柑橘パッショナート

二次元、三次元、映画、アイドル、サッカー他諸々の多趣味の結果、好きなことをアウトプットするためのビュッフェタイプになったブログです

仏映画でGet Wildを聞く安心感「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」

アスファルトタイヤを切りつけながら暗闇を走り抜ける」といえばもうおわかりいただける、シティーハンター

そのシティーハンターが映画化したのはつい最近のことですが、フランスで実写版を撮影、そして封切りになっていたものが日本でも公開されました。

日本では「アニメ・マンガ等の2次元作品」が実写化するにあたって非常に意見が割れるところにありますが、はたして今作はどうだったのかとても気になったのと、映画館で予告見てたら「普通に面白そうでは???」って思ったのでいってきました。

 

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シティーハンター」の実写版を見てきました

※安定のネタバレをかましていますのでご注意ください。

 

 

シティーハンターについて

原作はマンガ、そしてアニメでも人気が高い作品です。

冴羽獠という凄腕のスナイパーでボディーガード業をしている男が事件に巻き込まれながらどんぱちやる本当にもれなく今ならセクシャルハラスメント的な意味でアウトとか言われそうではありますがエロチシズムもしっかり入れまくったもの。

これをよく本当に2019年に映画上映できたなあと(作品傾向としての部分があり、必要なシーンとして描いている部分があるので、個人的にはあり/なしでいえば「この作品においては入れておいてほしい」ってなる)思うばかりです。

 

で、まぁそんなこんなで昨年みてきたアニメ映画の感想はこちら。

amanatsu0312.hateblo.jp

 前回も同じこと言ってる冒頭である。

 

実写版シティーハンターについて

まず公式ページを見て驚いたのは、フランスでシティーハンターがめちゃくちゃ人気ってことでした。知ってるそれキャプテン翼が海外でめちゃくちゃ人気があるのと同じパターンだ!(笑)

また、この作品については脚本を作者本人にチェックしてもらって、大ファンがゆえにめちゃくちゃこだわり抜いているという「好きを超越しまくって作った作品」であることが前提です。

 

 ラショーは、企画書・プロットに直筆の手紙を添え、北条司の事務所に送付、そのプロットを北条司が気に入ったことから脚本を携え来日、映画化の許諾を得た。ラショーは「18ヶ月かけて書いた脚本を持って北条先生に会いに行き、その48時間後にOKがでたんだ。先生から、脚本が原作に忠実で、このストーリーは原作にも入れたかったと言ってもらえた。最高の褒め言葉で、天にも昇る気持ちだったよ!」と語る。

(公式サイトより)

 なので、実写化の流れについて「これが売れるから作る、監督やまわりにはこれから見てもらう」タイプではなくて自力でこぎつけていった「ファンの盛大なる公式同人」に近いものを感じます(例えるならFate/Zeroとか。あれは虚淵氏が手掛けたものなので「Fate/stay night」と同列に扱うべきか?という意味で。私はあれをなので「公式同人」という見解を持っています。好きな作品ですがね!)

基本「実写化についてどう思うか」っていうことについてですが、私はターゲット層が違うのと同じことをやってもつまらない派なので改変していても「面白い」と感じられたならそれでいいです。後見た上で感想をいっていけたらいいなと。無理して同じにしなくてもいい、無理して同じベクトル面白さでなくてもいい。そのぶんの「プラスアルファ」と「足し算引き算の組み合わせ」が作り出すバランスがよかったらいいなというのが意見です。

 

映画あらすじ

ボディーガードや探偵を請け負う凄腕のスイーパー「シティーハンター」こと冴羽獠は、相棒の槇村香と日々様々な仕事を受けている。

ある日、掲示板に書き込まれた「XYZ」宛の新しい依頼。その依頼人の男ドミニク・ルテリエから獠と香は、仕事の話を聞く。それは、ルテリエの父が開発した<香を匂った者を虜にする「キューピッドの香水」>を悪の手から守ってほしい、という依頼だった。

東宝シネマズ公式から引用)

 

あらすじに関して思ったのは「ありそう」でした。ルパンもそうですけどこういったちょっと洒落た、といえば表現としてはよく、クサイといってしまえば悪い意味になってしまいますが、かっこつけたような響きを使うのは当時の印象としてあるあるで、このへんもファンならではの発想だなと感じます。

 

キャスト・スタッフについて

監督・出演はフィリップ・ラショー。

もともとコメディを得意としている彼が、今作を手掛けるにあたってのインタビューが非常に印象的でした。原作である北条先生に「これはコメディなんだ」と言われたことによってコメディ色をしっかり出しているのが本当に良かったと思います。

realsound.jp


相手役で相棒である香はエロディ・フォンタン。とてもスタイルもよくて美しい女優さんで、でもどこかサバサバとした雰囲気があるのが素敵でした。

で、本作はもともとがアニメ/マンガとして人気のある作品だったこともあってか吹替版もしっかりと声優さんを起用されていました。

主演には山寺宏一さん、相手役の香は沢城みゆきさん。そして海坊主に玄田哲章さん。

キャストの入れ替えはどうしてもあったものの、その中でもきちんと吹き替えとしてできる方、加えてアニメの印象を崩さない方々をチョイスされている印象でした。玄田哲章さんがそのまま起用されていてすごい嬉しかったです。

