柑橘パッショナート

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「モアナと伝説の海」を見てきた/己の道を生きようとする姿が美しい

1ヶ月遅れですけど、ようやく「モアナと伝説の海」を見てきました。

散々見たい見たいといっていたのにびっくりするぐらい3月忙しくて映画みているものが偏りまくってます。本当はもっと色んなジャンルが見たかったんですけれど。取り敢えず3月のライオンのレポはそのうち。

 

取り敢えず直近で今度見に行くのは「GHOST IN THE SHELL」ですかね。攻殻機動隊好きなのでとてもうれしいです。正直映画は字幕派なんですが今回は吹き替えで見たいところ。原作へのリスペクトがひたすら見られる映画だと聞いていますので楽しみです。

同じく「シング」も見たい所。こちらも楽しそうで色々聞いているので気になります。帝一の國はブラックユーモア満載そうだろうし、大鷹弾の竹内涼真くんも勿論ですが、今をときめく俳優陣で見覚え有る人いっぱいで、「特撮や…」と震えているのですごく気になっています。たのしみ。

で、ということで、モアナですね。モアナ。

 

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早速モアナについて語っていきたいと思います。いつも通りネタバレなので記事たたみますね。

概要

www.disney.co.jp

 ――それは、生命の源。

2017年春、「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」のディズニーが、南の島を舞台に感動のファンタジーを贈ります。

それは、海に選ばれた少女モアナの物語。

幼いころの“ある体験”がきっかけで海と運命的な絆で結ばれた彼女は、やがて世界をひとつにつなぐ大海原へ――それは、誰も想像できない神秘に満ちた冒険の始まりです。
この愛らしく勇気溢れるディズニーのニュー・ヒロインを生み出したのは、「リトル・マーメイド」「アラジン」でディズニーの黄金時代を築いたジョン・マスカーとロン・クレメンツ監督。永遠のミュージカル・ナンバーを生み出してきた彼らならではの珠玉のオリジナル・ソングが、奇跡の映像美をドラマティックに彩ります。

 

Moanaはハワイが舞台の作品で、最初聞いた時に「スティッチじゃん」とか思ったんですが、完全に別物ですね。未開の地に近しい、集落として生きている人たちの物語。

 

スタッフ

監督:ロン・クレメンツ ジョン・マスカー

脚本:ジャレド・ブッシュ

製作:オスナット・シューラー

製作総指揮:ジョン・ラセター

音楽:リン=マニュエル・ミランダ マーク・マンシーナ オペタイア・フォアイ

アニメーター:エリック・ゴールドバーグ

コレオグラファー:ティアナ・リウファウ

 

濃いな!!!(笑)Frozen、Rapunzel、ズートピア等のスタッフの「最新作」と言われるだけのことはあるなあという名前がずらり。後海つながりのリトルマーメイドは小ネタ含めてふふっとなったからぜひ。

 

あらすじ

 海に選ばれた16才の少女モアナ──海が大好きな彼女は、島の外に出ることを禁じられながらも、幼い頃に海と“ある出会い”をしたことで、愛する人々を救うべく運命づけられる。

それは、命の女神テ・フィティの盗まれた“心”を取り戻し、世界を闇から守ること。

神秘の大海原へ飛び出した彼女は、伝説の英雄マウイと出会い、世界を救う冒険に挑む。立

ちはだかる困難に悩み傷つきながらも、自分の進むべき道を見つけていくモアナだったが…。

感想

自分の道は自分で切り開いてやんよ!!

 

ディズニーのヒロインは自立した子が多いです。

私の好きなヒロインを上げろと言われたら多分「ムーラン」と「エルサ」を挙げるんですが(わかりやすい)、今回のモアナも好きなヒロインになります。

ベルは究極変わり者だし、アリエルもその世界における「こうであれ」に反発している少女でもあります。

結構「守られているだけ」と言われがちではありますが、作品一つ一つを見ていると時代の流れを経て、そんなことはなくて、みんなそれぞれにそれぞれのあり方で、自分というものを持っているように感じます。

ベーシックなものはベーシックでそれはそれでいいけれど、時代の変遷とともに変わってきているように思いますね。「こうであれ」という理想図から多様性を認めたというか。

モアナは最たる例だな、と思います。

村の長として立たなければならない存在なわけです。“プリンセス”と言われてそれをNoと言っているけれど彼女は立ち位置だけ見たら確かに「プリンセス」であることは変わらないんですよね。権力者の娘、という意味で。

でもモアナはそうじゃないというわけで。

広大な海にあこがれて(この時点でアリエルとある意味対比的)海に飛び出して返り討ちにあって挫折して。その過程が私はすごく好きでした。

後モアナの名前について調べたら「太平洋」とか「海」とかという意味らしい。

 

見終わって第一声は「うん、少年漫画だな」でした。

モアナの自立しようとあがいてもがいて立ち上がって、己の使命と、運命を受け入れながら人して成長する姿が好きです。

 

