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「バクマン。」を見た感想雑記

バクマン。を見てきました。同作はDEATH NOTEでお馴染み小畑健氏と大場つぐみ氏によるジャンプコミックスなのですが、アニメになったり何かと話題な作品でしたね。

 

原作/バクマン。 コミック 全20巻完結セット (ジャンプコミックス) | 小畑 健 | 本 | Amazon.co.jp

原作連載していたジャンプについて/集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト

アニメ/NHKアニメワールド バクマン。

 

わかりやすく言うと「俺たち漫画家になろうぜ!!」という漫画。原作者&漫画担当という二人組でやる漫画というとアイシールド21とかヒカルの碁とか色々ありますが、この主人公二人もそういう「漫画家に二人で一人でなる」というタイプ。CLAMPはサークルですが同じたぐいですね。

週刊少年ジャンプの漫画家になり、努力友情勝利で積み重ねていくような原作。

 

bakuman-movie.com

 

佐藤健神木隆之介コンビが主演。染谷将太、桐谷健太、新井浩文など濃い役者さんで作られているこの映画のメガホンを取るのはジャニーズ的な意味では「サイコメトラーEIJI」「アキハバラ@DEEP」の大根仁

ということで以下感想。大分原作での覚えているシーンや映画のネタバレも入ってます。

 

※先にいっておきます。 ただのジャンプが好きなオタクの感想です。

 

 

私はジャンバンで漫画に対して声優さんが声を吹き込んだパターンのものをやってたのが印象的です。連載も途中まで追いかけていたのですが、こう、独特のリア充空気に耐え切れず断念したのは良い思い出。

その後アニメになって最終回まで見て漫画読みなおしました。 つまり今回に関しては【原作の知識がある状態】からの映画です。

 

 

 

まず最初に見に行った感想はこんな感じでした。一言で言えば面白かったし熱かった。

 

www.youtube.com

 

役者さんについてですが「最初主演の二人は逆なんじゃないか」「神木隆之介に茶髪は似合わねえだろ」という声がたくさんTwitterで散見しました。原作が好きゆえのコメントだと思いますし、正直わからんでもない。

どちらかというと神木隆之介くんは「振り回す」タイプのキャラクターよりも「ふりまわされる」タイプのほうが印象(顔つきが可愛らしいので)強いのかなと思います。

ただ、一方でじゃあ素の彼はどんな人なのだろう?というと……

ただのオタクでした。(ほめてます)

そしてテンションハイな人ですね。以前るろうに剣心で宗次郎を演った時に佐藤健くんに技名披露してドンビかせたとかいろいろ逸話が残っています。

 

この辺については映画雑誌にも記載されていて、「逆だと思われるかもしれないけれど、素の自分はどちらかというとシュージンより」みたいなことを言っていました。

言ってしまえば俳優さんなんで「イメージと違う」に関しては正直動いてみないと分からんわけですよ。で、動いてるのをみたら「あ、いいじゃん?」と個人的には思いました。

神木君の面白エピソードとしては「自分は漫画が好きだけど、漫画を描くわけじゃないからじゃあどうしたらいいのかと思って、小畑健先生の漫画を描く音を聞いてひたすら練習した」というものがありました。

そしてこれに「うわぁ……」という顔をする佐藤健君。

 

そりゃそうだよ!!(笑)でもそのかいがあってなのか、漫画描いてる細々とした地味なシーンでも凄く印象に残っています。

 

何よりこの映画における面白いのはジャンプをやっている集英社が全面協力しているので小道具がすごい。完全に間違い探しじゃないですけど食い入るように見ました。

さらっと実写版るろうに剣心のポスターが貼ってあるのに気づいたらすごく笑いました。

同社だもんね!!そうだよね!と。

 

美術・小道具スタッフの力により仕事場の漫画がずらーっと並んだ本棚は壮観でしたし、ジャンプ編集部もとても良かったです。

山田孝之さんの演じる渡部さんがイケメンすぎやしませんか?!と思いつつ。

もう話題になっているので見てる人は知っているかと思いますが 映画館いったら最後まで見て欲しい。エンドロールも含めて。

ジャンプ好きなら是非。本当にぜひ。これ元ネタ何だ?!と思うぐらいにわくわくしました、私。ちゃんと柱が違うんですよ!その作品ごとに合わせているんですよ!イラストも含めて。

 

なので、多分「映画」として見るのか「ジャンプを通った人に向けた作品」として見るのかで意見別れると思います。私は後者の人間なので、後者としては非常に楽しめましたし、何より小畑健氏による新たなイラストをたくさん見て「おおおお…」となりました。

原作と違うのはシュージンの彼女かつ亜豆の親友の存在がなかったこと。私はなくなって逆にストーリーが「努力」「友情」「勝利」というジャンプの三本柱に向かって走っていくような気がしてよくなったと思います。原作はここに「恋愛」が絡むから結構ドロッドロしていくわけですが。

プロジェクション・マッピングでのシーンもワクワクしました。さすが、二人共殺陣をるろ剣であれだけやっただけあってこなしているな~と。

 

他の登場人物も良かったですね。先日バクマン。の放送直前SPなのか座談会がテレビでやっていて偶然見たのですが、皆さん個性豊かで、やりとりも面白かったです。それぞれがいろんなことを考えていろんなように作っている印象。

また、上記でいった仕事場でずらりと並んだ漫画を待ち時間の間に皆してまんが喫茶状態になった!というお話を聞いていて、ああやっぱり男の子の殆どは一度は必ずジャンプを通るのだなあと。

セリフの言い回しであちこちにジャンプの話題が出てきましたね。

 

そして大場つぐみ氏=ガモウひろしじゃないかという話はずっと連載時からついて回ってきたネタではありましたが、これで殆ど確定したといってもいいんじゃないかと思います。宮藤官九郎さん凄くマッチしていました。過去のシーンしか出ないのにこんなに印象に残るとは。

 

ストーリー部分で言えば亜豆が決してヒロインながらメインに出ずっぱりなのではなく、原作と同じ距離感と、原作とは違う終わり方でのセリフが良かったです。

多分、私の中では原作の終わり方と映画の終わり方どちらが好きかと言われたら映画の終わり方が好きですね。そして何より言いたいのは「ジャンプっぽい」です。

 

わかりやすく言えば「俺達の戦いはこれからだ!!」「ご愛読ありがとうございました!xx先生の次回作にご期待ください!」ってよく出るあれみたいなかんじ。

一体何人の好きな漫画家があれを書かれて泣いたか…。もうなんか映画みながら柱の文字とか想像しちゃいましたよ(笑)

 

パンフ含めて読み込んでいろんな謎が紐とけていくような感覚でした。

原作者へのリスペクトが込められた、エンターテイメント性にとんだ作品です。

漫画を原作に、「漫画家」にスポットを当てて、かつどうやったら派手に出来るかっていうのを考えて出来たようにも思えますし、何よりもこれは映画館で見に行ったほうがいいと思える作品でした。映像と音楽と、大画面で見てわくわくしたほうがいいな、と。

DVD・Blu-rayになったらうっかり購入していそうな自分がいます。

そして帰りにうっかりコンビニでジャンプを買って帰りたいところですね。

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