みんながみんな目下話題になっている今日このごろの「名探偵ピカチュウ」を私ものるっきゃないこのビッグウェーブにという感覚でいそいそと見てきました。
もともと予告編を見て「は~~シオシオぴかてうさん最強かよ可愛いか~???」ってなっていたのもあったので、ワクワク鑑賞。GWが終わってもなおバリバリ人気があってすごく見ていて「同い年ぐらいの人めちゃくちゃいってるじゃないの…」ってなりました。世代だな。世代か。
ということで、以下つらつらと思い出語りも含めてネタバレありの感想を。
ダイレクト第一世代にとってはノスタルジーに包まれっぱなしだった。
名探偵ピカチュウについて
昨年ゲームで「名探偵ピカチュウ」が発売されていたのですが、今年夏にもいよいよ映画になったものです。
人の言葉をしゃべる名探偵のピカチュウ。発売決定時ピカチュウの声優が大川透さんで「と、透さんだ~~!!!!」ってめちゃくちゃテンションぶち上がった思い出。
基本的な世界観はこの「名探偵ピカチュウ」をベースにしつつ、この上にオリジナル要素をふんだんに入れている印象でした。
映画の感想として
見ながら「いいなあ……いいなあ町のあちこちにナチュラルに馴染む”ポケットモンスター”たち…」って心から思いました。
私は世代的にポケットモンスター赤緑青ピカチュウからの金銀クリスタルにいく過程を楽しんでいたいわゆる「ダイレクト世代」ということもあり、作品の流れで本当にちょっとしたところでもボロボロ泣き出していました(笑)
今回見たのは字幕だったんですが、まぁ冒頭に出てきた「ポケモンバトル」に自分の応援している俳優の一人竹内涼真くんが出てきたところを見て「うわ~~レッドさんだ~~」ってめちゃくちゃ笑いましたし、これは彼が吹替版になることは予定調和だったなっても思います。
で、このシーンのポケモンバトルのところを見て「アニメ・ポケットモンスター第一話冒頭シーン」をもれなく思い出しました。サトシくんがポケモンリーグに夢見るところの…あの…!!!
思い出に浸りながら、「うわ~~」ってなりつつ、この「ポケットモンスター」という作品に対してのスタッフたちの並々ならぬ「あ~~~めっちゃ懐かしい~~めっちゃ好きだった世界」というのをバシバシ突きつけられている気がしました。
また、本作はちょうど今夏映画になるリメイク作品「ミュウツーの逆襲」へのリスペクトが非常に感じられました。
- ミュウツーの捉えられている状態
- ピカチュウが落下するところに対してティムが飛び込むシーン
(サトシがピカチュウ助けるために飛び込むところでよく見るやつだ!) - 「カントー地方で20年前に目撃されてから姿を消した」
(→映画「ミュウツーの逆襲」は20年前の作品)
フシギダネの巣にティムがピカチュウ抱えていくところは「あっ…あっ…これすごいアニポケで見た…」ってうっかり泣いたりとか。
「ポケットモンスタースペシャル」という小学4年生~6年生という雑誌で連載されていた漫画がありまして、それをダイレクトに読んできた世代にとっては「そうだよな、馴染むよな・・」っていう部分がたくさんありました。
実質レッドさん。懐かしい。
随所に渡って「うわ~~めっちゃ見覚えがある~~」があって、また同時にポケモンとのコミュニケーションのとり方と、とってもナチュラルに馴染んでいる姿を見てもうひたすら自分が探し求めて生きてきた「ワクワク」が詰まっているように感じられました。
また、世界で一番有名なピカチュウ声は海外でも日本でも変わらず「大谷育江」さんなのですが、ここで違う人を用いた理由・ダンディズムな声であるのに理由があり「多分こうだろうな」っていうのをそのとおりにしてくれて、またこれが「海外」だからこそのポイントはあったんだろうと思います。ポケットモンスターはベースがどんなにいっても「カントー」からはじまり、ジョウトやホウエン、シンオウ…といろいろな部分が広がっていき、イッシュ地方以降、海外にも飛び出していったと聞きます(アローラ地方はどうやって見てもハワイだし)
