柑橘パッショナート

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オシゴトガタリvol.05「朝ドラは毎日”物語”を読むこと」

 月に一度の「オシゴトガタリ」、今月は誰にお願いしたものかなと思っていたところ「やるやる~!」と二つ返事を頂きました。皆さんの優しさで弊ブログは成り立っております本当にありがとう。

「オシゴトガタリ」とは、このブログの管理人が、「推し(好き・応援・大切・考察対象等マルチな意味を指す)事」をしているフォロワーだったり名乗りを上げてくださった方に対してインタビューする企画です。

「無理しない」「楽しい!を人から教わる」ことを基準に行き当たりばったりで行っています。

1ミリも知らない(ミリしら)のものなら「そのもの」を教えてもらって

知っているものなら「この人はこういうところが好きなんだな!」と感じる。

それができる場所。それが「オシゴトガタリ」です。

 

ということで、今回の企画のお話をお伺いしたのは「茉莉花」さん。

お題の内容については「朝ドラ」についてです。

 

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ご本人曰く「朝ドラっぽくしたかったんだよね」とのこと

 今回のアイコンは「ガン見してぅるメーカー」さんからお借りしました。

picrew.me

 

―質問を受けていただきましてありがとうございます。茉莉花さんが朝の連続テレビ小説、通称”朝ドラ”を見始めたのって何からですか?

私が見始めたのは「ちりとてちん」からです。貫地谷しほりさんが主演作品ですね。

今見たら11年前とあってびっくりします。だいぶ前だったんですね*1

 

ちりとてちん 完全版 DVD-BOX I 苦あれば落語あり(4枚組)

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でも私、正直最初好きじゃなかったんですよ(笑)

 

―と、いいますと

当時…今は違うんですけど、私の周りで「朝ドラ」ハマってる友たちが多くて。その時の印象って「おじいちゃんたちが見るようなの見てるノリなのかなあ」みたいな。

ちょうど時代的に「花より男子」とかやってた頃だったんですね。だからその頃朝ドラを見るって発想があんまりなかったんです。勝手なイメージで”玄人向け”的な。

だから周りで盛り上がってるのを見て「なんで?」って思ってました。

 

―今からじゃ想像つかないですね(笑)

自分でもウソだって思うんですけど…ハマったキッカケは何だったか忘れちゃったんですけれども、正直本当に「朝ドラ=年配の人が娯楽でみる」ってイメージがあって、朝学校にいって友達ときゃあきゃあ言いながら朝ドラ言ってるのが理解できない、でも理解できないのが悔しい。だから悔しくなって自分も見始める、っていうのが最初でした。

そしたら、だんだんと話が当然わかってくるじゃないですか。びっくりしました。面白いんだもん。しかも15分って短さだから、さらっと見て「エーッもう明日!?」ってなっちゃったりするし。

気づいたら週末に一挙放送を見るようになりました。年末あたりに総集編とかもやってくれるし…。最近はBSで過去のものもセットでやってくれるから「懐かしい!」って言いながら見てます。

 

ちりとてちんが面白くなっていった理由は?

自分が関西人ってのもあるんですけど、多分番組のテンポと相性が良かったんだと思います。

喜代美を演じる貫地谷しほりさんがどんどん大人っぽくなって、どんどん一緒に成長していくんですよ。年上の”お姉さん”になっていくのがすごく好きで、喜代美のネガティブ思考に見てて「もうちょいしっかりして~!!」「頑張って!!シャキッとして!!」とか思ったりもしたんですけど、でも見終わって友達と「あそこもうちょいびしっとしたらいいのに」「でもそこでしないからこそ喜代美だよ」って言い合えるのが楽しかったです。

自分が周りと話せることによって楽しい!ってなっていった部分も絶対あるとは感じているんですけれど、でも友達たちと進路が分かれたり考え方が変わっても、なんだかんだ一人で見てるから楽しんでるな~って思います。

 

―お気に入りの作品はありますか?

