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人生日々ハイテンション

見たり聞いたり遊んだりの備忘録

「LA LA LAND」感想録/夢見たいつかの物語

映画

アカデミー賞が話題ですね。個人的には「沈黙」が賞を逃したことがとても残念ですが、国柄とかいろんなものがきっと絡むのだろうとも思いつつ。

勿論LA LA LANDが悪いとは思わないしもともと気になっていたミュージカル映画なので映画の日に併せて友人と見てまいりました。その感想録とかをつらつらと。

何度かこのブログでも話題にしているけれど私全く英語できない人間なのでニュアンスがどうとか細かい話とか「知ったこっちゃあねえ!」という雑記なので、ちゃんとした考察とか語っている方がきっと他にいると思うので話半分ぐらいのゆるーっとした感じでお願いします。

 

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LA LA LAND

gaga.ne.jp

こちらが公式サイト。

指揮を執るのは「セッション」でもおなじみデイミアン・チャゼル氏。

キャストにはライアン・ゴズリングエマ・ストーン

ライアン・ゴズリングについて何知ってると言われると吹き替えだとネオロマンスでおなじみな内田夕夜さん*1がやっていらっしゃる印象。基本洋画は字幕派なのですが吹き替え版が流れて見かけてキャストをチェックすると内田さんで「おお~」ってなっています。

エマ・ストーンについてはアメイジングスパイダーマンで出ていらっしゃいましたね。

海外の女優さん俳優さんにあまり詳しくないのでふわっとした認識でしたが今回見ていて瞳が零れ落ちそうな女優さんだなって思いました。大きい、どこか透明感のある女性ですね。

 

ストーリー概要

夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。

映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合う。

しかし、セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる……。

 

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季節は四季に分かれ、場面ごとに変わっていきます。春夏秋冬。出会いと別れの物語です。

一年という時間を順繰りに辿っていきながら紐解いていきながら変わっていく物語というイメージを持ってもらえれば幸い。

というか映画見る前に「アメリカの夜」みたいなものだと思っていました。全然違った!(笑)

 

感想

予告と本編のギャップ

まず率直に言うと宣伝からの驚きがある作品だったなと思います。

「きっとこういう物語なのだろう」というイメージしていたポップでキャッチーで明るいもの……というふうに途中までなぞりつつ「ああそうなるのか」とちょっと意外性がありつつ。

でもその意外性を「思ってたものと違った!」と怒るというよりも、あー、うん、うん、みたいな言いようのない気持ちをいだきました。

セッションのときもそうでしたけど「大きな波」というものを監督はあまり作られないのかなあという印象でした。だけど確かに変わっていく、地続きな世界の中で広がっていくものがある、みたいなものですね。

 

LA LA LANDというLAって何を意味するのだろうと色々考えたのですが、話の両サイドからみた冒頭の「ロサンゼルス」のLAの意味合いとハーモニーのlalala……っていうのと掛け合っているのかなって思ったんですがどうなんでしょうね。プログラムを購入していないので何ともいえないのですが……。話のループ感から3度同じ展開を確認するように、別の角度と別の展開で出しているっていう意味でのLAなのかなあとか色々ぼんやり考えていました。

 

お衣装がどれもこれも可愛かったし小物もこっていたなと思います。

作品自体は過去のミュージカルやハリウッド映画を踏襲して、「夢」を詰め込みまくった子ども部屋のおもちゃ箱みたいなものだなと思いましたが、最終的におもちゃ箱をしまって外に出るような印象です。トイ・ストーリーみたいな言い方していますが別にそんなこたぁないです(笑)

映像としての美しさというか「あるあるー!」というジタバタ感というか、カラフルな世界で生きている彼らも結局リアルというのかのジレンマにかられているところは実に「えっぐいなあ」という部分もあったり。

「夢を見ていた」というフレーズをキャッチコピーにしているのってだいぶしんどいなっておもいます。だってそれって「過去形」じゃん。

「夢を見ていましたあなたと過ごした夏」って流れじゃないですか。なにそれ完全に福山雅治の「ひまわり」*2じゃないですか。しんどい。

 

