柑橘パッショナート

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「名探偵コナン紺青の拳」を見たらみんな人類やめてた件

毎年「名探偵コナン」は見に行こうとしているんですが、昨年の「ゼロの執行人」がめちゃくちゃ話題を呼び”安室の女”(※登場人物の安室透から由来)という存在がインターネット上に爆誕していたわけですが(実際のところは、それよりも前の段階で話題になっている)今年は怪盗キッドがメインになったので「おっ今年も回ってきたな」って思わせてくれているわけですが、あれですかねゴッホのひまわり展(業火の向日葵)のやつぶりですかね。

今回について「京極真」という園子の彼氏さんの登場が非常に楽しみでして。何が楽しみって彼初回からぶっ飛んでたじゃないですか。弾丸さらっと避けて「ねっ避けれたでしょ」とかいっちゃう人なわけですよ。そういうところめっちゃ好き。こう、人類やめてる的な強さいいと思う。

 

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「紺青の拳(フィスト)」というこのタイトルが「名探偵コナン」って感じ

ということで、ちょうどシンガポールという場所も好きだし行ってきました。

その前にコナンが好きな友人に「行ってきたの?」と聞いたら「私は今年のほうが好き」といってたので(趣味が似てる)ちょっとワクワクしながら行ってきました。

 

!毎度のことですけど基本映画の感想なのでネタバレ注意です!

今回の名探偵コナンのあらすじ

19世紀末に海賊船と共にシンガポール近海に沈んだとされる、世界最大のブルーサファイア“紺青の拳(フィスト)”。

現地の富豪が回収を目論み、表舞台にその姿を現した時、マリーナベイ・サンズにて殺人事件が発生。

現場には、怪盗キッドの血塗られた予告状が残されていた──。

 

一方、シンガポールで開催される空手トーナメントを観戦する為、蘭と園子は現地を訪れていた。

パスポートを持っていないので海外渡航できないコナンは留守番のはずだったが、彼を利用しようとするキッドの奇術的な方法により、強制的にシンガポールへ連れてこられてしまう。

(TOHOシネマズ公式より)

 

予告編映像

www.youtube.com

 

工藤新一と毛利蘭が付き合いはじめた関係を経てのアニメ映画として描かれている作品になります。個人的令和初アニメ。なお令和の仮面ライダー仮面ライダーブレンでした。もう仮面ライダーブレンが好きで色んな意味で頭抱えている。ブレンちゃんそういうところ。

 

ざっくり感想を語ります

見終わって第一声「監督と脚本だれだ!!!!」でした。

私は普段「名探偵コナン=ぶっとびアクションそれなりサスペンスアニメ」という認識で作品を見ているので(それをいいか悪いかはさておくとして)、今作についてはだいぶ好意的に受け取れました。

 

今回の映画についての感想がツッコミどころ多すぎて割と呆然というか、いっそひっくり返って笑えるというか。みんなまとめて人類じゃねえ、でした。褒めてる。褒めてるんですけど、もうなんか「応援上映はやくして」っていう気持ち。知ってるこれキンプリとかでよくなる現象…!!

 

メイン構成について

基本構成はよくできていたというか、コナンあるあるが散りばめられた「コナンが好きな人」が作った作品なのかなと思いました。

今回は女性監督ということで永岡智佳さんが監督としてメガホンを取りました。

一体どんな作品を作ってる人なのかなと思ったら「から紅のラブレター」の助監督でもあったんですね。好みが割れるというかカルタ作品に対して別作品で必死こいてるものを見ちゃってるということもあって「それはそれ」で見られなかったんですが(笑)平次と和葉のコンビでのアクション+ミステリーだなあと思った思い出。

ちなみに今後はうたプリの映画も手がけるそうです。ああ~~ああ~~(察し)

 

 

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 私はうたプリを通ってきた人なので(ゲームが先だったのであれなんですが)「この監督さんでうたプリキングダムどうなるんだろう」とすごい単純に興味あります。

基本構成として「名探偵コナン」というある程度決まっている「世界観」「キャラクター」「関係性」から派生をしてどのように築くかがポイントとなるものをよくよく抑えた上でできたものだと思います。

今作は初の「海外作品」になり(今まで基本国内だった)、その上で「江戸川コナン」という作中に於いても”架空の人物”である戸籍を持たない人をどうやって外に出すか…という引っ掛かりを(※ルパンVSコナンでさらわれていたのである意味予想していたけれど)回収していたなと思います。

蘭がおそらく新一ではなくキッドだということに気づいていた部分は早かったと思うのですがダイレクトに「おっちゃん」とキッドが言うことにより、毛利小五郎が違和感を覚えている=すでに蘭が違和感を感じているというのは暗に言っているな~と思っていたので「あ、そこなんだ」っていう。恋は盲目である一方で蘭が「ただもんじゃねえなあ」って感じさせるカットだったかと。

