柑橘パッショナート

インプットとアウトプットを繰り返すごちゃまぜスタイル

「美女と野獣」を見てきました

おとぎ話、ディズニーの物語というのはクラシカルなものから近代、そして現代と三区分ほどされるという話を聞いたことが有ります。

ちなみに私が一番ディズニーのアニメーションでマジで子どもの頃親に「お前もういい加減にしろよ!?」ってぐらいに見ていたのはリトルマーメイドだったそうです。だがしかしリトルマーメイドの何が好きだったかって言うと「Under the Sea」のパートが主として好きだったらしく、リトルマーメイドそのものがどうとかっていうより楽曲推しだったということで これはひどい

時代によってヒロインの性格も全く異なっていて、最近のモアナやエルサ・アナ、ラプンツェルを見ていると「ヘイヘイ!自分で歩いていくぜ!」みたいなタイプなイメージがあります。

まぁモアナ、エルサに関していうと立ち位置的に人を率いなければいけないという重圧とも戦いながらというのが印象的です。はいそういうの大好きです

ムーランもナラも自分たちがどうあるべきかを向き合いながら考えて男どもを引っ張っていこうとする。自分もまた「考える葦」であるというのがディズニーヒロインの魅力だと思います。勿論クラシカルの「THE ヒロイン」なかんじもそれはそれで可愛いと思いますし、逆に言えばあそこに彼女たち以外の広いんだと物事が成立しないって思うんですよね。だから適材適所、それはそれにあっている、っていうやつです。

 

それはそれとして、一方で不屈の名作といわれている「美女と野獣」がハリーポッターハーマイオニー・グレンジャーでおなじみエマ・ワトソン主演で映像化されることが発表されていましたね。

ベルといえば博識で変わり者な女の子ですが、時代背景考えるとベルそのものも一歩間違えれば魔女魔女言われちゃう部類の立ち位置ですよね。当時の魔女狩りのことを考えるとぞわっとします。

 

美女と野獣に関しては原作を未読の上で情報としていろいろを調べたんですが、大分アニメーションとも違うらしいそうで。

ディズニー映画のイメージが強かったからそもそもトーチャンが娘息子いっぱいいたとかびっくりでした。そうなのか。ちなみに私は学生時代に英語版のメドレーをグリークラブでやった記憶があります。懐かしい。別にグリークラブじゃなかったけど普通に参加させてもらっていやー楽しかったな―とほくほくしてました。

 

ということで、まぁ、のんびりとした知識しか持っていない私がBeauty And The Beastを見てきた感想を。

 

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美女と野獣について

 ひとりの美しい王子が、呪いによって醜い野獣の姿に変えられてしまう。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に、誰かを心から愛し、愛されることができなければ、永遠に人間には戻れない。呪われた城の中で、希望を失いかけていた野獣と城の住人たちの孤独な日々に変化をもたらしたのは、美しい村の娘ベル。聡明で進歩的な考えを持つ彼女は、閉鎖的な村人たちになじめず、傷つくこともあった。それでも、“人と違う”ことを受け入れ、かけがえのない自分を信じるベルと、“人と違う”外見に縛られ、本当の自分の価値を見出せずにいる野獣──その出会いは、はたして奇跡を生むのだろうか…?

 

話の概要としてはこんなかんじ。

王子様がいました→美しさにこだわりすぎた→姿を変えた老婆が助けてくれと懇願してきた→無下に断った→それが魔女だった→魔女から呪いを城、王子、使用人にかけられる→バラが散るたびに城が崩れる、バラが散るたびにお前は人には戻れない。すべてが散れば呪いは完全なるものになる。

だから「愛してくれるものを探せ」「愛せ」という2つの組み合わさった呪いなわけですが。

そこでずっと過ごしていて、周りから忘れられて、時間の流れもゆっくりになっているのかな。時代背景が多分そこから何年も何年もたっているということはほぼ幽閉された状態で時間だけが過ぎていく「骨董品」「忘れられた存在」になっていく彼らみたいなかんじ。

