四人になったA.B.C-Zが紡ぐ日々がどんな風になるのか。楽しみと不安とワクワクと色んなものを重ね合わせたミルフィーユな感情の中で見にいってきました。
ありがたいことに橋本くんが復帰したこともあってたくさんの人から良かったね、と優しい言葉をかけてもらえました。
また、いつも一緒に行ってくれている河合担の友だちも「いいよー!」と言ってくれて(色々こう…彼女も大変だろうなと思いつつ…)そんなこんなで、たくさんの友達が一緒に行こうや!と誘ってくださって行ける範囲で自分が行けるところへ楽しんでまいりました。
今回のツアーは大阪、神奈川、熊本、名古屋、東京でしたが大阪、神奈川、東京の各3公演を見てきました。全体を通したざっくり感想メインにつらつらと。
すっかり月日が経ってしまっているので記憶を頼りにのんびりと書いています。
大阪:台風からの初日変更
台風からの初日が変わりました。XYZの時の名古屋公演と同じく本人たちもかなり苦渋の選択であったと思います。
本人達だけではなく多くのスタッフに支えてもらっている中ですしいたしかたないのかな、と思いつつ…からの「延期」という形をとってもらえて本当に良かったなと安堵しました。遠方で、それでも「やろう」としてくれることに感謝するばかりです。
公演感想
一周回っての初日になった神奈川県民ホール。先日のトニコンぶりで「何だかあまり久しぶり感がないなあ」と思いながら物販で購入したり、友人たちと久方ぶりに話したりとしていました。
この3公演で突出すべきは「なぜか喋らない戸塚さん」になるかなと思います。自分もやっぱりかなり困惑していたのですが、過去の55コンでもマイクをぶん投げたりしていたりしたので、彼なりのお考えもきっとあったのでしょう。
幕が開がる前から、不安と期待と楽しみと、いろんなものが交錯していましたが改めて始まってみるとあまりにも一瞬できらめきを駆け抜けているような気がしました。ちなみにお写真は会場特典で個別お写真がついてくるということで記念に。
今回はレトロなTVショーをモチーフにしながら、一人の女の子が「推し」との出会いを果たしすっかりハマっていくまでのくだりを描いていました。この辺は橋本くんがお休み期間があったこともあっての考慮かなぁとか勝手に思っていましたが、コンセプトとして恐らく00年代だから全体的に「先行きが見えない」(00年代の元気はあるけど行き場のない憤りとかもどかしさみたいなのがあった気がする)感じが見ていて色々感じさせられました。
「君じゃなきゃだめなんだ」で幕を開けて、しっとりと歌い上げる中で彼らが「4人」でできることを模索して一個ずつ繋いでいこうとしているのかなとも思った次第です。しっとりめのオープニングだからこそできるスタイルで、年齢層がデビュー時から高かった彼らが改めて一回り、ちょうど一回りという「大人」になったことによってできるものを紡いでいる気がしました。
「Red Bee」は振り付けがすごく五関くんらしさがあり、全体を通してのおしゃれさが際立つからこその歌詞の遊び心が散りばめられています。シンプルなセットだからこその際立つものがありました。
「Fantastic Ride」と「花言葉」の空間でいうとどうしても去っていってしまった人のことを思ったり寂しさを感じる部分があったのは嘘ではないです。やっぱり5人時代こと、好きだったんだなぁと改めて痛感させられる瞬間がかなりありました。5人で作られたフォーメーション、5人で作った歌割り、それが変わっていって、まだ改めて向かい合ってみると何だか彼の声が聞こえるような気がして、ちょっとぐう、ともなったり。歌い始めに慣れていないのかまだ彼のパートがぽっかりあいたりもしていたりして。ちょっとそのへんも込みで「4人になっていく過程」を横浜では特に感じました。
少しずつ。でも着実に、という言葉が本当ににじみ出るような、今の彼らが出せる精一杯を花束にして渡されたような気がして、寂しさは同じなのだといいな、とも思っています。たかがファンの一人だから戯言にすぎないし彼らからしたらもっともっとだろうけれど、進んでいく道が模索しながらいい方向になったらいいなぁ、なんて改めて思ったシーンでもありました。