話の流れはちょっと違うんですがジョン・カーニーの「はじまりのうた」をちょっと思い出しました。

amanatsu0312.hateblo.jp

あれもリアルと夢での中で荒みながら苦しみながら駆け抜けていく女性の物語でしたね。どちらかというと信頼と努力と積み上げていく結晶なのでベクトルは違いますが、私はあの作品大好きです。冒頭の出会いのシーンを繰り返し、互いの視点から見るというのでふと思い出しました。感じ方の違い見方の違いっていいですよね。

 

作中で「もしもこうだったら」というシーンが終盤に有ります。セブとエマだけが知る、もしもあの時手を離さなければ、という流れ。

あの瞬間、あの空間、もし互いの隣にいるのが「自分だったら」という話。けれどあくまでもそれは「たられば」の話で、現実というのは確実に違うもので彼らは彼らの道を歩いているからこそ今、そこで立っているわけですよね。

「6年頑張ったわ」とエマは言いました。六年頑張る、でもダメ。それでもあがきたい夢を諦められない。

デビューしたくても出来ないアイドルたちかな?今地上波ドラマでやっているカルテットのドーナツホールの4人かな?といいたくなるような展開ですねしんどい。

夢見ていたいけれど、夢を見続ける限界があってそれでも縋っていたい。

その流れがわかりすぎて痛い。I Dreamed dreamかよつらい。スーザン・ボイルもびっくりだよ。

彼らは結局前を向いて生きているあたりは、社会人になってからトニセンの「不惑」を聞いてひたすら泣くだけの作業になるのと似ていると思います。不惑に対して思うところは「自分の選んだ道は決して後悔していない」し、「不満はないけれど」っていう流れからの「でも」「ああ」なのだよなあというあれそれ。ついつい自分を重ねてしまいます。

自分のやってきたこと、生きてきたこと、感じたこと、見たものに対しては「自分」という個を確立するためのもので、そのひとつひとつでの「ああしておけばよかった」はあったかもしれないけれど大きく幅を広げて振り返ってみたら結局自分が生きた道に後悔は私はしたくないというか今が一番楽しい人間だと思っています。

それでも「ああ」とか「でも」とかふと思う時は全く皆無ではないし、この作品における「あの時手を離さなければ」という気持ちと、でも「彼女は自分が手を離すことでより大きく飛び立てる」ということの葛藤とか、自分自身も「進まなければならない」というステップの結果の「今」のジレンマというのは美しいなと思います。

そんな意味も含めて、彼ら二人の出会いは全くをもって「無駄」ではなかったし、むしろお互いに出会うことによりさらなるステップを踏み出せたという意味ではターニングポイントで、かつ「ソウルメイト」的な部分が絶対あったのだと思います。

これから彼らはまた出会うことがあるのだろうか、と考えると答えは私の中ではきっとNoですが、彼ら自身が歩んでいく道に彼らは後悔などしないで進んでいってほしいなあとほんのりと思いました。

 

後エマが語ったセーヌ川に飛び込んだおばの話。

あれを聞いて真っ先に思い出したのはPINPONのペコさんでした。「あーいきゃーんふらーい!!」かよ……。

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未だにちはやの「新」を見るたびにこの頃のあらたくんのイメージがあったりする。いやマッケンも大好きなのですけれど。モデルだったのかなとかちょっと思わなくもない。ピンポンの映画とても良いので見てほしい。

思えばペコさんも卓球楽しい楽しい!っていう子が挫折を味わう物語でしたね。色々感じ入るものがあります。

それはそれとして、夢しっかり見据えて、そのためにトリッキーなことをしたとして、周りに何を言われてもぶれないでいられるのって至難の業なんですよね。

「笑われて笑われて強くなる」って太宰治が「HUMAN LOST」で言っていますけれども。トリッキーで居続けるのって並大抵の精神じゃやってけないし、だからこそ「変人」で通している芸能人の人って大変なんだろうなって思います。

 

ジャズっていいよって話

最初に映画みて思ったのは「ジャズってそんな衰退しているのか」という驚きでした。日本国内のジャズについても諸外国のジャズについても詳しくないのですが、ディズニーのビッグバンドとかやっぱり好きですし。

何より私の中でジャズと言われると最初に思いつくのはアニメ「COWBOY BEBOP」のBGMなわけですが(あれも諸説色々ありますが)個人的にはとっかかりというのは案外思いがけない身近なところにあるもんだよなあとセブをみつつ思います。Tank!はいいぞ。

 

バッカーノ!の曲もいいジャズ曲だと思います。個人的にめっちゃ好きなので是非聞いてほしい。個人的にOPとかも。是非。ところで2期まだ?