 

ストーリーについて

もう散々言ってるけど「なぜこうなった」というツッコミが迷子。

いや多分全体を見るとそうじゃなくてきちんとしている部分がちゃんとあって、それに対しての付随したものが「待て待て!?」というツッコミポイントが過多でした。

正直見ていて笑いをこらえるのが必死だったし途中からもう諦めてふはっと笑ってしまっていた。何だったら周りも笑っていました。いつからコナンはこんな振り切るようになったんだろう。

京極さんいつの間にかドラゴンボールと化していた。檜山修之という声優チョイスのこともあってか勇者王ガオガイガーを見ている気分になってしまった。檜山さん(通称ひーちゃん)大好きなので、「うっかっこいいけどもはやツッコミどころがどこかわからなくなってきた」というあれそれ。

俺たちのマリーナベイサンズが壊されてる~~!!っていう気持ちもありつつ(一度いってみたい場所である)、壊されている姿を見ているとシン・ゴジラでいっそ清々しいぐらいに「へ、弊社壊された~!!!!」っていう気持ちと似た感情になり(笑)、以前V6の井ノ原くんが「俺達の蒲田が!!!!」って言ってたのを思い出していました。そういうところ好きです。

また、作中で「鈴木園子」という”いや狙われるべき女は確実に君だろ!!”っていう私の個人的長年の疑問も払拭されました。

園子姉ちゃん、私子供の頃結構物言いキツイしミーハーだしなんだかな~って思ってたタイプだったんですが自分が大人になるにつれて「こんないい女いないだろ…!」っていうふうに変わったんですよね。

  • 自分の友だちがやばいときにちゃんと手を差し出せる
  • ド級の金持ちだけど、基本的なスタンスは蘭たちと普通に接している
    (→金持ちだからといって相手に配慮、考慮させすぎないフラットさ)
  • 子供たちを”ガキんちょたち”と言って邪険にすると思いきや振り払いきらない。
    ちゃんと楽しそうにしているのを見て楽しんでいるし、根本的に”彼らも誘っている”
  • 金銭的にどうしようもないときに親の金だろうとなんだろうと解決する潔さ

基本「やばいときの鈴木財閥」っていう、都合の良いアイテムにされがちなポジションながらも(実際鈴木財閥の秘宝だの鈴木財閥の建物だの出資したなんとかだの結構出ることが多い)、その上で「鈴木園子」がちゃんとキャラクターとして人間として「どういう人」で、だからこそどうありたいかっていうのを考えているなと思いました。

まぁ京極さんとの距離感での「納得いかない」っていう点に関しては京極さんが悪いと思うしそもそも園子からしたら「スポンサー」としてバックに立っている以上は「そりゃねえだろ~~」って思う(勿論恋愛的な面もあるけれど)。彼が出ることでのスポンサー収入(イメージ的なものも含めて)っていうのがあると思うので、ビジネス的に京極さんの選択に納得いかない部分もあって、勿論それは園子が頼んでやってもらったことだから彼女には間接的にしか関係しないけれど…「それがどうしてそうなったのか」を考えたときに”自分のせいじゃないか”ってなるのは17歳の女の子なら仕方ないかなとも感じます。

 

 

まぁそこからのアクションシーンに関しては「園子がめちゃまともに思えてくる」というポイントがあってすこぶる笑いました。なぜ背負う。いやわかる。危ないのはわかる。攫われそうだから。でもなんだ、そうじゃない。

あと今回のノルマである「ラァァァァアアアアアアアアアアアアアン」ですが(※毎回映画で蘭姉ちゃんについてコナンが叫ぶ「蘭」はあるのでノルマとネタにされることが多い)、今回は蘭姉ちゃんピンチっていうより「蘭姉ちゃんがヒーロー」感が結構あったので(笑)ああ~そこなんだ~って思ったり。

蘭姉ちゃんと小五郎さんの「ぶっとばすぞオラァ!!!!」の感じはただただ強いがすぎた。完全にあそこハリウッド映画とかのアクションシーンみたいだった。そして大変動きもよかった。

「蘭!下がってろ!!」って小五郎さんが手で遮ってるのに蘭姉ちゃん射殺す目して手を緩めないまま構えているのめっちゃ笑った。こんな強い17歳いる????いやでも蘭姉ちゃんのそこまでめちゃくちゃ強いけど弱いところ好きです。

 

個人的にキャラクターとして灰原哀の俯瞰してたりニヒルだけど情を捨てきれないところが非常に好きでして。今回もサポートキャラとして「江戸川コナン」の相棒としてしっかりサポートしていました。仕事が早い。止めたくせにまったく聞く耳持たずの上にシンガポールいってんだからめちゃくちゃ高いカバンとか請求しても怒られないと思う。

なんだかんだいいつつ、阿笠博士とそれでも迎えにいくしちゃんとフォローしてくれてるの優しいがすぎる。

 