一方で東京大阪になっていくと本当に彼らが積み重ねていった、この短時間で自分たちの歌として改めて向き合って作っていくという意思が強く感じられた瞬間です。
「I-MI-JI」は突き抜けて明るいのと現場にいって好きになった曲でもありました。なんて???と大真面目にやっていて、ある意味ですごく特撮っぽいというか、こういう曲あるよなーとか思ったり。楽しそうで何よりでした。良い意味で平成。
真面目に不真面目、どうしてそうなったという面白さが改めてA.B.C-Zにはあるなぁとか思ったり、だんだんハマっていく感じがして、最初聞いたときには「なん…なんだと……」みたいな困惑があったのに今ではすっかり楽しいお気に入り曲です。
特撮っぽいなぁと思ったんですけど、「拝啓 今日を共に生きる貴方へ」と並んで友人には刀ゲーム*1のミュで歌ってそうと言われてしこたま笑いました。言いたいことは概ね分かる。
さて、今回のアルバムのリードでもある「jigsaw」ですが、やれインフルエンザのときに見る夢だの、どうしてそうなっただのいろんなご意見があり私ももれなく「どうしちまったんだよ」と困惑と驚きを持っていたのですが本当にこちらもI-MI-JIと同じく癖になる曲ですよね。
YouTubeの企画で「振り付けを間違えた人から抜けていく」という企画があり、その流れをファンも見ていたせいもあるんですが…。
塚田さんが途中ではけていくという流れがあり「そういう演出なのか?」とざわつきました。初日ならではのハプニングでファンも「!?」としていましたが、単純にトラブルがあって、のことでSHOW MUST GO ONの魂を感じました。
さて、この期間中塚田さんが負傷したこともあり激しい踊りが神奈川以降できなくなった背景があります。最初の頃はアクロバットを盛り込んで激しく、そして塚田さんのソロ曲「Stay Back」の力強さを見せてくれるなぁと感じていたのですが、以降はちょっと落ち着いた形に。
Stay Backに関して感想を上げるならやはり東京公演でしょうか。いつもの通り見守っていたら屋良くんが出てきて「!?!!!?!?!!?!」とかなり驚きました。スケジュールの合間をぬってやってきてくださったとのことで、MCで「動けなくなってるかと思ったら動いてるじゃん!!!!てなって。シンメで踊ってくださいって言われて」とお話されていたのも印象的です。
屋良くんとは舞闘冠のこともあるしやっぱり真っ先に上げるんだなぁとも温かい気持ちになりました。Now and Foreverいつまで経ってもいい曲だなぁとしみじみしています。
今回このソロをやるにあたってどんな曲にするか、よりも何よりも先に「屋良くんの振り付け」と断言する塚田さんも、事務所を離れて自分の道を進む屋良くんがかつての事務所の人達とやってくれるというのもすごく素敵なことで。しかも現場に来てくれる?踊ってくれる?激アツ展開すぎるな……としみじみしました。いつもABChanZooにも来てくれたりしたし(ダンスバトル回好きだったなぁ)ありがたい気持ちと、塚田さんの力強さと屋良くんのしなやかさの融合が本当にかっこよかったです。
ソロでもかっこいい塚田さんがいっぱいみれて、塚田担の友人が本当に嬉しそうにしていたのを見て自分もジーンとしました。ひだまりというよりも夏の日差しそのものだなぁと。
この流れからの「月に行くね、光の連続」という戸塚さんのソロ曲。「愛が重たいのなんてわかってる」と豪語する戸塚さんによるひたすらに魂を込めた曲。最初に聞いたときからオーラスで見るまででいろんな意味合いがあったり(オーラスの合間にはソロコンもありましたし)ニュアンスが変わっていくのを感じられました。ぴょこぴょこと跳びながら、ステージの上で必死に何かを訴え、歌っていく。