いっぱいありますよ!出していったらキリがないかも。

インターネット上での評価と自分の評価が違って当たり前なんですけど、「純と愛」はね、インターネットというかSNSを始めたてのくらいの頃だったからみんなそこまで言わないであげてもいいんじゃないかなあ…って気持ちと、わかる、いいたい、いいたい~!ってジレンマと一緒になってました。

好きなのは最近のものなら「ひよっ子」「まんぷく」はすごく楽しかった。

今やってる「なつぞら」もどうなるのか期待してて、まんぷく安藤サクラさんの旦那さんである柄本佑さんが先生で出ているのをみて「いつか共演しないかな」ってちょっと思ったりしています。カーネーションも好きです。

 カーネーションは良くも悪くもとても「人臭かった」ように思います。あのどぎつい感じがいい。キャットファイトと言ってしまえばそれきりかもしれないけれど、嫌な女が嫌な女だけではなく「好きだな」と思わせるのが上手だったと思います。

 あと、朝ドラにハマりだして見始めたのは「てるてる家族」。石原さとみさんの初々しいお芝居に最近のお芝居とのギャップがすごくてびっくりしました。

連続テレビ小説  てるてる家族 総集編 [DVD]

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―朝ドラというと戦時中のお話をどうやっても切り離せないイメージですが……

甘夏さん自分が見てるくせに(笑)質問するの大変ですね(笑)

”そうだな”って思う部分と”そうじゃない”って思うところとそれぞれあります。

例えば”あまちゃん”では第二次世界大戦のお話よりも時代としては2011年の東日本大震災を描いていますし、朝ドラでも”時代”に応じたものを作っていると思います。それこそ今のなつぞらは戦時中のことを振り返ったり、戦争の傷の部分は描いているけれどもメインはそこじゃなくて、いかにして立ち上がっていかにして自立して、いかにしてヒロインが成長していくか、っていうパートが多い気がします。

 

―朝ドラで知ったり、または好きになった俳優さんとかはいますか?

います。むしろそれがおおいですね。

甘夏さんが「アラン様!!!」って言っていた「磯村勇斗」君もひよっこで「ヒデさん」として知ったし、それからのご活躍を見て「嗚呼…ヒデさん活躍してらっしゃる…」ってなりますし。

だから甘夏さんやフォロワーさん、お友達が「特撮」とか「ミュージカル」とかの作品のどこどこの誰々が出てる!楽しみっていう度にそうなんだ、ってそわそわします。

同じ意味では朝ドラを見続けていると同じ俳優さんが出てくる機会があって。

菅田将暉君とか「ごちそうさん」でいたけど「まんぷく」で東太一って東大一にチョンつけただけのすごい先生やってたし。瀬戸康史君も「あさが来た」で成澤泉を演じていたから発表があったのを見て「ナル様だ」って思いました。そういう意味ではディーン・フジオカさんは五代様(五代友厚)のインパクトもあるし、また何かで出てきてほしいなって思います(笑)

シャーロット・ケイト・フォックスさんもエリーさんから「べっぴんさん」に来ていらっしゃって、NHKってつながっていくな~って意識してみるとすごい面白いです。東出昌大さんとか、あまちゃんにもいたんだ!ってびっくりしましたし。全然気づきませんでした。有村架純ちゃんの「ひよっ子」の発表にもびっくりした思い出があります。

朝ドラを経て他の作品を知るキッカケになるので、キャストのことを知られるのが楽しいです。

 

―朝ドラといえば、”あさイチ”とのセットのイメージが強いですが

見てました見てました(笑)今もあさイチ、見てますよ。

朝ドラを見たあとに準備をしているときにちょうどあさイチは時間としてぴったりで。イノッチと有働アナのやり取りがいつも楽しみだったんですけど、今の彼らだからこそできる部分もあるって私は思って見てます。

イノッチたちの反応も見終えたときの「エエー!?」って思い出もわかるわかるだし、何より「お茶の間目線」だったのがすごく嬉しくて。朝ドラやる前にキャストを呼んだりするじゃないですか。あさイチって。そこでいろんなお話を聞いて「こういう意気込みなんだ」とか終わっていくほうであれば「こんな思いを込めてお芝居してくれたんだな」って楽しんでいる側としてハッピーになります。

 

―朝ドラを見始めて良かったことはありますか?

SNSの使い勝手が一気によくなったことです。それまで情報収集として使っていて、ほとんど自分からつぶやかなかったTwitterとかInstagram(これは「まんぷく」からだけど!)を、コメントする機会が増えました。Twitterで実況で打ち込むというより私は見終えて「こうじゃん」「こうだったじゃん」「なんで?!」っていうのをばばばっと書き出すタイプなんですが、ハッシュタグを見ていくと色んな人のいろんな気持ちがあって。

もちろんポジティブだったりネガティブだったりそれぞれだと思うんですけれども。

そこに流されるというより「こういう意見もあるんだ」「なるほど」っていっぱい学ばせてもらってます。

 

―朝ドラに飽きたりとかは…?