また、怪盗キッドについてももともとの原作である「まじっく快斗」の部分であるマジシャンとしての部分がピックアップされており(手の描写とかは実にわかりやすいかなと)面白かったなと感じています。

声優さんが山口勝平さんで一緒なのでそのへんでの演じ分けってどうやっているんだろうと昔から気になっているのですが(完全に見かけが似ているので、大変だよなあって意味で)、新一でありキッド、キッドのときとの温度差みたいなのを意識してみてると「新一ではしない表情」とかを見られるのがキッドのとき(不敵な笑い方でもちょっと表情が違う、とか)ならではだと思うので冒頭の蘭姉ちゃん含めていいな~って思いました。

 

第一声で犯人が即バレする声優わかる人の弊害

今回の映画、友達と二人で見に行きました。

その友人というのが声優もわかる人で、アニメも好きな人だからこそ「コナンの映画って声優で大体犯人わかるよね~(笑)」みたいなことをめちゃくちゃのんきに始まる前に話していたわけです。

で、始まってからで「ああ~~~~(察し)」でした。友人も私も今作のコナンにおいて前情報が「シンガポール」「怪盗キッド」「京極真」ってぐらいしか認識がなかったのが幸いだったんですが…逆に出てきた段階で、「絶対この人途中で開眼するでしょ…糸目キャラあるあるじゃないか…」とか思ってたわけです。案の定で終わってから「だよねー!!」ってならざるを得なかった。お約束とも世の中は言う。

 

で、まぁ別の友人もこの日自分たちより前の時間に入っていたわけですが、終わってからのやり取りで「私ねえ梶裕貴さんがゲスト声優なの聞いてたのよ」ってすでにニュースになってたっていうのを聞いて「あ~~~~~もうそれ犯人暴露じゃんミステリーどこいった感今年すげえな」でした。

 調べたら普通に梶くん出てること言ってた(笑)

でも多分これは「声優を知っている」「声優を知らない」という枠によって生じる現象ではないかなと思います。私は梶裕貴という声優を知っているし、何ならいっときドルバラや三ツ星時代に友人ともども追っていた時代もあるので(笑)

そのへん考えると逆に「は~~~コナンの犯人役か~~~なんか時代をめぐったな~」感がありました。

リシというキャラクター、実に良いキャラでした。穏やかな喋り方とそのギャップが良かったのでとてもキャラクターに合わせて梶君が考えながら演じられているのだろうなあというのを感じ取れました。

 

そういえばこのブログで結構”梶裕貴”という名前を出すことが多いな、って思ったんですけれど、振り返ってみれば「まぁそうだな」って納得しました。

色んな所に関わり合いがあるもんだ。

 

梶裕貴さんと自分の現行楽しんでいる人たちとの関わりについて

amanatsu0312.hateblo.jp

amanatsu0312.hateblo.jp

 

その他のゲスト声優について

山崎育三郎くんと今回のメインゲストのように感じました。

山崎育三郎くんはもともとミュージカルのお人ですし、何よりも吹き替えでいうと昨今だと「美女と野獣」のビーストの吹き替えも担当していましたね。

美女と野獣 (吹替版)

美女と野獣 (吹替版)

 

 もともと”アニメ”で声をあてるのって普通のドラマとか映画のお芝居とはやり方が違うと思っていて、そういった点では「舞台」「ミュージカル」といった板の上でお芝居をされる方々が向いているように感じています。

大御所の声優さんの方々でも「舞台俳優」さんで、そのうえで声優さんになられているお方も多いですし。だから逆に声優さんが舞台でお仕事をされる機会も昨今さらに増えてきている気がします。例えば「鋼の錬金術師」でエドワード・エルリックを演じている朴璐美さんは目下レ・ミゼラブルのテルナディエ夫人ですし。

だからこそあまり不安視していなかったのですが、しっかり当てはまってきれいに演じてくれていたと思います。林修先生に「は、林先生~~!!!!」っていうTHE林先生感があってそれはそれで面白かったですけれど、本筋として必要なキャラクターとして演じている上で彼への違和感はほぼ0でした。

棒じゃなかったというか、すんなりと入ってきて、「違和感」を山のように感じることはなく見やすかったと思います。

 

まぁ人間やめてたとしても、それはそれとしてコナンとして「こういうもんだ」と私は非常に笑わせてもらったし楽しかったな、ということで。

感想になっていない気もしますが、このへんで。

折角なので、コナンファンの華さんのブログ。ちゃんと感想書いてたので参考に是非

pink8er-hana.hatenablog.com

来年は赤井秀一さんがメインぽいので「ルーティーンに組み込まれたぞ!!!」とめちゃくちゃ笑っています。赤井さんメインとなると灰原のお話もちょっと入ってくるだろうし、そのへんも期待しています。

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