戸塚さんって熱としては愛が重いけどひんやりとしたような部分があって、静かに燃えているようなイメージがあります。ソロコンのコンセプトを聞いたり、見たりして、すう、と落ち着いている思いに感性をつつかれたりもして。月に行くね、光の連続は歌詞だけ見ても「走り続けていく」という意思と、彼いわくの「一つの青春の終わり、また一つの青春の始まり」として描かれたもの。*2手を伸ばし続けていてほしいし、自分のやりたいことを目指していってほしいなぁと願うばかりです。
聞いていると戸塚さんの思想はBUMP OF CHICKENの藤原さんから強い影響を受けているしたくさんの周りの方々や好きなものを詰め込まれています。お友だちの黒川さんもそうですね。
どんなふうに彼がこれから形作っていくんでしょう。好きなものに囲まれながら、痛みを伴いながら、涙も汗も傷も全部ひっくるめて引きずりながら、一つの青春にピリオドを付けながら、つけきれないながら。コンマぐらいの気持ちでいるかもしれないなぁとか。でも事実は燦然と突きつけてくるからゔゔ…ともなりますが。
最初に彼の決断を応援すると決めたとした彼が今こうやって引きずりながら、伴いながら進んでいくなかで、彼が好きな人達、応援してくれる人たち、あたたかいものと一緒に縁取っていく光そのものでもあるよ、ともしみじみしています。あと全然関係ないですが、絶対amazarashiと相性がいいだろうなとか勝手に思ってます。
4のグループになった象徴的に感じられたのは「じゃないほう讃歌」が特に思いました。映像と四人の曲で、そこにいない「映像の中の頑張る人」をファンと一緒に作っていくような形。決して大きくはないステージかもしれないけど、誰かを応援し続けるために歌い続ける彼らの優しさが詰まっているようにも感じられました。この曲、誰かと比較されるたびに考える「誰か”じゃない”人」としての自分を肯定してくれる気がします。
また、今回過去の曲を沢山やってくれました。「火花アディクション」はもちろん、「Crazy Accel」「STAR SEEKER」「InaZuma☆Venus」は本当に久しぶりで最後に聞いたのいつだ……!?とも驚きながら、イナビの振り付けを久しぶりだと感慨深くなったり、クレアクの「Baby…Baby…」のパートがあえてぽっかりと空いていて、楽しい上での寂しさと”ここは彼のパートだから”という意思も見えたり。色々考えさられる部分でもありました。
隣の(友人)河合担は会場のテンションが上がっていく一方で寂しさから涙をにじませていていました。「ここにいない」という現実を見てしまうような気がするというお話を終わってからしていましたがそうだよなぁとも。嬉しいけど、さみしくて、切なくて、新しいものに触れていく、変わっていく変化を向き合う時間でもあったかなと今でこそ振り返っています。
「終電を超えて」「チートタイム」「SPACE TRAVELERS」はファンサービス曲というかあちこちを駆け回っているなかで、周りをよく見ていて楽しそうに手を振ったりファンの要求に答えているところが見られました。
スペトラはBut Fan Keyツアーで聞いたぶりかな。何だか感慨深さを覚えてしまいました。ステージを降りてしまうと「今どこだ!?」と探さずにはいられない部分もあるにはあるんですが…(笑)それらも込み込みで、コロナ禍の頃からだいぶ「今」できることになってきたなぁとか思ったり。
ペンラ芸の曲は「宇宙旅行」、事前に宿題として渡されていたものですがやっていくうちにわかってきつつもやっぱり難しかったです。せーの、という声が途中からつくようになり(最初はなかった気がする)ファンとの一体感としてペンラダンスも今までとはちょっとちがって綺麗な雰囲気でした。この曲聴きながら(この前*3宇宙にいったなぁ…)としみじみしたり。
五関さんのソロ曲って現場にいくとすっかりハマってしまうところがあります。「リマレンス」もこの一つであるなぁとも思ったり。Mr.Dreamのときのワクワク感があったり、五関さんダンスのしなやかさも相まって今回はしっとりしながら聞かせる感じがより強かったです。ブルーバードというか、鮮やかに飛び立つ蝶と世界観が美しかったです。声がふわりと軽やかなのに芯がある歌い方をされるので、今回も軸がブレない感じで大好きな曲でした。