人の名前が日本名でありながら、どこか異国情緒…というか「その世界」の独特感がある(勿論ノスタルジックさも含有している)ポケモンの世界っていうのはすごい見ていて楽しくて。
本作の舞台になっているところはタマムシシティ+ヤマブキシティのような、それでいて「トレーナーはいない、野生のポケモンもいない。それぞれが自立して存在している」というのが見ていて素敵だなと思いました。
見終わってからのエンディングはもう言わずともがな。
冒頭から泣かせにきた…あのずんぐりむっくりピカチュウからここまで…って思うしデザインがあれだし「うわ~~うわ~~」って思わず座り直した結果友人に「反応しててめっちゃ面白かった」と言われるという。
あのカクカクビットのRPGゲームがこうやってなめらかになって動くようになって…の違いを見せつけられているようで、時代の流れと一緒にどんどん変わってきているんだなって思わせてくれました。
また、作品的にどうやっても私のような「カントー地方ダイレクト世代」向けになりやすいのですが(実際フシギダネもコダックもそうだし)、それでも最新ポケモンを駆使し、今にあったものをいろいろ作り上げている気がしました。
EDあとにミュウツーの逆襲映画予告ぶっこんできたのも震えました。「原点にして最高峰」といわれる言葉も理解できますし、今作の”名探偵ピカチュウ”を形にするからこそのプロジェクトだったのかなとも発表後思います。
ちょうど「キミにきめた!」という作品があるように、当時の時代を生きた人だけではなく【ポケモンという世界を楽しむ人達】にとって楽しめるように作っていきたいのかなと。
当時の第一話の「さーとしくーん!」からここまで。今もなお10歳として新しい場所新しい仲間新しいライバルたちと出会いながら走っていくサトシくんの「原点」っていうのにふれる機会ってそりゃあ少ないですよね。
だってほら、ドラえもんだって「ドラえもんとのび太の出会い」とか、クレヨンしんちゃんだって「ひまわりが生まれた頃」を知っている人はどんどん歳を重ねて、下の世代には伝わらないことも多い。
だから、そういう意味で「リメイク」っていうのは悪いことばかりではないんじゃないかなあと。今目下白い巨塔とかもやってますね(笑)
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うっかり映画館で見に行って「バイバリバタフリーの回じゃないか~~!!」って友達とうわーってなったり、思い出を振り返ってワクワクしておりました。世代だからしょうがない。
そして満を持しての「ミュウツーの逆襲」になるのがすごく楽しみです。
風といっしょには中川翔子さんのリメイクになりますが私は小林幸子さんの「風といっしょに」が好きなので、そっちも一緒に楽しんでもらえたらいいなあ。
うっかり映画予告で泣きそうになるわけで。許さないお前なんか許さないってオリジナルポケモンと一緒に歩いてくるサトシのシーンがね、「ポケモンが大好きな少年」である彼が怒りに震えるのが好きで。でも悲しくて。そのくだりをまた見られることが嬉しいです。
同じ関連の曲といえばおとなになって聞くと何度も何度も「ポケットにファンタジー」*1を聞いて泣くわけですが、あれ今になって聞くと本当に「ああっ…うわあ…」ってなんかこう震えます。おとなになったときに気づく”大切”ってたくさんあるよなあと。
ポケモンが「大人」に向けて作るのか、それとも「今の子どもたち」に向けて作るのか。それは方向がそれぞれ違うのですが、当時のものを懐かしむだけではなくて「今」も含めて楽しめたらいいですよね。それこそドラえもんもそうじゃないですか。昔(大人)と、今(子供)のどちらも楽しめる作りにしてもらえたら嬉しいな。
もう一度「名探偵ピカチュウ」を字幕だけではなく吹き替えも見に行けたらいいなあ。市村正親さんのミュウツーにまた出会えるの楽しみです。
*1:「 ポケットにファンタジー」はアニメポケットモンスター(初代)のエンディングの一つ。今聞くとダイレクト世代の私が泣く