 

アニメ映画の感想

もうなんか不屈の名作として今更語ることもそんな無いだろうって気もするんですけど。

とにかくアニメ版のベルについては好奇心旺盛だけれどしっかりしていてぴん、と姿勢の良い女の子のイメージです。ビーストに関しては完全にベルのこと大好きマンの印象です。

ごめんキングダム・ハーツばっかりやってたからだ

いつもお世話になっています。

この二人のぎこちないけどお互いを段々と知っていこうとする関係というのは恋愛というのはステップなのだなあと思わせるようなもので。

おそらくティーンズの頃に見た頃と現在見たものでは印象が変わると思うんですよね。「こんな恋をしたい」というものでもあり、同時に「ひゅー!いいぞー!くっついちゃうえ!」みたいなお見合いを見守る人みたいな(笑)

 

 

キャスト・スタッフ

ゴッド・アンド・モンスター」「シカゴ」のビル・コンドンがメガホンを取るこの作品。

出演はハリーポッターでおなじみみんな大好きエマ・ワトソン

また、ナイトミュージアムでランスロットをやったダン・スティーヴンス(舞台が主体なのかな?詳しく知らないので申し訳ない)が野獣。

アメリカ映画に色々チャレンジしており、「ホビット」でもメインどころに出ていたルーク・エヴァンスがガストンを演じます。

また、アナと雪の女王でオラフの声優を担当したジョシュ・ギャッドが出ていたり、もうなんていうかケヴィン・クラインユアン・マクレガーを連れてきた事実に私は一番動揺しているわけですがユアン・マクレガーと気付かなかった自分も大概である。

 

映画の感想

 

www.youtube.com

 

まずの第一声として「映像としての再現度たっけえなあ」でした。

どこが具体的にって言われるとベルの一番最初の「Belle/funny girl」のところ。

私あの曲めっちゃ好きなんですけど、っていうか正直美女と野獣好きな曲だらけでなんだこりゃってレベルで好きなんですけど(リトルマーメイドとピーターパンも好きです)再現度高くてびっくりしました。

Bonjour!」の挨拶から交互に出てきて村の人々が会話をする流れ、I need 6 eggs!からの流れとか。はもってるの本当好きなんですよね。その「日常」のなかでベルだけが本の世界に魅せられて本を呼んでいる、その日常の中にある1人だけの「異質」。

異質を異質として浮き彫りにするためには他の人達が違和感なく作らなければならないわけで、この歌の時の動きがアニメーションと殆ど変わらなくてびっくりしました。

 

同じくらいにいいなあと思ったのは主題歌にもなっている「Beauty and the Beast」のシーン。舞踏会のシーンですね。シャンデリア越しにベルの黄色いドレスがゆらゆらと揺れる流れとか。細々とした動き。あれセル画アニメは何枚描いたんだっけ?とかいいたくなるレベルの「アニメーターが死ぬ…………死んでいる……………お疲れ様です…………半端ないって…超綺麗だって……」っていえるシーンなわけですが(説明があれである)

それを、アニメーションと遜色なく綺麗に作るというのはすごいなあと思いました。丁寧に丁寧に描いている、これ相当読み込んで相当作り込んだだろうと。

 

基本ベルもビーストも本の虫だったり、不器用だったり、なんていうかオタク気質の部類がちょこまかあって、ベルは無鉄砲というか、考えはあるからその分意固地になってしまうところもあるわけで、彼らが心を通わせる過程みたいなのはやっぱり可愛いですよね。中学生の同級生かお前ら、みたいな構図は今も昔もニヤニヤします。

 

Be Our Guestに関しては「ディズニーの!アニメの!映像を!!実写化したらこうなりましたァァァ!」っていう意味でよくよく、まぁいい具合に動く。アラジン実写化したらジーニーのシーンはきっとこんな感じなんだろうなあとか、そんな風に思わせてくれるものが多々あったり。

 

映像としての色合いの美しさとか、町並みの当時の雰囲気だとか時代柄ね、魔女狩りのシーンと一緒で結局のところガストンがやっていることは扇動して煽りに煽ってそこで自分の心の平穏を求めちゃうタイプなんですよねえ。Sound Horizonの見えざる腕*1でそれ見た!知ってる!!!