五関さんと対比的に橋本くんの「浮遊」はセットも使って、けれど色香がたくさんある感じの楽曲。この曲そういう解釈にもなるんだと思ったり(最初のときどういうふうにやるのかなぁぐらいのテンションだったのでめちゃくちゃびっくりしました)ライトを使って、カメラを使って、30代だからこそ出せる色香を見せてくる橋本くんの背中は今日も美しかったです。艶めかしいなかでカメラ越しの彼のウインクやちょっとしたところの所作は10代、20代のころの少年らしさ青年らしさがたくさんあって。当時少年だった彼が背伸びをするようにVanillaを歌っていた頃から月日を重ねて、今こうしてステージでまた違う曲で見せてくる。この事実がすごいなぁ、素敵だなぁと思っていました。あまりセクシャルというか肌を見せるようなものに対して私は盛り上がる感じではないんですが、それはそれこれはこれとしてステージの上で秘め事を想起させる流れに色めき立つ空間を作り出す彼は美しいなぁとしみじみしました。
服の後ろに「橋本」というタグがチラ見していたのはなんとも言えず和んだシーンです。色気はあるのに可愛げがあるのが橋本くんの良いギャップの一つですよね。
ソロが終わり、「渚のBack In Your Heart」と「世界一」は何というか…こう…大好きな曲だからこその「ここで見れるのかぁ」という嬉しい一方ともっともっと大勢のところで遠くを見つめながら聞きたいなぁというジレンマにかられました。柔らかく歌っているのが良かったのと、加えてカメラが来たときにファンの人達が五関くんが見えなくならないようにさっとしゃがんだのとか、塚ちゃんの「しー!」が聞けたり、色々おもしろい光景が見れたなとも思っています。
優しそうに笑って歌っている橋本くんの姿が大好きなので、ここでも柔らかくほんのりとした表情を作って歌っているのを見られたのが圧倒的感謝が詰まっていました。
また、ここにきて「Enamel Slow」を聞けるとは思っていませんでした。
後々になってEPとして「4人で撮り直したもの」としてEPを出してくれているのですが5人でも聞いていたかった曲だったので、びっくりしたのと同時にエモーショナルの塊、レトロな平成を醸し出す雰囲気での今回のツアーの中にはまさにぴったりでした。ダンスも美しく、アレンジも好きでした。
4人版の「かつて自分が5人で大好きだった曲」はまた雰囲気を変えて沢山の人に愛されていくんだろうなとも思いましたし、作り変えていくことで終わりではなく「前も好き、そして今も好き」となっていってくれたらいいなぁとも。もう聞けないという人もいるだろうし、だけど一方で向き合う時間をゆっくりゆっくりくれているようにも見えたり。(いうて私が橋本くんのファンだから、ゆるくそんな事を言ってしまっているだけかもしれないですが…)
「Dance Monster」は今回のなかでの一番ゴリゴリ踊る曲。名前の通りで、レーザーや演出にもこだわりが詰まっていて、ここからの「FORTUNE」はやっぱりテンションがあがりました。FORTUNE大好きなのと、STAR LIGHT TOKYO、But FanKeyツアーと同じ演出というのも何だかつながりを感じますね。レーザーのごとくペンライトが行き来するのも感慨深さもありました。
大好きな流れで、このときの思い出を思い切り蘇らせながら、SLTを思い出しながら、一つ一つの流れてくる「新しいこと」「変化した青い春」を受け止めているような心持ちでした。
5人の歌が4人の歌になって、でも過去は捨てずに引っ張っていく。過去も含めての今があるし、色んな感情を含めて作っていくんだろうな、とか。その象徴がFORTUNEでもあると思います。口ずさんでいる橋本くんを見ながら、3人を見ながら、今をまた一緒に作っていくファンの一人になれたらいいなぁと思います。過去も大事にしつつね!!