するときもあるし、そうじゃないときもあります。やっぱり「シリーズ」って銘打ってはいますが、作品作品で携わっている人たちは大きく違います。

その中で自分と相性が悪い作品もあって、これってもう「自分と相性が悪いんだな」「仕方ないな」って思うことにしました。私がいっても作品は変わらないので(笑)

 

―そういう時はどうしてるんですか?

どうもしてません!(笑)習慣づけてテレビつけちゃうクセはありますが、じゃあ見るのかって言われたら見てイライラしてもしょうがないなと思うので、世界ネコ歩きとかニュースとかぱぱっと見てます。

だから全部が全部「わかる」っていうわけじゃないんですよね。自分の中では本当にゆるく見てる感じなので…いいのかなあ、本当に私の朝ドラインタビューで(笑)

 

朝ドラのおかげで「音楽」にも興味を!

―他になにか興味もったことありますか?

主題歌のおかげでレパートリー増えました!(笑)

DREAMS COME TRUEさんのまんぷくの曲はあっという間に覚えました。トゥラタッタ言えなくて悩んだけど。

あなたとトゥラッタッタ♪

あなたとトゥラッタッタ♪

  • provided courtesy of iTunes

 あまりにもいい曲だったからファンクラブにも入りまして。そしたらライブもあって、たくさんの「新しい」に出会えました。名前だけ知ってたけど他の曲も知っていける機会を貰えたと思います。

星野源さんも私は歌手というより俳優さんのイメージが強かったから、「半分、青い」で曲をしれて良かったと思います。そのまま新曲を聞くし、何より「おげんさんといっしょ」をちゃんと見るようになって、そこからまた新しい曲を知りました。

www4.nhk.or.jp

今は宮野真守さんのやってた「雅マモル」*2が気になっているところです(笑)

 

―突然の声優沼にまでついに…(笑)

そこまではいけないかもしれませんけど、この人がこんなこともやっているんだなあっていうキッカケをたくさん朝ドラから貰えていると思います。

歴史があるからこその「ベタ」と「新しさ」とが組み合わさっているのが朝ドラのいいところだと思います。

 

―ベタ、カケル、新しさとは?

少女漫画でもボーイミーツガールが鉄板じゃないですか。それと一緒で「出会う」「揉める」「いろんなことが起きる」っていうベースからどんどん成長を見せてくれる。ストーリー展開もそうだし俳優さんの成長もそう。

また、コンセプトも全然違うんですよ。作品ごとで。

今作の「なつぞら」はアニメ要素がすごく組み込まれていてOPがアニメっていう新しさもある。ヒロインの広瀬すずさんのフレッシュさと相まっている気がします。

毎週毎週のイメージのイラストがあって、それが「なつの成長」と一緒に見られるのが楽しいですね。だから今週のイラストはなんだろう?どんなのだろう、みたいな。

 

www.instagram.com

Instagram」もはじめているので合わせて私も始めたんですけれども、「まんぷく」のときはコミック仕様になっていて、毎日のおさらいができるという画期的な状態でした!

 

 

また、俳優さんの成長については朝ドラって確か朝一番から撮影をしていると聞きます。長期間の撮影だからこそ、チームとして一丸となっていく、築き上げられていく「信頼」とか「楽しさ」とかがあるのかなって。

あと朝ドラハマってから聖地巡礼行くようになりました。といってもマッサンの広島と北海道(余市)だけなんですけど、ここから増やしていきたいなと。

 

聖地巡礼、行きたい場所とかありますか?

色々行きたい場所はありますけど…今一番行きたいのはやっぱり「なつぞら」の十勝ですかね。涼しそうだし楽しそうで。

馬で登下校している女子学生ってシーンが最高に好きなんですけど、あれ音楽暴れん坊将軍にしたら作品変わるなーって思ってました(笑)

 

―朝ドラの魅力ってなんでしょうか

やっぱり「毎日続けていること」なんじゃないかな。

ストーリーが面白い、演出がすごい!ももちろんついてると思うんですけど、根底にあるのは【その人の生活の習慣になる】があるんじゃないかなと思います。

「朝の連続テレビ小説」というくらいだから、一日数ページの小説を読み進めていく……みたいな感じでゆっくり読んでいけるのが楽しみだと思います。

 

―これからこんな朝ドラやってくれ~!!とかあります?