そのほかにも田中秀幸さんはじめ、「わ、わかる~!!知ってるこの声~!」っていう方がいたり、忘れちゃいけない神谷明さんが主役ではないところながら印象的なところにいるのが良かったです。同じ声優さんを起用しないのには様々な事情もおそらくあると思うんですが、その上で芸能人の声優挑戦を打ち出さなかったのはこの作品そのものが「挑戦」であり、押し出したいポイントがことなかったから、という部分もあるかなと。

 

「映画」としての1本で完結した作り

シティーハンターに関してはその歴史があり、彼ら二人がどのような形でコンビを組、どのような形で「仕事を受け」て生きてきたかが描かれている部分があります。

この作品では例えばシティーハンターを「名前だけ」知っていたとしても、十分楽しめる作りになっています。

香の兄とコンビを組んでいたのに殺されたがゆえのコンビであり、冴羽獠としてはそれが良かったのかどうかは別問題なわけです。そのへんの「成り行き」に近い部分もありつつの伏線がしっかりと貼られているのがよかったです。

また、同時に女性に対しての目の向け方と冴羽獠が危うくなってしまう部分もこの作品「ならでは」っていう部分。ここで出てくる「べ、ベタ~!!!!!でもそれがいい~!!!!!」っていう相棒関係でありながらそれ以上にいきそうでいかないリョウとカオリの関係の良さが作中でもしっかりスパイスとして出ていて、そのうえでドレスの下の銃を使ってのバトルや、ノールック背中わせ銃撃戦なの、「はい好き~!!!!!!そういうのめっちゃ好き~!!!」ってなる人(私)に刺さりまくってました。

 

世界観を崩さない、でも「フランス」であること

何がすごいって本当に「ありそう」がしっかり詰まっているということ。

ドタバタバトルコメディ要素を踏まえながらも、きちんとニヒルでクールなところのメリハリがしっかりあるのがシティハンターの良さで、それを真面目に全力でやるとこうなるんだなぁと思いました。

かといって、現実味がまったくないかっていうとそんなことはなくて、香が鈍器ぶん回すところは公式なのに、映像で実写になると「逃げて逃げて」感がめっちゃくちゃあるし(その怒り方、周りの動きがすごく洋画っぽくてそれがいい)(物が壊れるところめちゃくちゃリアル)、だんだんと彼女が「かわいい女の子」であることを自覚させられます。私はショートカット女子大好きだしアグレッシヴな女の子も好みなんですが、どういう考えで、どういうふうに生きて、だからどういうふうに好きになって信頼していくのかっていうのが見えるのが良いなあと。

何がすごいって見ながら「実写」なのにうっかり気を抜くと「シティーハンター」を見ているんですよね。アニメにしろマンガにしろ。コマ割がめちゃくちゃ強調されているわけでもないのに、BANG!等のいわゆるアメコミの吹き出しとかがあるわけじゃないのに。

でも確かに、そこにあるのは「シティーハンター」で本当に気を抜いているとアニメを見ている感覚とズレがなくなっていく。これって実写なのにシティーハンターの世界観がすごいマッチしているという自分の中にある「実写化作品」としてはまれに見る経験でびっくりしました。どちらかというと「ああこういうふうにしたのかあ」「なるほどなあ」「おっそんな設定なかったけどめっちゃ面白い」っていうのが色々感じることが多いのですが、後はまぁ全然知らなくて後で見て「ああ~~これってそうだったのか~」みたいなのになったりとか。シティーハンターはなんかリンクしてて、引き込まれていく感じがしました。

#01 リョウは許嫁!? 出会って恋して占います!(前編)

(アニメ版シティーハンター

 

町並みはフランスなのに、喋っている内容は吹き替えとはいえ西洋の顔をされた俳優女優なのに、でもそこにいるのが「リョウ」「カオリ」そして「海坊主」でした。前評判に違わぬ「海坊主がめっちゃ海坊主」にすごく同意です。玄田哲章さんの声がハマりすぎている。

 

原作者のプラスアルファが良い形になっていること

今作は監督がめちゃくちゃファンで、原作者にも企画書やプロット、脚本を見た上での作品であることもあってか再現度やありそう度が高かったのももちろんなのですが、加えて原作者である北条司氏が「ここは変えよう」って変更を遂げたところがあります。

eiga.com

別のところで最後のシーンのスカートのシーンで「リョウらしさ」というか、いつもどおりの彼らの距離感に戻りながらのGet Wildっていうシーンがめちゃくちゃ好きなのですが、そこが原作者の手が入っているというのになるほどなとなりました。

「リョウ」という人はカオリの前ではいつも(まぁ抜けきれないスケベ要素はありますが)紳士というか、まっすぐ見てる部分があって、この二人の「恋愛対象として見ていないようでお互いをそれ以上の”なにか”で見ている」というなんというか得も言えぬこの熱い関係が大好きでして。大切なんだけどそれを一言で形容できないっていうのがあるからこそ「彼女の前ではしない」っていうのが良いですよねまぁいつもどおりなんですが。

しかし映画館で聞くGet Wildは全く違和感がなく、入り方もわかるわかるで、いわゆる一つのOVAか、一つの「形」としてシティーハンターの新しい見たかたをしつつも従来の形を崩さない作りとしてとても楽しめる作品でした。

 

Get Wild

Get Wild

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