昨今話題になっているQUEENの(というか、フレディー・マーキュリーの)映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきました。
まっっっったく意図していなかったのですが、この日はフレディー・マーキュリーの命日(11月24日)だったらしく、前日にチケット取った段階で超満員でした。「さすが三連休」とか言ってる場合じゃなかった。めちゃくちゃそりゃ混雑するし、そりゃファンの人が見るわ。
ということで、雑感をつらつらと。
あの、先日の神戸戦感想とかね、書こうと思ったんですがこう……そのへんはっきりしてから書きたいと思います。
とにかく久米さんの追悼をしつつ(合同葬もされると聞きました)、ひょーさんには自分の清水というチームをまた応援したいと思う気持ちをきっかけとしてもらったから、思い入れのある選手としてもお疲れ様でしたと伝えたいし、色んな事が起きた、いろんな試合でした。
QUEENについて
どこまで知っている?と聞かれると、私は親の影響があるのでちょこちょこ聞いており(といっても有名な曲が中心ですが)、友人は「名前は知ってる」「CMに使われている曲は知っている」ぐらいの認識です。
表題曲の「ボヘミアン・ラプソディ」に関してはニコニコ動画でエヴァのMADで見かけてて「か、歌詞のシンクロが~!!」ってめっちゃくちゃなって、多分人生で一番見たMADだなって今でも思います*1。
また、フレディー・マーキュリーをどこまで知っているかといえば、髪の毛を切る前の認識は薄くどちらかというと、本当にあの外見の印象なんですよね。
好きな曲は?と聞かれるともともとサッカーファン的に「WE ARE THE CHAMPIONS」や「WE WILL ROCK YOU」はサッカー曲的にもとても聞き馴染みがあったので、この2つをあげるのですが(よくあるスタイルだと思う)、その昔98年フランスワールドカップのコンピレーションアルバムに入っていた記憶があります。翼をくださいとかと一緒にあった記憶がある。なぜなら家にそれがあった。
っていうかウイイレ的にもお世話になっているからである。
日本人的にはDon't Stop Me Nowとかも印象深いなあと思う。
KIRINのCMでいっぱい見たし、V6が好きな人で「学校へ行こう!」ではいわゆるリップシンク系のやつでどっかの学校の野球部の子たちがやっているのを見た記憶が私はある。
Radio Ga Gaもいいよね…かっこいいね…。
ということで、ざっくり自分の「認識」と、じゃあ彼らについて詳しく知っているかといえば「知っているけれど知らない」「音楽でしかわからない」要素があり、また、フレディー・マーキュリーに関しての知識もHIVで亡くなった同性愛者という認識でしかなかったわけです。
じゃあ実際に触れてみようということで、いってみました。
映画の感想について
「俳優さんがすごく本人だった」が最初にきます。
いやびっくりした。想像したよりもずっと近かった。実際の映像や写真を見て「うっわすげー似てる!」と思いました。
こんなに似せられるものなのか、っていうのが一番あって、本当に「知識がない私」から見てもQUEENというグループのそれぞれのメンバー、もちろんフレディー・マーキュリーも、めっちゃくちゃ「似てた」。これに尽きる。
ところで今作にはフレディー・マーキュリーの愛した女性(そして友でもある)としてメアリーという人が出てきますが。見ていてシング・ストリートの人だとまったく気づきませんでした。
フレディー・マーキュリーを演じたラミ・マレック(現在37歳)の再現度高いな~すごいな~っていうのと、聞かせる歌を違和感なく「演じる」っていうのはすごいと思う。CD音源、当時の音源、色々「音」としてあっても、そこがリップシンクだけじゃなくて表現の部分も絶対出てくるわけで、それをなじませるってすごい。
メアリーを演じたルーシー・ボーイントン(現在24歳)は本当にキュートだし、歳を重ねている芝居さえも素敵だった。ふわっと笑う表情がとても印象的だし、メアリーとフレディーの一つのターニングポイントであるカミングアウトのシーンは見ててしんどかった。
史実と多分違う部分は絶対的にあって、彼ら二人の別離のシーンも調べたら「おいおいおい」っていう部分もあるのですが、「作品を作品として」見たときに、そういったものを入れると風呂敷たためないからコンパクトにしたんだろうなって印象でした。
