推し活動とはすなわち、推しに対しての浪費をすることと結びつくと思うんですよね。
唐突に「何いってんだこいつ」と思われそうな話なんですけれど、まぁとりあえずちょっと最近読んで&話題になっているということもあって取り上げたいものがあります。
「シン・浪費図鑑」です。今週のお題「読書の秋」ってことも相まってまぁ折角だしね!ということで書いてみたいと思います。
世の中には色んな人がいるのと同じように、その人達によって「推し」というものは異なってきます。同時に「推し」に対しての活動範囲というものはバラバラだと思います。
例えを上げるなら「応援しているからこそ、現場に何度も通う」っていう人と「応援しているからこそ、沢山の人に知ってほしい&たくさん売り上げに貢献したいからCDを買う」とかね。その人によってバラバラでしょう。
応援のスタンスもバラバラだろうし、かける費用というものも個人差があってしかり。
例えば私と友人という狭い人間関係においても「エスパルスの試合も行きたいしA.B.C-Zのコンサートにも行きたいし、美味しいものも食べたいし、旅行にもいきたい。だからそれをビュッフェスタイルに”やりたいことをやる”で取捨て選択をする」という私もいれば、「今推したいものを主軸に据えて、そうじゃないものをできるだけ避ける」という人もいる。
どちらが良いのか、悪いのかというのは別にないんじゃないかなと。もちろん「推し」という存在に対して愛の表現方法を札束で殴っていくスタイルなのか、それともコツコツと少しずつ買っていくのかひとそれぞれですし。
で、そんなこんなの中「推しに対して浪費している」皆さんのことを取り上げた書籍です。
これ、元々は同人誌でまとめられており、当初のアンケートに私も今だからいうと参加したうちの一人なのですが(笑)
それだけを見ても分かる「みんな色々考えることが違って、みんないろいろ押しに対しての表現の仕方が違う」ということ。
これがさらに分かりやすく、触れやすくなったものがこの「シン・浪費図鑑」です。
ここにJリーグの横浜Fマリノスにいるマスコットキャラクター「マリノスケ」に対して推している方が書かれているものがあったのをTwitterでサッカー界隈の知人友人が話題にしているので知り「え~~気になる~~」という流れのままポチッとお買い上げしたのが経緯です。
ちなみにマリノスケはこの子。
特にマリノスケヤクザ(褒め言葉)として知られるささゆかさんが宣伝記事を書いていたのが最後の一手となりました。
「え~~読みたい~~買うわ~~」と話した所、色んな所にあっちゃこっちゃ首を突っ込んでいることもあってか「感想楽しみにしてるね」とささゆかさんから直々に言われてしまったので書いている、という、ここまでがことの経緯です。
大丈夫?時間差やばいとかみんな思ってないですか?大丈夫ですか?
ちなみに私は何に浪費しているってもう分散している系のオタクなので、正直「どこ」って言われるとなんとも言えないあれでそれで申し訳ない。
ということで感想書き始めるよ~~~!!!
みんな個性が豊か
世の中には色んな浪費をする人がいる。
世の中は趣味に開けている世界だと思うので、いろんな趣味があってしかるべきだろう。
以前、この「浪費図鑑」のコミックス版でマッサージで浪費する人の記事が書かれていてすごく読んでて「なるほどね~~」ってなったわけですけれど、今回の「シン・浪費図鑑」はどちらかというとコラムで最初の同人誌で出たときと同じような印象を受けた。
漫画版だと若手俳優にプレゼントしたものを着用してくれたことで歓喜している姿にほっこりとしつつりあこ*1 になって苦しむ人たちを知っているからこそ、あージレンマになるやつ~~!!って震えていました。
漫画は視覚的に楽しむものなのですが「シン浪費図鑑」はどちらかというと想像力で膨らませていくシーンが多いように感じます。
印象的だったのは「整形に浪費する女」でしょうか。
整形に対してプラスととるか、マイナスととるかというのは主観・価値観の相違によると思うのですが、書き手の方が語彙力と表現力が高く「なんのために」「どうして」って言われて答えているのが興味深かったです。ある意味で己とまったく考え方が違うからこその興味深さというか。
”深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ”というニーチェの言葉がありますが(PSYCHO-PASSでも散々出てきた)そういう意味で触れてみるとわかる、それぞれの「深さ」というか、見解の違い。
「あの人達は自分もそうなりかねない要素がどこかにある」のかもしれないし「そうではないのかもしれない」
すべての人達に共通して言えるのは「何かに対して熱心である」ということ。それに対して費やしていること。良いのか悪いのかは周囲に言われるものではなく自分で決めるのが大事なんじゃないかな。もちろん借金してたりとか、他人に迷惑をかけていたらアウトだけど。
