柑橘パッショナート

インプットとアウトプットを繰り返すごちゃまぜスタイル

「カメラを止めるな!」が話題になりすぎてるので見てきました

映画好きの友人に「カメラを止めるな!」は見ていいと思う。良い意味でB級映画として楽しめると言われていたのですが、そのまま「まぁ予定調整しながらレディースデーにでもいくかな」と思っていたわけです。

思っていたらトントン拍子でえらいことになってて、「うわーすごーい」と語彙力がまったくない状態で見ていた次第です。TOHOシネマズでの上映も増えて話題に話題を呼んでいて一度は見に行かなくちゃなということで、のんびり足を伸ばそうと思っていたのですが。

うっかりネタバレを踏む確率があるから気をつけろ、何も見ないほうが楽しいと言われていて「そうなのかあ」ぐらいの感覚でした。この時点で「行こうかな~でもな~ホラーそこまでめちゃくちゃ得意ってわけじゃないしな~~」というあれでそれ。

 

が、たまたま見かけたブログサイトで「カメラを止めるな!、まさか最後に阿部寛が出るとわなぁ」という盛大すぎるネタバレを踏みまして。

ちくしょうそんなの予想してないしどういうこと??ということでそわそわしだし、あわせて同じぐらいのタイミングで映画監督の親御さんのFacebookがとても染みる言葉だったこともあって足を運んできました。

お父様の記事、とても素敵なのでみてほしい。

上田慎一郎 カメラを止めるな

 

とりあえずそこそこにネタバレしつつ感想書きます。

カメラを止めるな!について

カメラを止めるな! 【B2変形サイズオリジナルポスター付】


原案は小劇場のお芝居だそうです。「GHOST IN THE BOX!!」というお芝居なのだそうですが、そのへんはSpecial Thanksに書いてありました。

パンフレットは「作品鑑賞後に読め」と言われるぐらいにはネタバレ仕様。

 

感想

作り方として、宮藤官九郎氏の「木更津キャッツアイ」を思い出させる作りだったなあという印象。

 

木更津キャッツアイ Blu-ray BOX

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最初通して見ていて「映画班」の映画を作る流れとちょいちょいとした空気の微妙さがなんなんだろうという部分、また映画をつくるという意味では「映画に愛をこめて アメリカの夜」を思い出させました。

 これはこれで名作。

この映画に対しての自費の割には機材少ないしお金かかってないし「あっ…あっ…B級…」ってめちゃくちゃわかるんですが(大学サークルが作った映画のほうがお金かかってそうって思った)

映画の撮り方がすごい荒い感じがしているのも全部含めて前述した「B級映画」としての要素を「わかるB級そういうのある」みたいなのがはいっているかんじがしました。

Aを撮るためのB、Bを撮るためのCスタッフと思うと人数が倍かかるので大変だなというのが印象にあるのですが、アップテンポでした。

93分という時間の短さもきっと良い塩梅だったのかなと思います。良くも悪くも中だるみしがちなので…。

途中の監督の「そりゃキレるよね」っていう部分と作中で「格闘してんの?何してんの?ポンポンポポポンってすごい騒いでるけど何何?」ってなっている要素が気になっていたらあ~~なるほどな~~っていう部分もいろいろ。

血まみれになります/サイコパスになります/アイドルがホラー映画という点から鑑みても、昨今の映画事情(そこまで精通してるわけじゃないけど)で「わ、わかる~~~~」ってなる要素も色々盛り込まれていました。

 

長回しというとよく私の好きな人たちがMV1本長回ししていたりするのですが(察してほしい)、そのへんも含めて長回しっていかに大変なのか&生番組の巻きで!という下りも非常にテンポが早い。放送事故がおきないようにしなくちゃいけないのも大変だし。

この映像の最後に関して「クレーン?いや小型ドローンかなあ」と思っていたりしていました。それにしたって血で五芒星書いているのに血が意外と擦り切れていないあたりすごく…こう…予算かけてるようなそうじゃないような感が分かる。せめてもっと魔法陣みたいなの書いてもよかったのにそのへんが☆で終了なところすごく……わかる…B級……!!(笑)

【PETER STONE】五芒星(ペンタグラム) スターリングシルバー ペンダントトップ

ペンタグラムはね、わかりやすいよね!わかりやすいけどね!!(笑)とかツッコミポイントを視聴者に投げている。

作品に対して右往左往して、そこに行き着くための涙ぐましいスタッフの努力、臨機応変とかを見ていると「映画ってこうやっていろいろな人の手を経て作られていくんだなあ」というしみじみ。

 

また、キャスト陣が狙っていたのか、狙っていないのかは分かりませんが「なんかこう…なんか…こうさぁ…見たことあるような、ないような…いや、ある…?」というすごくぼやっとしたかんじ(※褒めています)があって、俳優さんそれぞれの役と当て込み方が良い。

 

この作品を見終わって「もう一度映画を見たい」と人々が口々に言うのも「あ~そういうことか~」という納得がありました。1本まるっと見直すと言うか、ポイントとしてこの状況におけるアレ、コレ、ソレの表情とか、細かいところなのだろうな、という。

 

とりあえず最後まで阿部寛がいつ出るんだろうとそわそわしていましたが、阿部寛は出ませんでした(盛大なネタバレ)

 

また、終了後のダ・ヴィンチでのインタビューが面白かったです。

(注意)映画『カメラを止めるな!』を観た感染者限定。 上田慎一郎監督&市橋浩治プロデューサー 13000文字越え!インタビュー | ダ・ヴィンチニュース

 

これを読む限りだと監督は多分続編しないだろうなあと思っているのですが、世間的には第二、第三の「カメラを止めるな!」に感心があるのかもなあとシネマ・トゥデイのレポートで韓国での質問に答えているのを見て感じました。

this.kiji.is

新しい形の、新しいまた上田監督の斬新な「ひねった」作品が世の中に出るといいなあと思うばかりです。

 

ネタバレを考慮した記事を書こうとするとどうやっても短くなるのがネックです(笑)

何にしても、話題になるのも納得だし、テンポよく、楽しく見られる映画でした。日本の映画館だとあんまり笑い声って聞こえない印象なのですが、「wwww」というような笑いが結構あちこちから聞こえてきて「フハッ」と私も思わず笑うシーンがいっぱいで、なんかこう……何も考えたくない映画を見たいときに見るのを推奨したい映画でした。

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