 

OPについて公式MVを載せたいのにOP公式にあがっていなかったので仕方ないので其々各位探してください。

 

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こちらは「演奏してみた」の当人によるお手本サックス。超かっこいい。

Gun&Rosesかっこいい好き!ってなれるしOPの勢い大好きですところで2期まだ?

 

私は学生の頃に「金色のコルダ」という作品(ゲームです)に出会っているのですが、その作品では「クラシック音楽に対して音楽科の人間はエリート意識を持ち、普通科の人間は自分に関係ないと敬遠する」という状態でした。

その中で、音楽の妖精であるリリは「音楽とは音を楽しむと書くだろう」という言葉を言い放ちます。何をやっているから良い、悪いではなく「楽しめる」ということの重要性を感じますね。

偶然ですけれどジェントル・フォレスト・ジャズ・バンドをこの前拝見した感想として「ジャズって体感したほうが楽しいんだな」っていう結論だったものですから、セブの「ジャズは見るものだ」という言葉にそうだよなあって共感している次第。スウィングガールズとかもやっぱり目で見て楽しかったし、パフォーマンスを愉しむものでもあるんだろうなあとか。

 

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ジェントル・フォレスト・ジャズ・バンドさんにいった感想はこんなかんじ。

 

それにほら、坂道のアポロンでも「王子様と王子様が仲良く喧嘩しているみたい」とか言うじゃないですか。そういうことなんだと思います。

 

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坂道のアポロンDVD4巻出ているので皆様よろしく!!!!!(宣伝)

全然関係ないですけど、坂道のアポロン超好きなんですが先日友人と「えびさんお仕事くださーい!」と頭を抱えてた時にふと「戸塚さんと塚田さんでアポロンやればええやん…体格差ぴったりじゃん…あのワンシーンだけでいいから…」という何でも取り敢えずネタにしたい展開になっていました。

多分アニメファンと原作ファンに怒られるだろうけれどエンディングラストの教会のシーンめっちゃ見たいなっていうあれでそれ。話逸れてる

 

まぁ何にせよ、ジャズってなんとなくお洒落だし入りにくいし…っていうのがアメリカでもあるっていうのは寂しいしもったいないなーって思いました。セブのお店は若い人もいっぱいいたので、ここからまた盛り上げてくれたらいいな。

 

音楽について

印象に残った音楽はと聞かれると耳に残って離れない……っていうのはあまりなかったかな。それぐらいすんなり浸透して飲み込みやすかった曲が多かったと思います。最初のロマンチックなムードでも台無しだぜ!っていう「Lovely Night Dance」とかは展開含めて楽しかったかな。

 

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全体を通した感想としては、映画館で大きいスクリーンで見るから良いのだろうな~と思う作品だったと思います。映像の色使いとか、呼吸のタイミング、カット。冒頭のワクワク感も好きだなーって思いました。

「夢は夢」なのか「夢に向かってまっすぐでいるのは痛々しいが美しい」なのか。いろんなものが交錯している物語だとも。

中だるみはしないけれど大きな波よりもゆるやかに山を登っていって、そして降りていくという感じなので、大どんでん返し~~っていうわけではないです。一番最後の「こうだったら」のイマジネーション働かせているところは「えっ」ってビビるけれど人生はそんなうまくいくわけがないじゃないっていう突き放しが個人的には好きでした。甘くないけれど、甘くないからみんなあがいて必死こいて生きてるんだよっていうね。

 

そしてこの映画を見ながら自分の好きな人たち、応援している人たちがいろんなものを引きずりながらも前に突き進んでいってほしいなあ、いつかふっと振り返った時に、たくさんの犠牲にしたものたちと顔を合わせても自分が前を向けているよってなってもらえたら。後悔をしないけれど「そちらを選んでたらどうなってたんだろうなあ」ってふっと笑ってもらえたら。

そんな風に思う作品でした。

 

ところで途中からLA LA LANDの感想じゃなくなってた気がするけれど、まぁそのへんは許してください(笑)