そんなこんなはさておくとして。

ガストンとベルの関係がより幼馴染ぽいというか(実際はどうかは知らん)、言い寄るが「ぜってええええ無理!!」ってドキッパリなところがいいですね。無理無理ないわーなベル、好きです。

 

ガストンとビーストの対決シーンは見ていてCGも多いですがよく動いていて見ていて楽しかったです。

展開を分かっちゃいるけれど、どういうふうにこの後起きてどうするのか、とかね。

原作に元々ある描写なのか、アニメよりもベル自身の描写もより掘り下げられている印象でした。

そこら辺は「アニメと同じことをしても面白くない」っていう部分も思っていたので非常に嬉しかったです。

 

エンディングの最後のハッピーエンド感というか皆が戻っていく過程みたいなのがすっごい好きで。

それにしたってチップの少年役の子とんでもなく可愛いな?!とびっくりしました。きらきらしたお目々で見ているこっちがほのぼのする。ポット夫人も良かったし。楽しそうなところがひたすら見てて顔がほころびますし、自然と戻っていく流れがガチ泣き待ったなしでした。

 

ベルのことを大切に思うから手を離すビーストと。

ビーストのことをきらいじゃないけれど、でもだからといって親をほっとけない、自由の身ではないところの愛は愛ではないっていうの、ガストンに対しての部分と似てますよねえ。狭っ苦しい街で、狭っ苦しくは生きれない。

手放してからのビーストの消沈ぷりと、「彼女は居なくても思うことは出来る」っていうのにとんだ最高の片思いだよ!!!やめろよそれゴーストハントの麻衣が「一人でも恋はできるから、だからもう泣かない」っていってたのとかぶるじゃん!泣いちゃうから!!!って思ったり思わなかったり。

 

そんなこんなで色々考えていましたが、久しぶりにエンディング過程の流れでうっかりぼたぼた泣いている自分が居て、いやあいいデトックスだな全くと終わってからはつらつとした気持ちでおります。

 

芝居に関しては、ユアン・マクレガーたち使用人各位が全くもって「あっこの人!!」っていう衝撃がなくて役どころにすん、と入りすぎて全く気にしていませんでした。

ビーストの動きについては色々CG等含めての特徴があると思うのですがアニメーションと違って「リアル感がある野獣」というのは難しいですよね。異類婚姻譚ものっていうとつるの恩がえしとか実写にしたらすごい難しいだろうなと思います。かえるの王様とか。かえるの王様で先に思い出すのケロケロちゃいむなあたり世代感が否めない。

そういう意味ではまぁ、愛嬌もあるかんじ、ってなるとこういうもんなのかなと思ったり。

エンディング見終えてから突然の吹替版宣伝にはうっかり笑いました。どういうこっちゃ。でも素直にもう一度見てみたいなあと思う映画だったので楽しかったです。

応援上映というもの向きではないですが、曲に対して口ずさみたくなる、リズムにのりたくなるものが多いので(Kill the Beastとかね)ぜひとも声出しOKがあったりするといいんじゃないかなあ。\ジャニーズエンターテイメンt/(KinKi Kidsのブンブブーン参照)

応援上映といえばプリズムのきらめき2期楽しみすぎてます。どういうこっちゃ。すごいぞキンプリ。

 

そんなこんなで美女と野獣感想でした。ハッピーエンドはやっぱりにこにこするし音楽がいいし、映画っていいなあ。楽しかった。

後全然関係ない話をすると、うっかり最後のエンディングを見ながら「Never My Love(A.B.C-Zの曲)のPV見たくなってきた……」ってなったので人間というのはちょろいものだなと思いました。あれの戸塚さんまじ王子様。

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