で、気になっていた「マリノスケに浪費する人」のお話。
誰かのために浪費する人
その姿は、いわゆるディズニーランドを愛するDヲタとも地下アイドル・ジャニーズアイドル他「アイドル」という偶像を追うヲタとも違う一つの形だと思います。
マスコットキャラクターという「スタジアム」にいる存在。
彼らがサッカーをするわけではないけれど、そこに「いなくてはならない」存在だと思います。
サッカーを見に行くのか、マリノスケに会いに行っているのか。サッカーをどう見るのか。まぁそのへんは人それぞれです。私はサッカー見る上で野次飛ばしまくってる人は嫌悪の対象ですけれど、そうじゃない人がいるかもしれない。この辺になるとファンのあり方・サポのあり方トークになってすっげー面倒(正直)なので割愛。ただまぁ何度も言うし何度も書くけど罵詈雑言言っている人は私の周りには居ないでほしいなって願い。
相手は人間だぞ(※これどのジャンルにも言えることだと思う。)一方で「人間であってもその道を選んだのはお前らだろ」って言われるとそれもそうなんだけど!!じゃあ何言っても良いのかよって話になるじゃん!っていう結局ループ・ザ・ループになるのでやめておきます。ジャニーズ界隈でもよく見るし、どこの界隈でも見るから難しいよね。
で、まぁそれはさておくとして。
サッカーファンの人でも色んな人が居ます。単推し(チームじゃなくて選手が好き)、箱推し(チームそのものが好き)、マスコット推し、監督推し、地元推し。色んなタイプがいて、いろんな形がある。
そのことをマリノスケ推しのこの方からより掘り下げてしれたような気がします。
さて、清水エスパルスにはパルちゃんというマスコットキャラクターがいます。
10年前に本も出しているんだよ。
ここからハマっていってファンになった方がいるのも私は知っています。
また、その昔パルちゃんは芸達者なキャラクターとして有名でした。
パルーズブートキャンプ*2とかね、未だにみんな大好きだよね私もだ。
で、私の友人に最近J118チームが言えるようになった人が居ます。当初はサッカーのチームは「サンフレッチェ広島」「清水エスパルス」「浦和レッズ」ぐらいしか言えなかった人です。
まぁ来年入れ替わるわけですけれどそのへんは頑張って覚えてくれとしかいいようがないんですが(笑)、で、当初彼女はパルちゃんを見て「なにこれ怖い」と言いました。「嘘だろ?!!!!」とカルチャーショックだったんですけど。ついでに「ジュビロくんのほうがかわいい」と言われて膝から崩れ落ちたのは言うまでもない(笑)
まぁ色々教えているうちに、たまたま上記のパルーズブートキャンプの動画を見せました。
結果、友人は「お金を数えてぇ…お金を数えてぇ……有難うございました!!ありがとうございました!!清水銀行!!」と言い出す結果になりました。
で、さらに「パルがみたいからスタジアム連れて行って」と言われるようになりました。パルちゃんありがとう。
ちなみにそんな彼女の推しはキヅールなわけですが、キヅールに会いたければ盛岡またはたまにカワサキいるから川崎につれていけばいいのかなとも思わなくもないんですが。キヅールには勝てない。
【12/2vsAC長野パルセイロ】
— グルージャ盛岡【公式】 (@grulla_staff) November 27, 2018
リーグ最終戦の長野戦に #キヅール の参戦が決定❗️
試合前に長野のマスコット・ライオーとPK対決を行う他、ブース出店では福田パンや盛岡冷麺、グッズ販売を行いますので、ぜひご来場下さい✨「勝ち点40」に向けて共に戦いましょう🔥
詳細は➡️ https://t.co/yn6XdX5wPo pic.twitter.com/JK6iwmbvkd
マスコット大好きなコパルラー*3もいるし、いろんなタイプの色んな人達がいて、「サッカーチーム」の中での「エスパルス」(この方はマリノス)を選んで、そのマスコットから新しい魅力を知り、さらにこのチームへのお金を落としていく…ウィン・ウィンでは?!って思うわけです。読み応えも十分あるし、色んなタイプの方がいるということを知れるよい記事でした。
ところでTwitter出回ってきた「マリノスケってマリウス葉のあだ名かと思った」っていうのが最強に面白くて強いなって思います。そういうのとてもいいと思います。横浜アリーナでやってるしねSexyZone。つい間違えてお金落としちゃうかもしれないよね。ありあり。
そういえば筆者の方も「マリノスケは佐藤勝利」とお話されていたのでとてもいいと思います。パルちゃんもどこかに類して表現できれば良いんですけれど、体をめちゃくちゃ動かして頑張っているという意味では塚田プロみたいn…いやでも何でもやりますではないしな…とかそんなことを思うばかりです(笑)
ということでさっくり読書感想でした。エッセイとして、気軽に読める本としてもありだな~って思えた一冊でした。マリノスケに浪費する女、漫画になればいいのに。