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FORTUNEの間奏からの旅立ちを象徴する「Twilight Blue」は大いなる船出という感じがしました。いろんなものを引き連れて進んでいくのは戸塚くんのDolphinを思い出したりしました。この海に出て5年。また、星の海としてのT5Tを思い出したり、いろんなことをぐるぐるしながら、見上げたときに颯爽としながら光を浴びて歌う四人に気づいたら泣いたりもしつつ(笑)
思いを映す Twilight blue
覚悟決めている 希望はめぐる
Wow wow wow
風を運ぶ Twilight blue
頬を撫でていく 夜空に描く
Wow wow wow oh oh
ふと、聞きながら宮沢賢治の星めぐりの歌を思い出しました。覚悟を決めて、前に進んで、彼ら四人は星としての旅を続けていくのだろうなぁ、とか。
ひとりじゃないから迷って
ひとりじゃないから進んだ
君に何から話そう?
終わらない旅
歌詞に意味を探そうとすると「君」って誰にでも当てはまると思うんですよ。四人同士だっていい、河合くんに向けてだっていい、ファンに向けてだっていい。
終わらない旅。ずっと続いてく。いつか穏やかに話せるときが来たらいいなぁとも思ったり、でも寂しいは寂しいし。いろんなごちゃごちゃをトワイライトブルーという夜明けと夕暮れの時間。
トワイライトブルーはマジックアワーとも言われますね。まずマジックアワーという言葉が大好きでして。朝でも夜でもない、魔法の時間ってアイドルのステージにも似ているなと思います。朧げで、儚くて、光っていて優しい。覚悟を決めるというのに素晴らしい曲です。
転調したときの橋本くんのパートが大好きです。
鮮やかすぎるTwilight Blue
僕ら叫んでいる 今日ももがいている
wow wow wow
A.B.C-Zの曲って苦境を乗り越えようとする努力と積み重ねようとするリスタートの曲が多いですが、本曲も鮮やかな赤とブルーとが混じり合った柔らかな紫から除く薄明や、まっすぐ進もうとする思いが伝わってきて、コンサートの演出も相まって好きだなと益々心強く感じられる曲でした。
伸びやかに歌っているのに、切なくて、でも優しい。この曲を聞くたびにBut FanKeyでもうFORTUNEか、というのと同じような心持ちになりました。ああ、終わっちゃうんだなぁ、みたいな。夏が終わるのと同じように、ゆっくりとまた終わって、そして始まっていくんだな、みたいな気持ちです。
こちらは横浜公演で待っている間に飲んでいた横浜の夕日と夜空モチーフのカクテル。ちょうど出航の曲、港町とスタートが横浜からになってしまいましたが何かとこう、縁があるなあとか思ったので記念に。
挨拶は毎回少しずつ違っていて、戸塚さんが喋らなかった横浜公演ではMCの雰囲気を払拭するようにいつもの穏やかな顔で「いつでもどんなときでも」という恒例の、そして安定感のある柔らかい表情をされていたのが記憶にあります。
塚田さん、五関さんの言葉もしかりで、本当に一人ひとり今回のツアーは不安もかなりあっただろうし、何もかもが手探りだっただろうとも感じて取れました。橋本くんは休養明けですし、全員が少しずつ、公演を重ねるたびにほぐれていくのを感じました。東京公演での「すっごく大好き」という言葉をねだる戸塚くんに、この言葉は四人に捧げたいなとも思いました。「ここにいない人にでもいい」という言葉を彼は口にしていましたが、少しでも届いていたらいいな、なんていうオタク心です。
最後に歌ってくれた「君の隣で目覚めたい」は今回のアルバムの象徴的なもう一つの曲だと思っています。MVもさることながら非常に歌詞がいいよなぁと友人と語っており、見方でどんなふうにも取れる、あまやかでウェットに富んでいる曲。