朝からミステリー求めるのはあれなんですけど(笑)ちょっと推理もの入ってるのもあったら面白そうかなって思ったりします。勿論あくまで私のイメージですけれども。でも「誰が見ても楽しい」なのか「分かる人にはわかる」スタイルなのかはその作品を手がける人によって違うから、クラシックにやろうと新しくやろうと、「楽しい」と思えるものであることが一番いいと思いますね!!

固定概念に縛られることなく、斬新なアイデアはすっごくやっぱりキラキラして見えますし。でもクラシカルなものだって自分のなかの「安定感」があって楽しめると思います。

場所としては東京と大阪で作っているから最終的にそっちにいくのわかるので、滋賀県やってほしいって思ってたんですけど、次回作が「スカーレット」で、これが滋賀県ということが発表されているので楽しみです!

mainichi.jp

 

―朝ドラでみたい俳優さんはいますか?

あんまり俳優さん詳しくないんですけど、新木優子さんを見る機会があったらいいなって思っています。

www.instagram.com

朝ドラは基本みんなオーディションだって聞いたことがあるからこそ、「ええ、こんな人が!?」でもいいし、「はじめまして!」でもいいなって思うばかりです。

自分の知っている俳優さん、知らない俳優さん、全部ひっくるめて作品を手がける人たちによって彩り豊かに見られたら――とか!

 

―朝ドラをこれから見ようかなって思ってる方にアドバイスをどうぞ!

朝の連続テレビ小説はネタバレがいろんな場所、各所に散らばってます。

STERA(ステラ) 2019年 4/5 号 [雑誌]
 

 

それこそNHKのステラという雑誌ではうっかりネタバレをふんじゃうし、大体土曜日の次週予告の段階で「どうなるの!?」って驚くし。本当に迂闊に見ているとうっかりネタバレ三昧です。気をつけてもらいたいです……が、それはそれとして、どんな物語になるのか、オリジナルのものであることが多いので(原作というか、モデルになってる方がいても、あくまでも”モデル”です)、展開が読めなかったり、逆に「絶対これきちゃうじゃん」っていう発見があったり…とワクワクが詰まっていると思います。

いろんな形で見ることができる作品です。実際に小説になったりもしているし!ネタバレ喰らいますけど!(笑)

NHK連続テレビ小説 なつぞら 上

NHK連続テレビ小説 なつぞら 上

 

 小説で読むと「映像ではこんなふうになるんだ」って発見もたくさんあります。ドラマガイドも大河ドラマや朝ドラはしっかり出してくれるから好きになったらインタビューもしっかり読めて、色んな人のいろんな思いが詰まっていることを知ることができます。おすすめはNHKでやっている「あなたが主役50ボイス」なんですけれども。

www4.nhk.or.jp

情報がたくさん入ってくる作品だから、ぜひ触れて、感じて、「楽しい」を見つけてもらえたらと思います。

BSでいったら再放送何度もしているので、見逃しても何度でもチャンスがあるので!(笑)ぜひ一緒に楽しめたら嬉しいです。

 

「朝ドラ」というジャンルから聞いてみて

茉莉花さんには一問一答って形でやらせていただいて、しかも音声でインタビューを取るという初の試みをしまして(ありがとうございます)、この熱量を自分で伝えられているかどうかいささか不安ですが・・・。

茉莉花さんが「特撮も見てみようかな」とお話されているキッカケが朝ドラで(何なら磯村勇斗君がキッカケです)、朝ドラからいろんなところにいってみようという中、「じゃあ折角だから朝ドラのお話聞かせてよ」と聞いてみることにしました。

かくいう私も朝ドラが好きな人間だからこそ、「聖地巡礼してきた」というお話に「その手があったか」と目から鱗でした。そのうち茉莉花さんスコットランド行くんじゃないかとかこっそり思ってます(※マッサンという意味で)

また、好き嫌いはどうやってもある中で、「見続ける」のか「自分には合わなかったと諦める」のかは選択はその人次第だということを改めて教わりました。私は見ちゃう派なんですけども(笑)

色んな所に間口があって、そこからいろんなものを触れていくというのは良い経験で改めて学ばせてもらいました。

朝ドラ「なつぞら」、現行まだまだはじまったばかりだからこそどんなふうになるのか楽しみですね。インタビューを受けていただきまして、ありがとうございました!!

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