「遊戯王デュエリストの松坂桃李君」ってちょっと話題になったわけですが(私の周りで)、そもそもなんでこんなに話題になったのかっていうと番宣なわけです。
じゃあ何の番宣だよって言われたら「不能犯」(遊戯王風に言って良いのなら不☆能☆犯)(こうした途端一気にコメディ感が出るの何なんだろう…)だったわけで。
本人が菅田将暉くんのラジオでほぼ遊戯王の話しかしなかったのはご愛嬌だと思ったんですけど、まぁその翌週もまた出た辺り超面白いなって思いました*1。
「デュエルリンクス内で自分の名前を名乗るやつが現れ出した」とか言われててめっちゃくちゃ笑いました。
『松坂桃李@不能犯』、『松坂桃李(ガチ)』とか現れたらしい。ちなみに私も下っ端ポンコツ決闘者です。しかしキングランクじゃないので、彼らとはぶち当たっていません。結局どんなデッキ使ってたんだろう。
それにしたって初回も2回めもデュエルの話しかしてないあたりただのファンで面白い。ただの決闘者。菅田将暉くんはそろそろ怒っても良い(笑)
雑誌で大分カオスだったことを語っていたりしているので、うっかり読んでて「この人の対応力すごいなあ」と思いました。松坂桃李くんがいきいきと話せたのは彼が持っている話題を引き出す能力と、そこに全力で乗っかる松坂桃李くんの力の相乗効果だと思うし、最終的に”楽しい”に変換するのって大変なことだと思うんですよね。ラジオだし。
でも松坂桃李くんと同じくらい菅田将暉くんも楽しんでいたみたいですし、その後のラジオでも「菅田☆戯☆王」が続いているみたいで楽しそうでよかったなと思っています。
マジックカード「塩」はめっちゃくちゃ笑いました。もうやんのカレー*2みたいなかんじのイラストが描かれるんですかね。気になりすぎる。
取り敢えずサンプルってことでは!か!た!の!し!お!を紹介しておこう(?)
ちなみに休みの日に松坂桃李君は「ヒカルの碁*3」のアニメを見て遊戯王デュエルリンクスやってるらしい。シャーマンキングとテニスの王子様も交えたら完全に00年代頭のジャンプですねわかります。
ということで、「不能犯」、いこうかなーぐらいの軽い気持ちだったんですが、結局うっかりこういう番宣によって足を運んでいました。
ラジオで「不能犯いった後になあ俺はなあパディントン2*4も見てきたんだよ!!!」っていっているリスナーさんがいて大層笑いました。松坂桃李デーですね。
まぁせっかくだしな、みにいくかってことで行ってみました。いい具合に乗せられてる。ところでここまで書いて映画の内容どころか遊戯王の話しかしてないあたりお互い様かもしれない。
不能犯について
原作について
原作はグランドジャンプで連載している作品です。青年向けの漫画なのでダーク要素が強いそうで……試し読みした限りでは結構殺伐としています。
2015年にコミックスになってから3年、映画になるまでに現在で7巻を発売中。
原作の表紙にいる宇相吹に松坂桃李くんは雰囲気寄せようとしているキービジュアルだなと思いました。
映画版は併せた小説版も発売中。割りと最近すぐ小説版でますね。
今回は完全に原作未読、知識も予告編のみです。
あらすじ
都会のど真ん中で、次々と起きる変死事件。
現場では、必ず黒スーツの男が目撃される。
男の名は宇相吹正(松坂桃李)、ある電話ボックスに殺してほしい理由と連絡先を残すと、“願い”を叶えてくれる男だ。
ただし、依頼人の殺意が純粋でないと、恐ろしい事態を招くという。
さらに、ターゲットは確実に死に至るのだが、その死因は病死や自殺に事故 ─ そう、宇相吹の犯行は、〈見つめるだけで相手を死に追いやる〉ため、罪には問われない〈不能犯〉なのだ。果たして、その手口とは ─ ?(TOHOシネマズより引用)
”うそぶき”と読むんですけどこう、なんていうか最初のときに「読めるわけないだろ!!!!!」って全力で思いました。
取り敢えず速攻で彼のあだ名が「ブッキーになったらどうするんだ」とか本当どうでもいいことを調べ始めた段階で思いましたごめんね。クレームはJOIN!なブッキー*5にお願いします。
スタッフ・キャスト
監督に「貞子vs伽椰子」の白石晃士氏。
脚本は「遺留捜査」*6、映画だと「honey」「ピーチガール」を書いた山岡潤平、白石晃士の連名です。
キャストは主役の宇相吹を松坂桃李。
映画オリジナルの女刑事・多田友子を沢尻エリカ。
多田の後輩である新人警察官百々瀬麻雄に「ちはやふる」の新、「劇場版仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー」で息子エイジを演じた新田真剣佑。
その他間宮祥太朗、テット・ワダなど。
感想
「サイコ・サスペンス」 で2時間30分ぐらいありましたが、体感時間が結構長くかんじた気がします。