サビの部分の「輝き」がペンライトの輝き一つ一つだったら、と友人に言われてはっとした曲でもあります。自担から「最初に目にするその輝き(ペンライト)が君であってくれたなら他になにもいらない」って歌われるって何て幸せなのだろう、と河合担の友人の言葉が胸に刺さっていて、以来この曲を聞くたびにいろんなことに思いを馳せています。
ダンスももちろんなのですが寄り添った歌としても美しく、優しく。雰囲気にぐっとも来ていたり。振り付けのWow Wow Wowの手のフリはいつものA.B.C-Zのくせがしっかり出ていたりと何かとにっこりしちゃう曲でもあります。
アンコールの「怪奇な美少女」は言わずともがな楽しい曲で、それこそ平成レトロっぽさがあるぶんファンサービスでたくさん使われていてぴょこぴょこ走り回る彼らが楽しそうで見ているこちらも嬉しくなりましたし、「頑張れ、友よ!」は初めて聞いた頃から今日まで本当に大切に歌ってくれているなぁとも思います。ほぼ最近は毎回出してくれていて、感慨深さもあります。We Areのときもそうですが、A.B.C-Zがまっすぐに誰かを応援するときの曲は力強さもさることながら自分たちも走っているのが伝わってくるのがいいなぁと思います。人生に彩りとして、わくわくをくれるチームだとも思っています。
また、東京公演では「ヒリヒリさせて」の詳細がちらみせされました。
よもや…!という衝撃とともに、ナス色(by塚田さん)にちょっと笑いつつ平成レトロっぽさを満点につけた馬飼野康二さんの楽曲ということでざわざわと、そして橋本くんのアクロバットがあるということでファンの中で「えっ――!!!」という衝撃が走りました。私もです。
この上で、大阪では初披露となり、初回は五関くんの飛び出しに成功したものの2回目にちょっと危うい流れがありました。ヒリヒリしました。割と本気で。どちらかというとヒヤッとした?かも。
この失敗から曲が止まり彼らは壇上で微調整の打ち合わせを話し合い、ああでもないこうでもないを見せてくれていたんですが、この辺もショー・マスト・ゴー・オンの精神でもありつつ「ちょっとまってね」と言ってくれて(ファンも「どうぞどうぞ」な空気)面白かったです。やっぱりプロフェッショナルですし、ちょっとしたプレーが怪我につながるからこそだなと思ったり。
このアクロバットで見ている限り橋本くん一度も失敗していないのも普段嫌だ~と言っているけどびしっと決めてくれるあたり「さすが」でした。
ヒリヒリさせては最初の印象は昭和後期~平成初期っぽさを詰め込んでいて、馬飼野康二さんといえば光GENJIの印象ということもあり「何何っぽい」というのは良くないことを百も承知なのですが、彼らの様相の楽曲に似たものを感じました。
コンサート前日に工場での撮影をしてきた!と聞いたりとびっくりすることがたくさん詰まっていた楽曲。第一印象は「令和に!?」でした。そのぐらいインパクトが強い。
もっとやれるだろう、きっとできるだろう。困難に向かいながらまた走っていくための曲として、更に突き進もうとする曲ですね。そういえばA.B.C-ZのMVではこういう雰囲気でゴリゴリやるのって何度か見てきたと思うんですけど、一番今回がMFTPなどの平成の強みみたいなものを感じました。
大阪公演ではラストということもあり「さよならしないと」がありました。各コンサートのたびにアンコールでやってくれるかな!と思ってたので予想外。でもこれもやっぱり感慨深く思いました。
また会えるために、皆さんの声が必要です、と話した橋本くんの言葉を真摯に受け止めつつ。やはり売り上げ……売り上げって大事……って噛み締めるばかりでした。
その前にファンによるサポーターズ!の熱唱を依頼されており、去年ABC座で河合くんの背中を押すために歌われて涙ながらに見送っていったことを思い出していく一方、彼らがどんなふうにファンを見てくれていたらいいかなあ…なんてことを思っての歌だったので入ってきた時に一人ずつが噛み締めるように見ていたのが印象的でした。