半神のマウイの話

マウイという存在が今回の相棒枠になるわけですけれど、彼は半神という存在なわけです。元々は人、でも途中で神にしてもらった。

マウイ伝説についてはハワイの神話からですよね。

 

www.legendaryhawaii.com

 

末っ子のマウイがお兄ちゃんたちと釣りに出かけて、兄貴達は釣りの餌も持ってるけれど自分は持ってなくて自分の血だったか何だったかを垂らして釣り上げたのが「でかいクジラ」と思わせた「島だった」という話。

そしてその釣り上げた釣り竿が空にむかって、釣り針が星になった(蠍座)、っていう神話があります。

小学生の時この神話を聞いて私はたいそう記憶に残ったのがありまして。何度も何度も熟読した記憶があります。

だからこそ今回マウイという存在が相棒に出てきたと聞いてとても驚いたしどういう話になるのかワクワクしました。

前述した神話の紹介をしているURLのサイトさんにいろんなマウイの話があって非常に興味深い。私の知らなかったマウイがたくさんあって、それをベースにしていろんな形を躍動していく。

 

ディズニーのマウイは非常に自己承認欲求が強い存在です。自分はここにいる、ここにいていい、と言われたい。そのバックグラウンドも含めて。

ただそれを「他人」に求めなくたっていいのだというモアナとの関係は非常に良いですね。選ばれし者のモアナだけど、実際モアナは何かすごい力を持っているわけではなくただただ「海に選ばれた存在」にすぎないわけで。(勿論それもすごい力なのだけれど)

また、彼らの関係は非常に特殊だなと思います。

相棒になっていくわけですが、師弟であり、半神と海を神ととればモアナは「神子」なわけですし。

揉めるし喧嘩するしぎゃあぎゃあ言い合うけれど、そこにある暑苦しいほどの信頼関係は非常に見ていて美しかったです。すごく少年漫画だ。

 

グラフィックについて

海が非常にテンションあがる。

毎度おなじみ「うーみーはひろいーなー!大きいーなー!!!」って言いたくなる洋書いっぱいですが。それ以上にワクワクさせてくれる。夕日が沈む所や、何気ない空間、雰囲気。とても好きです。キレイ。

 

ボスキャラとの戦いについて

中ボス/ラストバトル含めて最初に思ったのは「ああこれはキングダム・ハーツのステージ待ったなしですわ~~」でした。

 

それぐらいグルングルンよく回っていいバトルでした。カニ。ゴー☆ジャスなカニ。

後釣り針絶対キーブレード来るだろ!とか(笑)海を使いこなすソラさんまだですかね!!良いと思います!!

ついでにラストバトルにおける流れは一瞬ポケモングラードンカイオーガ……とか思って本当すいませんでした。海と陸の戦いって熱いよね……わかる…ってなってましたとも。

でも興味深かったのはモアナも、マウイも「殺し」はしていないんだよなあという話。カニに対しても、テ・カァにしても。殺戮は新たな恨みを生むというやつかな。とてもよかったなあ。

 

”Voyager”

Bon Voyage!って言いたくなるわけですが。

海をいくモアナの最後の決断が好きです。村の長として置くときに巻き貝を置く。巻き貝って海からの贈り物で描写されてたわけじゃないですか。

ばーちゃんが「心の声に聞け」って言っていたとおりに動いて、その動いた結果周りを動かしているのがいいなあと。

ちなみに彼女を勇気づけた尊重は「マタイ」というそうです。え、福音?

マタイの福音でハイビスカスの話があります。

okazaki-church.cocolog-nifty.com

 

非常に読んでて興味深い。

もうなんかモアナ見ててワクワクが止まらなかった。さいごらへん。

Life a VoyagerってV6が歌ってるVoyagerを思い出しました。わかりやすく言うと私はこういう自分探し、自分とは何でどこへ向かうのか、とか探しながらありったけの夢をかき集めて探しものを探しにいくのが大好きなので、これをディズニーがやってくれたことが非常にうれしいですね。

 

最後の終わり方で「彼女は村の長になることを決めた」という風に私は思いました。ただ、そこにあるのは今までと同じ平穏、というわけではなくて先祖の持っている、受け継いだものを更に発展させる、Voyagerとして、旅人として、また更に広げていく存在でも有るのかなと。

 

ウミガメを助けたのは海の使いを助けるという意味だろうなーと。浦島太郎もそうだけど世界的に亀って海の使いっていうもんね。

 

音楽について

www.youtube.com

元気が出る曲だなと思います。途中と最後で2回使われるけれど、リミックスとして全く違う編曲がなされている。自分が何をしたいのかどうしたいのかを考えていく姿として使われているのとてもいいなあ。

マウイの「Thank you、You're welcome」(曲名はYou're Welcome)の組み合わせがとても好きです。

 

気になった所引っかかったところもあるんですけど、まぁなんていうか、個人的には許容範囲で非常に楽しかったです。もう一回見たいし何ならサントラ欲しい。

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