事件に対して解決するために警察が翻弄されまくるってかんじなのですが、その流れがあんまりスリルショックサスペンス感としては薄いかな。
原作とは違う登場人物を投入することで「女だけどYES/NOが言えてかつマインド・コントロールされない人」として多田がいるんでしょうけれど、最初の印象で多田さんの性格がマイナスな描写をされているせいか勿体ないかなあという印象。
一つ一つの事件を積み上げて作っていくタイプの作品で、それらに全部「不能犯」とよばれる宇相吹が絡んでくるという感じなのですが、彼の殺人の後にわかる事件の真相、人間の内面、欲みたいなのが出るのは青年コミックスが原作ならではのいわゆる「胸糞悪い」案件として良い発想だと思いました。
ただ、「1本の映画」として見てしまうと、それがぶつ切りになってしまってつなぎになっていきにくいのかなと。どちらかというと1時間ドラマでケースを幾つか取り扱って最終話で彼は何者なのか?という真相に突きつけていく形のほうが見やすい形だったのかなと映画見終わってから考えていたのですが。
dTVでやるらしい。なんてこったい。
こう、見てて思うのは「純粋な殺意」と「そうじゃない殺意」ってなんだろうっていう話なんですけど、その理論でいくと金田一少年の事件簿の殺人をおこす側は彼らは大体理由があって「復讐してやる」が基本の原動力になっていることが高いんですけれど、それは「純粋な殺意」になるのかなあとか、そういう疑問です。線引が難しい。
「愚かだねえ、人間は」という言葉に対して宇相吹が”何者”なのかという考えなのですけれど、私は≒喪黒福造*7みたいなもんかなと思いました。「ドーーン!」で有名ですね。
で、謎に対しての回収をもうちょっとしておいてくれると凄く見応え合ったのになあと見終わってからの「もやもや」が払拭されずこの言いようのない気持ちはなんだろう…と頭を抱えています。
サイコパスで「何考えているのかわからない」というよりも、その存在そのものが”謎”であるという宇相吹のやっていること理論に対しての考えるキーワードが散りばめられていて、拾うには尺が足りないのかなって印象でした。
ただ、良かった点として、冒頭のアクションシーンや追いかけ回す流れ等はスタントさんだとは思うのですが実にいい動きをされていたかと。
新田真剣佑の百瀬がフェードアウトしてしまうのはちょっと惜しかったかな。警察もので相棒がいなくなるのは「ミュージアム」とかでもそうでしたけれど、もうちょっと出番として「何故」の原因が不能犯に関与していれば印象に残ったのですが……。
見終わって「もうちょっと色々感じられる所あったんじゃないかなあ」を何度も口にした印象です。dTVを見れば印象が変わるのかもしれないのですが、それなら先にdTV放送してから映画出したほうが良かったんじゃないかなあとか。
松坂桃李くんのお芝居に関しては「底の見えないほの暗い役」として混乱を招いている存在として面白い印象でした。悪のカリスマって言うと図書館戦争でもやっていましたね、彼。色んな引き出しを持っているので、もうちょっとしっかりお芝居見る機会がほしいなって思える俳優さんだなとつくづく思いました。
舞台挨拶の「死のパンドラボックス」
不能犯の舞台挨拶にて、松坂桃李くんは、箱から登場\どーん/ってやってたんですけど、ラジオでそれを「ブラックマジシャンみたいだった!死のパンドラボックス!」っていっていて「この人本当ブレないな」とたいそう笑いを噛み殺すのが大変でした。菅田将暉くんオツカーレ*8…。
どんな登場していたかっていうとこんな登場でした。
こんなドヤァしてるのに「死のパンドラボックスみたい!」っていってる辺り完全に遊戯王ファン分かる分かる。
パンドラとのvs編面白いよねブラマジめっちゃ起用されるし「何それしらねえええ」ってブラマジガールについてツッコミ入れる辺りそのへんのクレームは本当にペガサス・J・クロフォードに頼むって思いました。
そういえばラジオでも言っていましたがマインド・コントロールについてですが、宇相吹とは違う形でのマインドを見るのはペガサスもミレニアム・アイでやってましたよね。
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千年眼と書いて「ミレニアム・アイ」と読む辺り本当遊戯王マジ遊戯王(語彙力がない)。ペガサスの最後については漫画とアニメで大きく違うのですが、まぁそのへんも含めてね、ダークである遊戯王の世界観と不能犯のリンクを(無理やり)感じました。
不能犯に関してはこれで原作を知る機会が出来たので試し読みも含めて色々読む機会となりました。dTVではもうちょっと殺人細かく描かれるのかな?
後主題歌に関しては凄くサビが頭に残る曲だなと思いました。
ギターギュインギュイン鳴ってるの私は好きです(笑)
ということで以上不能犯感想でした!