フレディーが親日家っていうのも色々知ったんですが(MC日本語ってすごい)、そのへんもおおよそカットというか「入れるべき所」を選んで入れた、っていう印象でした。
ところで調べたらこの二人交際しているらしいです。
ラミ・マレックのお芝居とてもよかったのでまた見る機会がほしいな。
ルーシー・ボーイントンについてはシング・ストリート見て欲しさがある。
あの頃と今と表現できるもの、したいもの、彼女のお芝居のしかたも変わっていると思うので、そういう意味でも自分の記憶の中に新しい認識が生まれてとても嬉しい。
正直見ていて「自業自得の部分も非常にあるなあ」っていうのはあるし、それも含めてフレディー・マーキュリーという人なのだろうと思う。
最後の流れに関しては「最後の20分間」っていう盛大な映画のネタバレ予告でさんざん言っていたので構えていたのですが、まぁ案の定に泣いていた自分がいました。そういうの弱い。そういうの弱いんだ…。
「伝記映画」として、フレディー・マーキュリーという人間味がある部分と、同時にQUEENという「グループ」として振る舞い方、考え方というのが見ていてわかって、メンバーそれぞれにスポットがあたるというよりは、フレディー・マーキュリーが中心になって、繋がっているものを見る、という感じでした。
ライヴ・エイドより後にAIDSのことが発覚したとか色々時系列は違うようですが、それも含めて終わりにライヴ持ってくる、ライヴ・エイドが一つの区切りとして作りたかったのかなって印象。
一番心にきたのはライヴシーンの前の、父とのやりとりがきました。家族、とくに父の伏線ともいえる下りと、その後のお父さんの「テレビつけてくれ」という言葉がね、良かったなと。
また、ジム・ハットン氏が人間出来すぎてて色々調べたら更に「うわ~~~この人うわ~~~!!!」ってなりました。語彙力がない感想で申し訳ないけどジムいい人すぎてびっくりした。
芝居に関して言えばライヴ・エイドのシーンについて比較されているの見たのですが*2ライヴ・エイド(実際)と、映画との遜色がなく、この作品における作手側の「絶対失敗させない、絶対このシーンは120%で撮る」というのが見えました。フレディー・マーキュリーを演じた俳優だけではなく、バンドメンバーの俳優だけではなく、ジムやメアリーの俳優だけではなく、スタッフ役をした人、カメラマン、音響、照明、すべての人の注力によってこのシーンはできているのだと思います。
映画にいく頻度が高い人、そうじゃない人、色んな人が見て「良かったな~」って言える映画でした。
しかしさすが命日なだけあって、見に行った時お客さんがキャストロールの時全く席を立たず、なんだかすごく感慨深かった。泣けるシーンと笑えるシーンがそれぞれにあって、呼吸しやすく、リズミカルな映画でした。これはアルバム欲しくなるやつ~って思いました。ええ、買いました。
映画を見て、「ああ、良かったな」とか「ああ、しんどかった」とか色んな感情が渦巻いたり、調べたり、考えたりするのが好きなのですが、こう…なんかいいようのない力というか、そんなものをビリビリ感じました。語彙力がない!(笑)
詳しく知っている人の映画感想というよりも「グループについて知らないけど曲を知っている(有名なところだけ)」っていう層としての一つの意見ということで。
しかしフレディー・マーキュリーというかQUEENをROLLY氏が偏愛しているというニュースをたまたま見かけて「だろうね!!!」とこれほど言いたくなったものもなかなかないです。
🎤レポートまとめ
— 映画『ボヘミアン・ラプソディ』公式 (@BohemianMovieJp) November 25, 2018
不世出のエンターテイナー、#フレディマーキュリー の命日に、クイーン偏愛家のROLLYさんをお招きして、「#ボヘミアンラプソディ」のメモリアルイベントを開催しました。その内容と各劇場で映画をご覧になった皆さんの感想をまとめました。#ボヘミアン胸アツhttps://t.co/SjTuEeGXx0 pic.twitter.com/sMpwn7Uysw
映画館で見て良い映画っていうのがあると思いますが、この映画はそれに当たるタイプだなと思いました。大画面と大音量で聞いて満足する映画でした。