の苦悩というのはミドリマキバオーとはまた違った苦しみとか悔しさがあって、その上で「アイドル」として馬がいる、その馬がいることで経営がうまくいっている。

「命を削って、馬が走っていく」そのなかで、ドラマでありながら同時に「これでいいのか」と「これしか今は対策がない」というギャップに擦り切れそうになりながら走っていく姿は心を打ちます。

そういう意味では競馬の中での「馬」という存在の最後についての描き方。引退に関しても死ぬときに関してもしかりで、非常に描かれていてううっと心が突き刺さりました。フィールに関しては描写として「そうなんだろう」という部分と、あまりにもあっけなく、それでいて容赦なくだったのを見てどうしようもないやるせなさを感じました。

人間のエゴイズムといえばそれっきりだし、自分がサッカーというものが好きなので「この選手きっとレギュラーとってチームのメイン選手になって最終的には代表になると信じてる」みたいなかんじで期待していた選手が怪我して、最終的に選手生命を断ってしまった、というケースは何度か遭遇したことがありますが……。

馬が苦しまないように、という描き方についてはそれこそマキバオーシリーズに描かれている部分もあって、それでも「喋れる馬たち」だからこその燃えたぎる感情や熱情を前に、騎手に、馬主に、調教師に向けてくる姿はすごく震えました。

ミドリマキバオー世代と、ヒノデマキバオー世代ではそれぞれ描きたいことが違っていて、だからこその両者違って両者いいだと思います。どうしても先にみどりのマキバオーを見ているせいか、隼人(騎手)の菅助への態度等に「そんなこというなよお……」という心が辛くなったところもあるし、それと同時に彼らが「彼ら」として見てもらえる物語として常に比較される立場である世代ということを鑑みて「苦労してるなあ」とほろりとくる部分もありました。全体的にヒノデマキバオーはより「血統」や「二代目」だからこその部分というのは印象的に描かれている気がします。

もちろんピーターIIの流れからのアマゴワクチンのくだりを鑑みたら描いていないわけではないけれども、全体的に「焦点」が違うからこそのワクワクがあったなと思います。

両方違うし、両方楽しい。個人的には牝馬であるファムファタールが優雅にかけていく姿がすごく好きでした。彼女の物語としても美しかったですね。フィールとのやりとりもかわいい。

 

ひたすら「マキバオー楽しい…マキバオーいいね……」と友達に語っていた所「最近マキバオーとシンデレラグレイしかTL見かけない(笑)」と言われて確かに……と妙にうなずいてしまいました。

 

時代的なもの、コンプライアンス的なもの、いろんなものの描写について今であれば「うーん……」と言われてしまう部分もきっとあるでしょう。あるでしょうけれど、私は読めて良かったなぁと思いながら今目下アニメをちょっとずつ見ています。

本編もだけどEDが「多分これ絶対怒られる」って思いました。大丈夫じゃない、多分。

麗ちゃん可愛すぎやしないか……とニコニコしています。オリジナルキャラクターの勝と麗ちゃんの存在がいきていて見てて楽しいコンビですね。犬山犬子さん、ニャースのイメージがめちゃくちゃどうやっても強いんですが、動物やらせたらピカイチだな……と改めて声優さんのすごさを感じました。千葉繁さんも「もうこの人しか思いつかない!!!!!!」ってすごさで圧倒してるばかりです。

 

ということでマキバオーシリーズっていいぞっていうお話でした(笑)漫画もアニメもそれぞれに違ってそれぞれいい。

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