一人一人に救われてきて、会場にいる私たち一人一人も彼らに救われている部分があって、暖かい空間があったなあと感慨深かったです。
MCから見る4人の空気と雑感
MC回しは五関さんが主軸になっていましたが、私が入った回ではそれこそ塚田さんのジグソー事件や、橋本くんの火花アディクションのステップが間違っていたこととか、スタシカが始まったときに「まさか…いや…まさか…(デーン)あああ…」と崩れ落ちるようなオタクの様を五関さんが真似したりとか、いろんなことが行われていました。
その一つ一つに和やかさと、ライブ感がありました。屋良くんが来たときは完全に屋良くん!やらくん!と懐いている感じがしてえびチャンズーのときの内くんが来たときの内くん!内くん!!みと同じものを感じました。いつもお二方一緒に色々してくれてありがとうございます。
戸塚さんのソロパートを早口で話せるのをすごいねという五関さんももちろんですし、ヒリヒリに対しての微調整で橋本くんがファンの様子を見たうえで「良いグループダナァ!!!」っていったりと、ちょっとやっぱり今までと違うからこその手探りとほんわかとした空気があるなあと感じた次第です。
また、河合さんのことを決してタブーにしようとしないし、さらりと話しに加えるというのは個人的に新しい形でいいなと思いました。事務所を辞めていないというのも大きいかもしれませんね。
無理して絶対話題にしろというわけでもなく、逆に話題にするなとも思いませんし、息をするように「ああ、そこにいないんだな」という気持ちがあったなら、逆に「こういうときにあんな話しあったよね」と笑い話になっていたり、ちょっとしたところに彼のかけらが転がっているのを端々から私は感じて寂しさと嬉しさと融合した気持ちで見ていました。例えばFantasticRideの映像で紫の星があったり。トークの中で塚田さんが河合さんのお母様(れいこさん)とのやり取りがあったよという話だったり。そういうのでいいと思います。
彼らとの星巡りの旅は続く
ジャニワでは「時の旅人」だったりする彼らでもありますが、離れていても星座は作れる、5starsであり一つ一つが星としてモチーフを大事にしてきたA.B.C-Zですが彼らがこのあとどんなふうな舵を取ってどんな道を歩いていくのか。そんなことを思う出航のコンサートでした。横浜の初日MCあと、五関くんが少し鼻声で泣いちゃうんじゃないかなと思ったり(実際はどうだったかわかりませんが)、一人ひとりきっといろんなことを考えながら築いていくコンサートだったことでしょう。
FORは「四人から」であり、4でありいろんなことの組み合わせかなとも思います。
積み重ねて、悩んで、楽しんで。ぐるぐる考えながら今日まで何だか文字を連ねていきながら自分もまた「前に進む」って何だっけと整理しながらきました。
これからも、ゆっくりと。けれど確実に光り続ける彼らを見ていけたらいいなぁと心から思いつつ、気づけば1万字を超えてしまって感想になりきらないままですが一旦締めたいと思います。
ということでせっかくなのでU-NEXTで今このコンサートのうち東京公演は見ることができるのでぜひご興味があるお人に触れてほしいなと願うばかりです。
四人だからできること、四人で始めたこと。四人の輝きを見られること、ぜひぜひ、ご縁があれば幸いです。
余談:最近よく聞く曲
ちょうど最近よく聞くamazarashiのスターライトを重ね合わせてみたりして、違う意味を持って輝いていく彼らを今日もゆっくりと進みながら応援していけたらいいなぁとか思っています。スターライトはいいぞ…と最近つくづく噛み締めてます。きっかけがVTuberのルンルンからでしたが、原曲もアレンジもすっかり好きでリピートし続けています。
彼らのことを考えていたりするなかで偶然出会った素敵な曲「スターライト」のカバーに出会ってあまりにもぐっと来たので合わせて貼っておきます。色んな人の気持ちに重なっていくものがあるんだろうなぁとか。